科目名  歴史学2
          歴史学2
  
2 単位  
 
 
1~4 年  
後期 
選択 
教員名  清水 享 
授業テーマ
 雲南からの生態環境史 
授業のねらい・到達目標
 本講義は中国西南地方の雲南からアジア(東ユーラシア)の生態環境史を学ぶ。生態環境史は人類と自然を生態システム全体から動態的に捉え、その歴史的な様相や変遷を明らかにしようとする研究分野である。雲南は中国内陸部に位置し、東南アジアともその境界を接し、その地理的位置や複雑な地形による気候・植生は非常に変化に富んでいる。この地域に住む人々はこのような生態環境のなかで多様で複雑な社会・文化を形成してきた。それはまた雲南のなかだけに閉じられたシステムでなく中国の他の地域・東南アジア世界・チベット世界ともつながっているのである。本講義ではこの雲南の茶・塩・銅・森林・焼畑などに注目し、その生態システムを読み解くことによって、アジア(東ユーラシア)への広がりを含め、人と自然の関わりの歴史である生態環境史の広がりを学ぶ。 
授業の方法
 講義形式にて行う。必要に応じて参考プリントを配付する。また、視聴覚教材も適宜使用する。 
履修条件
 なし 
事前学習・授業計画コメント
 授業ではテキストを用いるが、テキスト外の内容も多く、それらは板書によるので、受講する学生は各自ノートにまとめておくこと。
 事前に授業に関するキーワードを提示するので、各自その項目について予習すること。
 また参考図書も提示することがあるので、そのときは授業前に目を通しておくこと。
  
授業計画
1
ガイダンス 中国の歴史と地理 
2
歴史学と生態環境史 
3
雲南とは? 
4
茶と雲南 
5
「大茶樹」 
6
「茶馬古道」 
7
塩と雲南 
8
「塩井」 
9
チベットの赤い塩 
10
銅と雲南 
11
日本の銅と雲南の銅 
12
ペストと銅 
13
焼畑と棚田 
14
地域住民による資源管理の歴史 
15
まとめ アジア(東ユーラシア)への広がり 
その他
教科書
上田信  『東ユーラシアの生態環境史 (世界史リブレット)』  山川出版社  2006年  第1版
 本テキストはアジア(東ユーラシア)の生態環境史の入門書。 
参考書
 授業中適宜指示する。また参考資料となるプリントを授業中適宜配布する。 
成績評価の方法
及び基準
試験(70%) 、 平常点(30%)
コメント[ 定期試験は自筆のノートの参照を許可する。論述形式にて行うため、箇条書き・図示などノート丸写しの解答は認めないので心得ておくこと。欠席が全講義の1/3を超える学生は期末試験の受験を許可しない。また公欠が多い学生の要望に応じたレポート課題は一切行わないので注意すること。]
オフィスアワー
水曜日