科目名  視聴覚教育
          
  
2 単位  
 
 
2~4 年  
半期 
選択 
教員名  小笠原 喜康 
授業テーマ
博物館の教育を理解しよう 
授業のねらい・到達目標
博物館での教育は、どのような意味をもつのか。その展示、ワークショップなどの教育のスタイルを理解し、今後の博物館と学校の連携についても考える。 
授業の方法
講義とレポート 
授業計画
1
オリエンテーション:いま、博物館の教育を考える意味を考えます。日陰の存在である博物館が、これからの日本を救う? かも。それはどうしてか。 
2
近代学校の思想:コメニウスに始まる近代学校の考え方は、教科書と時間割による、俗に言うところてん式のマスプロ教育です。これが求める人間は、無個性の均質な人間です。 
3
博物館は何を展示しているのか:「モノ」を展示しているのはなく、「コト」を展示している。 
4
ポスト産業主義時代に求められる人間像:商業資本主義・産業資本主義・ポスト産業資本主義の発展段階をへてきました。それぞれの時代に求められる人間、そしてこれから求められる人間とはどんなものでしょうか。 
5
知識獲得の三つの形態:知識を獲得するには、「わきだしモデル」「やりとりモデル」「かかわりモデル」の三つの形があります。では、博物館での学びは、この中のどれでしょう。 
6
博物館の学びはどうあるべきなのか:博物館は、こだわりの学びを提供するところです。平均的な学びではなく、いわば「オタク」的に学ぶのです。学校と同じ学びではつまらない。 
7
学校と博物館の関係を考える:博学連携といいますが、連携とは、どうすべきなのか。来館・貸出・出前の三つの形態と、その役割の違いを考えてみます。 
8
歴史博物館の学びを考える:群馬県の「耳飾り館」の実践を例に、考古学を学ぶという意味を考えてみましょう。縄文時代の豊かな生活を感じる実践とは? 
9
科学する心を育てる:科学する心っていいますが、それはどんな心? 科学なんて嫌いというそこのあなた。それが以外に面白い。科学博物館だから提供できる科学の心。 
10
美術のこころって?:美術館というと名画を鑑賞するだけだと思っていませんか。私の知り合いの学芸員は、「音を聞く」っていうワークショップを行いました。美術館で「音」です。なんなんでしょう? 
11
動物のまなざし:いま、動物園が面白い。狭い檻に入れられて「かわいそう」な動物たち。なんで動物園があるんだろう。「猿の惑星」ならぬ、自分の生をみつめるワークショップ。 
12
ワークショップを企画する:教科書を読み、インターネットで博物館の活動の実際を検索して参考にし、自分のやりたい分野のワークショップを企画していただきます。 
13
学ぶ・教えるとは何なのか:頭に何かを貯め込むことではない。参加することが、それ自体が学ぶということ。博物館のこれからの学びを考えます。 
14
おもしろ博物館レポート発表会1回目:最終レポートは、自分の考える展示あるいはワークショップを作成していただきますが、その発表会をおこないます。 
15
おもしろ博物館レポート発表会2回目:上記と同様の発表会をおこないます。 
その他
教科書
小笠原喜康;並木美砂子;矢島國雄  『博物館教育論』  ぎょうせい  2012年  第1版
 
成績評価の方法
及び基準
平常点(40%) 、 レポート(40%) 、 授業参画度(20%)
コメント[三つのレポートをお願いします。成績は、その三つを出すことが最低条件です。]
オフィスアワー
7号館2階の小笠原研究室 水・昼休み、木・2限・3限、もしくはE-mail(cspeirce@oggo.jp)で受け付けます。