科目名  思想史8
          
  
2 単位  
 
哲学科  
1・2 年  
後期 
選択必修 
教員名  瀧田 寧 
授業テーマ
17世紀後半のフランス・イギリスにおける哲学・思想 
授業のねらい・到達目標
ブレーズ・パスカル、アントワーヌ・アルノーとピエール・ニコルの共著『論理学、別名思考の技法』、そしてジョン・ロックが提起した問題に触れ、それらについて自らも考えてみるということを通じて、17世紀後半のフランス・イギリスにおける哲学・思想への理解を深め、その理解した内容を自分なりに説明できるようになることを目標とする。  
授業の方法
配布プリントを読み、解説を加える。プリントの文章(年表以外)は哲学書の一部なので、難解で抽象的である。本講義では、この種の文章を読み、その内容を自分の問題として考えることに慣れていただくことに重点を置く。必要なのは、哲学書との格闘を通じて、そこから何か、自分が考えてみようと思うようなテーマを見つけ出そうという意欲である。講義後には毎回、その意欲を示したコメントを書いていただく。 
事前学習・授業計画コメント
パスカルの思想については、哲学史あるいは思想史の概説書などを通じてでもよいので、事前にその概略をつかんでおくこと。
『論理学、別名思考の技法』の翻訳については、第3回目の講義までの中でその閲覧方法などを説明する。
ロックについては、彼がたどった足跡(研究や様々な立場での活動)を、ロックに関する入門書や伝記などを通じて押さえておくこと。 
授業計画
1
ガイダンス 
2
17世紀後半の西洋哲学・思想の流れを概観する(1)   
3
17世紀後半の西洋哲学・思想の流れを概観する(2)   
4
ブレーズ・パスカル『パンセ』を読む 
5
ブレーズ・パスカル『幾何学的精神』を中心に読む 
6
『論理学、別名思考の技法』を読む(1)「オネット・オム」という人間観について 
7
『論理学、別名思考の技法』を読む(2)「オネット・オム」としての思考の導き方について 
8
ジョン・ロックの哲学の概略 
9
ジョン・ロック『人間知性論』を読む(1)「序論」 
10
ジョン・ロック『人間知性論』を読む(2)「白紙」と「経験」 
11
ジョン・ロック『人間知性論』を読む(3)「観念」について 
12
ジョン・ロック『知性の導き方』を読む 
13
授業内試験と解説 
14
課題学習 
15
総括 
その他
教科書
なし(毎回、プリントを配布する。)   
参考書
講義の中で紹介する。  
成績評価の方法
及び基準
平常点(50%) 、 授業内テスト(50%)
コメント[出席者には、毎回コメント用紙を配布する。各回の講義後に指定するコメントのテーマと行数とで書かれたものだけを、「平常点」の採点の対象とする。テーマと行数との基準をクリアーしたコメントは、次に、「授業の方法」欄に書いたような意欲が示されているか、といった基準で採点される。したがってコメントには、各回の学びを、自らの「次」なるステップにつなげようとする意欲を示していただく必要がある。これらの基準を満たしていないコメントは、減点する。「平常点」は、教室に存在していることを示すだけの「出席点」とは異なるので、十分注意すること。]
オフィスアワー
授業後、教室にて受け付ける。   
備考
「平常点」の対象となるコメントは、受講生自身の問題意識を整理するために書いていただくものである。講義の進め方等に関する相談は、オフィスアワーに、直接来ていただくことになる。