科目名  倫理学演習4
          
  
1 単位  
 
哲学科  
2~4 年  
後期 
選択必修 
教員名  白根 裕里枝 
授業テーマ
ギリシア哲学から現代を考える 
授業のねらい・到達目標
ギリシアの古典や哲学を通して、愛や美について、あるいは、言葉の力について、さらには、自由と独裁、自殺や運命など、様々なテーマをめぐって、今日の私たちの考え方を見つめ直してみたい。私たちは日々、様々な選択を迫られているが、いろいろな考え方を知って、真実を見る目を養っておかないと、正しい選択をすることはなかなか難しい。お互いの異なった考え方を知ることで、また新たな自分を形創って行くこともできるだろう。ギリシアの古典の知を通して、これからの私たちの生き方を、共に探ってみたい。 
授業の方法
授業では、毎週1章か2章ずつ、担当者を決めてテキストを中心に発表してもらい,それを元に何かテーマを設定して,参加者同士で自由に意見や感想、疑問などを出して,論じあってみたい。ディスカッションを通して、お互いの考えを知る機会を多く持ちたい。授業後のコメントカードの記入によって自分の考えをまとめ、次回にそれを検討することで、お互いの考えを知って、さらに考察を深めたい。 
事前学習・授業計画コメント
発表担当者には発表日と次の週との2週に渡って担当してもらうので、あらかじめ発表の時期を考慮しておくこと。出席者は全員、毎回、テキストの課題の箇所を読んできて、取り上げたいテーマを設定して具体的な例を探すなど、自分の考えをよく練ってくること。 
授業計画
1
ガイダンス 
2
第14章 美とエロースの探求-プラトン『饗宴』を読む 
3
第15章 芸術と真理-プラトン『国家』におけるミーメーシス論 
4
第16章 真と嘘(1)-ゴルギアスと,人を言いくるめる方法 
5
第17章 真と嘘(2)-プラトンの弁論術批判 
6
第18章 ソクラテスと若者たち(1)-アリストファネス『雲』と美風の崩壊 
7
第19章 ソクラテスと若者たち(2)-エレンコス(論駁)の成人指定が必要な理由 
8
第20章 国のかたち,人のかたち-民主主義と独裁 
9
第22章 理想国の女性たち-「哲人女王」への道 
10
第23章 哲学者と自殺-ソクラテスからストア派まで 
11
第24章 ソクラテスと老い-クセノフォン『ソクラテスの弁明』をめぐって 
12
第25章 運命の転変と幸福-クロイソスの場合 
13
第26章 運命と自由-自己を選ぶ 
14
課題学習 
15
後期授業の総括 
その他
教科書
三嶋輝夫  『汝自身を知れ 古代ギリシアの知恵と人間理解 (NHKライブラリー 196)』  NHK出版  2005年
 
参考書
加来彰俊  『ソクラテスはなぜ死んだのか』  岩波書店  2004年
加来彰俊  『プラトンの弁明』  岩波書店  2007年
 
成績評価の方法
及び基準
平常点(30%) 、 レポート(40%) 、 授業参画度(30%)
コメント[毎回の出席と発表や発言(コメント)などを重視する。]