授業テーマ
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文学と科学
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授業のねらい・到達目標
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文学と科学という、対極的イメージで捕捉される二つの事象の関わりについて、大正期から昭和初期にかけての時期を中心に考えてみたい。この時期には、『科学と文芸』『変態心理』などの雑誌が創刊され、またアインシュタインが来日したことなども一つの契機となって、文学に科学的知識を意識的に摂取しようとする動向が見られる。むろん、この動向自体多岐にわたるのだが、本講義では、そうした流れを概観しつつも、最も先鋭的な形で科学の摂取という文学運動を推進した、新感覚派の旗手・中河與一という作家の動向に注目したい。
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授業の方法
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講義形式で行う。適宜資料を配布するが、基本的にパワーポイントを使用し、進めていく。
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授業計画
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1
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ガイダンス
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2
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大正期の科学雑誌①
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3
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大正期の科学雑誌②
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4
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アインシュタインの来日と雑誌『改造』
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5
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大正期新興美術運動とメカニズム
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6
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新感覚派と科学
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7
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中河與一テクストと科学①―「午前の殺人」「氷る舞踏場」
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8
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中河與一テクストと科学②―「R汽船の壮図」
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9
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形式主義文学論争①―概要
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10
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形式主義文学論争②―横光利一との対立
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11
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中河與一テクストの転回①―「海路歴程」
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12
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中河與一テクストの転回②―「ホテルQ」
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13
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雑誌『新科学的』
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14
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偶然文学論へ
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15
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まとめ
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その他
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成績評価の方法 及び基準
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試験(50%)
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授業参画度(50%)
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