科目名  大衆文学・文化論
          
  
2 単位  
 
 
2~4 年  
前期 
選択 
教員名  久米 依子 
授業テーマ
文化としてのライトノベル 
授業のねらい・到達目標
90年代から注目され始めた、青少年向けエンターテインメント小説、ライトノベル。メディアミックスを介して他ジャンルの表現を取り込み、既存の〈読書〉を刷新しているこの作品群は、新世紀の社会・文化現象として国際的にも認められつつある。ライトノベルの来歴を戦前の大衆的児童文化から追った上で、現代の文化状況のなかでの位相を探り、どのような表現領域を切り開いているのかを確認し、今後の可能性を考える。 
授業の方法
講義形式で行う。教科書の論述とライトノベルの諸作品を解説しつつ、受講生にも実際にライトノベルを読んでもらう。教科書購入は必須。 
履修条件
受講希望者数が教室定員を超過した場合は人数調整を行うので、必ず第1回目の授業に出席すること。 また、2009年度の総合教育科目「記号と文化1」の授業と重なる部分が多いので、履修済みの学生は履修を控えて欲しい。該当者は第1回授業の抽選時に選別し、履修不可とする予定。  
事前学習・授業計画コメント
実際にライトノベルを1冊読んでもらい、レポートを作成してもらう。作品のレーベルやレポートの書き方などについては授業中に指示する。 
授業計画
1
全体ガイダンス 
2
ライトノベル前史1 近代の大衆的児童文化 
3
ライトノベル前史2 戦後の青少年向けエンターテインメントからライトノベルへ 
4
メディアミックスのなかのライトノベル 
5
サブカルチャーとライトノベル1――――受容者 
6
サブカルチャーとライトノベル2――――マンガ表現 
7
記号化する時代とライトノベル――――キャラクター指向 
8
複数化される物語の可能性――――ゲーム的世界 
9
セカイ系という問題 
10
ジェンダーとセクシュアリティの問題 
11
読書行為とライトノベル 
12
児童文学との差異 
13
ライトノベル化する現代文学 
14
国際的なまなざし 
15
全体のまとめと展望 
その他
教科書
一柳廣孝・久米依子編著    『ライトノベル研究序説   』  青弓社  2009年
教科書以外に、ライトノベルも1冊読んでもらう。 
成績評価の方法
及び基準
平常点(20%) 、 レポート(20%) 、 授業内テスト(30%) 、 授業参画度(30%)
コメント[欠席5回で単位不認定。遅刻は授業開始5分まで。遅刻2回で欠席1回。平常点はリアクションペーパーの内容で判断する。]