科目名  英語統語論演習1
          統語論演習1
  
1 単位  
 
 
3 年  
前期 
選択必修 
教員名  山岡 洋 
授業テーマ
生成文法を理解する 
授業のねらい・到達目標
アメリカの言語学者ノウム・チョムスキー(Noam Chomsky)によって提唱されている「生成文法(generative grammar)」について学んでゆく。言葉を話すという能力は人間特有のものであるにもかかわらず、その種類は日本語・英語・スワヒリ語など多種多様である。チョムスキーは、人間にはどの言語にも共通する普遍的な言語知識が「生得的」に備わっていると考える。この理論が最初に提唱されたのはごく最近で、まだ進行中の理論であるため、曖昧な点も多々あるが、数学的に言語分析を理解することを目標とする。 
授業の方法
発表形式で授業を進めてゆく。発表の後で他の学生がその内容について質問をし、その質疑応答後に教員側から不明な点などを補足説明する。発表時間としては40-50分を目安とするが、内容によっては発表や補足説明が短くなることもあるので、その後の発表者は予め早めに準備をしておくこと。
発表の内容としては、テキストの内容を要約し、必要に応じて他の文献から関連事項を調べ出す(例えば専門用語の説明やそれに関する例文)。発表の際にはhandout(資料)を必ず用意し,黒板なども適宜利用するものとする。handoutを用意する場合は,当日の朝8時半までに講師室まで原稿を持参する。それまでに用意できない場合にはコピー代は各発表者の自己負担とする。 
授業計画
1
Introduction (1):授業概要の説明、発表の割り当ての決定 
2
Introduction (2): an introduction to linguistics 
3
第1章 生成文法の目標(pp. 1-12) 
4
第2章 統語論の基礎:2.1 統語規則〜2.2.1 句構造(pp. 13-18) 
5
第2章 統語論の基礎:2.2.2 句構造規則(pp. 18-24) 
6
第2章 統語論の基礎:2.2.3 語彙目録〜2.2.6 まとめ(pp. 25-30) 
7
第2章 統語論の基礎:2.3 変形規則〜2.3.3 受動変形(pp. 30-36) 
8
第2章 統語論の基礎:2.3.4 名詞句からの外置〜2.3.6 まとめと「生成」の意味(pp. 36-41) 
9
第2章 統語論の基礎:2.4 文法の枠組み〜2.5.1 等位構造制約 COMP-whの制約(pp. 41-45) 
10
第2章 統語論の基礎:2.5.2 COMP-whの制約〜2.5.3構造保持制約(pp. 45-48) 
11
第2章 統語論の基礎:2.5.4 移動変形の適用領域〜2.5.5 まとめ(pp. 48-52) 
12
期末試験に向けてのまとめ 
13
理解度を試すための期末試験 
14
統語論講読 
15
理解度を試すための期末試験の解説 
その他
教科書
中村捷・金子義明・菊池朗  『『生成文法の新展開:ミニマリスト・プログラム』』  研究社  2001年
 
参考書
今井邦彦  『『チョムスキー小辞典』』  大修館  1986年
町田健  『『生成文法がわかる本』』  研究社  2000年
町田健  『『チョムスキー入門:生成文法の謎を解く』 (光文社新書 44)』  光文社  2006年
Radford, Andrew,  Minimalist Syntax: Exploring the Structure of English , CUP , 2004
Radford, Andrew  『Analysing English Sentences: A Minimalist Approach』  CUP  2009年
Radford, Andrew  『An Introduction to English Sentence Structure』  CUP  2009年
 
成績評価の方法
及び基準
試験(60%) 、 平常点(20%) 、 授業参画度(20%)
コメント[詳細については初回授業時に説明]
オフィスアワー
毎週火曜日1時限開始前もしくはe-mailにて随時appointmentを取る。yamaokah@obirin.ac.jp 
備考
自由な雰囲気の中で,活発な質疑応答の交わされる授業にしたい。