科目名  東京と東京人の社会学
          東京と東京人の社会学
  
2 単位  
 
社会学科  
2~4 年  
後期 
選択 
教員名  後藤 範章 
授業テーマ
集合的写真観察法に基づく「東京」と「東京人」の社会学的研究 
授業のねらい・到達目標
1994年度より取り組んでいる私のゼミによる“写真で語る:「東京」の社会学”プロジェクトの成果(「集合的写真観察法」と称する独自のビジュアル・メソッドに基づく)を主たる素材として、「東京」と「東京人」の諸相を描き出し、社会学的に読み解くことが、この授業のねらいであり、到達目標である。 
授業の方法
毎回、テーマを定め、関連する過去作品をプロジェクターに映し出しながら授業を展開すると共に、学生-教員間及び学生間の双方向・多方向のやり取り(意見表明・交換)を重ねていく。 
履修条件
なし 
事前学習・授業計画コメント
前期「都市と地域の社会学」との関連性が高いので、同科目を履修している方が理解が深まるだろう。  
授業計画
1
センス・オブ・ワンダーとソシオロジカル・イマジネーション -集合的写真観察法について- 
2
写真というフィールド -社会学と写真との対話、あるいは、写真でまちや人々を社会学的に見るということ- 
3
移動性(非土着性)と流動性と超域性 -「東京」の超広域化- 
4
グローバリゼーションと人種的異質性 -世界都市「東京」- 
5
上京物語 -「東京」で生きるということ- 
6
舞台としての「東京」(マイ・ライフ、マイ・ワールド) -自分探しと自己変革、そして癒し- 
7
まなざしの空間とサイバースペース ―コミュニケーションの立体交差化― 
8
都会人の生活作法 -無言の流儀と同調圧力- 
9
人を動かす(騙す)社会的装置 -“仕掛け”としての新奇さ・お洒落・流行り・景観・欲望・熱狂-
(市場化=お金を使わせる仕掛け/広告・宣伝、コマーシャリズムとマーケティング) 
10
大都市のエア・ポケット -視界に入りにくい社会的現実- 
11
行政の作為と不作為 -計画の落とし穴- 
12
社会環境の変化:居住性と地に根の張った生活感の後退 
13
「東京」と「東京人」の“らしさ”とは何か? -皇居の存在ないし天皇制との関連/異質的なるものの同時的存在/まなざしの交差と非交差- 
14
「東京」と「東京人」をめぐる大討論会 
15
前半:授業内試験、後半:試験の解説・授業の総まとめと課題レポートの回収 
その他
参考書
日本社会学会  『社会学評論第237号 (特集:「見る」ことと「聞く」ことと「調べる」こと-社会学理論と方法の視聴覚的編成-)』  有斐閣  2009年
倉石忠彦ほか編  『現代都市伝承論』  岩田書院  2005年
上記2書に所収の後藤論文を参考にすることで、理解が深まるはずである。 
成績評価の方法
及び基準
試験(50%) 、 レポート(25%) 、 授業参画度(25%)
コメント[学期末試験の成績を基に、出席状況や授業での発言内容・回数など(=授業参画度)とレポート点を加味して評価する。これらの得点(100点満点の素点)の加算する「特別加算レポート」を課すことがある。]
オフィスアワー
時間割が確定しないと決定できないので、年度初めに本館4F・社会学科後藤研究室前に掲示する。なお、可能な限り、メールで事前に予約を取るように心がけてほしい。メールアドレスは、第1回の授業時に知らせる。  
備考
「東京」のありようや「東京人」の生態に興味・関心(不思議)を抱いている学生/「東京」や「東京人」の社会学的研究を志す学生/後藤の演習及びゼミの学生/後藤ゼミへの入ゼミ希望者には、ぜひ受講してもらいたい。