科目名  社会学応用講義3(社会運動論)
          社会運動論
  
2 単位  
 
社会学科  
2~4 年  
後期 
選択 
教員名  松井 隆志 
授業テーマ
社会運動という現象をどう読み解くのか 
授業のねらい・到達目標
 「社会運動なんて自分には関係ない」とか「社会運動は無意味だ」と考えている人も多いかもしれない。本当だろうか? 現代社会において(ここ日本においても)、社会運動はこのように片付け無視して良いものではない。そのことを本講義で示したい。
 具体的には以下の三点が本講義の目的となる。
(1)複数のアプローチを整理した『社会運動の力』に基づき、社会運動という現象への社会学的理解を養う。
(2)社会運動にとって何が重要な要素であるのか、社会運動を担う(潜在的)当事者としても認識を深める。
(3)具体的事例による説明を通じて社会運動の実像を知り、その豊かな歴史に触れる。 
授業の方法
教科書を基にプリントを作成し、それに沿って講義を行う。 
履修条件
なし。 
事前学習・授業計画コメント
教科書や講義の予習・復習も望ましいが、それ以外にも、現代社会(世界/日本)で何が起きているのか(あるいは何が過去に起きたか)、積極的に興味をもつようにして欲しい。自分にひきつけて問題を考える姿勢は、社会運動という現象を理解する上でも重要な助けとなるだろう。 
授業計画
1
イントロダクション:社会運動を学ぶ意義 
2
これまでの社会運動論1:マルクス主義(第一章) 
3
これまでの社会運動論2:集合行動論(第一章) 
4
これまでの社会運動論3:資源動員論(第一章) 
5
社会運動のやり方(第二章) 
6
社会運動と国民国家1(第三章) 
7
社会運動と国民国家2(第四章) 
8
成功のチャンスとは(第五章) 
9
暴力の功罪(第六章) 
10
共感を得る(第七章) 
11
組織の役割(第八章) 
12
社会運動の盛衰(第九章) 
13
社会運動の帰結(第十章) 
14
国境を越えて(第十一章) 
15
まとめ 
その他
教科書
シドニー・タロー  『社会運動の力』  彩流社  2006年
毎回本書を解説する形で講義するので、少々教科書が難解でも気にしないこと。逆に、本書が手元にないと、講義が十分に理解できないと思われるので入手しておくことを勧める。 
参考書
大畑裕嗣ほか編  『社会運動の社会学』  有斐閣  2004年
ニック・クロスリー  『社会運動とは何か』  新泉社  2009年
田中淳・土屋淳二  『集合行動の社会心理学 (ニューセンチュリー社会心理学)』  2003年
講義は『社会運動の力』を解説する形で進めるので、参考書は必読ではない。ただ、「予習したいが教科書だけではよくわからない」とか「講義以外の事例でも学びたい」という人にこれらの本を薦める。
それ以外にも参考書を適宜紹介する。 
成績評価の方法
及び基準
レポート(70%) 、 授業参画度(30%)
コメント[期末レポートの難易度は高めに設定する。確実に単位を取りたい者は毎回出席して講義内容を理解する(出席点自体も確保する)ことが必要となる。]
オフィスアワー
開講時に指示する。 
備考
私語や遅刻等、授業の妨げになる行為の目立つ者は、以後の出席を認めないので注意して欲しい。