科目名  アメリカの教育
          
  
2 単位  
 
 
2~4 年  
前期 
選択 
教員名  北野 秋男 
授業テーマ
アメリカの教育思想史の変遷 
授業のねらい・到達目標
アメリカの教育は、日本と比べても多様で個性的である。しかしがら、人の内面を「どのように育成するか」は、古くて新しい問題である。私たちが、現代のような混迷する時代の中で、子どもに「何を教え」「何を目標とし」、教育を行うのか。アメリカの独立期から現代までの教育思想史をたどりながら、人間の内面形成の問題を考えて見たい。 
授業の方法
講義形式で授業を進めるが、場合によってはビデオなども鑑賞する。授業に関連する資料の講読、日米の教育観の違いなども討論してみたい。レポートは、参考文献の中からトピックを選んで提出する。 
履修条件
なし 
事前学習・授業計画コメント
最終試験は実施する。試験以外には、レポートの提出(人間の内面形成とは?)が求められる。授業への参加が重視される。授業に出席しないと、これらの課題は提出できない。 
授業計画
1
ガイダンス 
2
今の自分を作っている過去の出来事・思い出。何が自分の内面形成に重要であったか。 
3
キリスト教の原罪説。ロックとルソーの教育思想の違い。子育て観の違い。 
4
ジョン・アダムズとサミュエル・アダムズの人間観の対立。「天性の貴族か、民衆への信頼か」 
5
人格形成概念の誕生。「ヴァーチュ(徳)」の形成。 
6
W.E.チャニングの「理性への信頼」と「自己陶冶」思想 
7
ホーレス・マンの富と教育「功利主義的教育観」の登場 
8
業績・競争指向の教育の始まり 「レポート課題の説明」 
9
進歩主義教育の登場「知識から経験へ」 
10
デユーイの「社会性概念」とは?何を変えようとしたのか? 
11
個人の業績・能力・才能の測定・評価へ(知能検査やアチーヴメント・テストの登場) 
12
日本人の「頑張り精神」を見習うアメリカ-モデルとなった日本の教育 
13
アメリカのテスト政策(全ての子どもの学力向上は可能か)「レポートの提出」 
14
課題の整理と理解度の確認 
15
総括とレポートの返却 
その他
教科書
北野秋男  『日米のテスト戦略-ハイステイクス・テスト導入の経緯と実態』  風閒書房  2011年  第1版
なし 
参考書
北野秋男  『アメリカ公教育思想形成の史的研究』  風間書房  2003年  第1版
田中智志  『人格形成概念の誕生』  東信堂  2005年  第1版
田中智志  『社会性概念の構築』  東信堂  2009年  第1版
北野秋男  『現代アメリカの教育アセスメント行政の展開』  東信堂  2009年  第1版
なし 
成績評価の方法
及び基準
平常点(20%) 、 レポート(30%) 、 授業内テスト(50%)
コメント[試験、レポート、出席などで総合的に判断する。]
オフィスアワー
授業の開始前と終了後に実施する。メールアドレス:kitano@chs.nihon-u.ac.jp