科目名  外国教育史1
          
  
2 単位  
 
 
1 年  
前期 
必修 
教員名  下司 晶 
授業テーマ
 西洋教育史(1) 文化と制度 ――「教育」を深く考えるために 
授業のねらい・到達目標
 各人が「教育とは何か」を考えてゆくため、西洋近代の教育史を学びます。「世界の再提示(何をどのように教えるか)」、「教育目的(何のために教育するか)」が1年間のテーマです。
 「外国教育史1」は社会史・制度史です。西洋近代における教育の誕生、学校教育制度の普及を学びます。
 「外国教育史2」は思想史です。現代の教育のもとになっている、西洋近代の教育思想を学びます。
 この科目が1年次必修である理由を考えましょう。 
授業の方法
 講義を中心に、学生によるディスカッションなどの形式を取り入れます。視聴覚資料も活用します。
 また、この授業は教育学科1年生の必修科目ですので、「大学での学び方」にも触れていこうと思います。 
履修条件
 必修科目ですが、学ぶ気のない学生は履修しないで下さい。
 「楽勝科目」ではありません。大人数の授業となりますが、少人数のゼミに準ずる集中力を求めます。 
事前学習・授業計画コメント
 毎時、1時間程度の予習/復習が必要になります。
 年に数回、ミニレポートが課されます。その準備に1日~数日程度の時間を要します。
 最終レポートには、数日ないしそれ以上の準備が必要です。
 授業計画は、受講生の要望を踏まえて変更する可能性があります。 
授業計画
1
1. イントロダクション 
2
2. 「教育とは何か?」(1) ―― 代表的定義 
3
3. 「教育とは何か?」(2) ―― 「学校」だけが教育か? 
4
4. 「大学」の歴史と現代的意義 
5
5. なぜ西洋の教育が問題なのか?(1) ―― 「輸入品」としての教育(1) 
6
6. なぜ西洋の教育が問題なのか?(2) ―― 「輸入品」としての教育(2) 
7
7. 〈子ども〉の誕生(1) ―― 子どものいる世界/いない世界 
8
8. 〈子ども〉の誕生(2) ―― 中世から近代へ 
9
9.  「教育」の誕生(1) ―― 声の文化と文字の文化 
10
10. 「教育」の誕生(2) ―― 市民社会の成立 
11
11.  学校の歴史(1) ―― 教育の世俗化 
12
12. 学校の歴史(2) ―― 義務教育制度の成立と普及 
13
13. 次世代に世界を伝えるということ 
14
14. 授業のまとめ 
15
15. 結びに代えて ―― 再び「教育とは何か?」 
その他
教科書
①広田照幸  『ヒューマニティーズ 教育学』  岩波書店  2009年
②石原千秋  『学生と読む『三四郎』 (新潮選書)』  新潮社  2006年
③江藤恭二監修、篠田弘ほか編  『新版 子どもの教育の歴史―その生活と社会背景をみつめて』  名古屋大学出版会  2008年
④関川悦雄・北野秋男  『教育思想のルーツを求めて(初版第4刷)』  啓明出版(初版第4刷)  2009年
⑤戸田山和久  『論文の教室 (NHKブックス)』  日本放送出版協会  2002年
⑥今井康雄  『教育思想史』  有斐閣アルマ  2009年
 数は多いが必ず全て購入すること。
 本科目は教育学科1年次の数少ない専門科目なので、4年間を通して使用するものを選定した。

①教育学の基礎文献。前期「外国教育史1」第1回、第2回、第3回、後期「外国教育史2」で使用。3年次必修科目「教育の社会学」担当教員の著書。教育学科の参考書としても必須。
②大学での学び方を知る好著。前期「外国教育史1」第4回、ゴールデンウィーク宿題、夏休み宿題で使用。
③前期「外国教育史1」の中心となる教科書。第5~11回で使用。後期「外国教育史2」の参考書。海外編/日本編に分かれており、2年次必修科目「日本教育史」の参考書ともなる。
④教育学科教員による教育思想史入門の好著。 前期「外国教育史1」第12~13回で使用。後期「外国教育史2」の中心的テキスト。「ヨーロッパの教育」等でも教科書指定されている。
⑤大学で必須となるレポートの書き方関連本。ミニレポートやレポート試験で使用。エッセイ調の「レポートもどき」はレポートとして認められない。授業でも一部を用いて解説を行う。
⑥ 前期「外国教育史1」第12~13回で使用。後期「外国教育史2」で中心的に使用する。レポートに必要なので、前期のうちに購入しておくこと。 
参考書
適時、提示します。毎回の配布資料にブックガイドをつけますので、ぜひ読んで下さい。 
成績評価の方法
及び基準
平常点(50%) 、 レポート(50%)
コメント[ ただし、いずれかの評価が最低基準に満たない場合、単位修得が認められない場合があります。]
オフィスアワー
 開講時に伝えます。 
備考
 ①授業初回のイントロダクションには必ず出席すること。欠席の場合、履修を認めないこともあります。
 ②毎回感想などを記入してもらいます。記述内容は授業中に公表することもあります。
 ③大人数授業なので、授業環境の維持、資料の配付等の協力を求めます。
 ④公欠等の条件は授業初回で提示します(「公欠」とするためには、課題等の条件が課されます)。
  ⑤授業内のミニレポートや提出物は、期限を過ぎた場合受け取りません(受け取っても、成績評価の対象としません)。
 ⑥必修科目ですが、やる気のない学生は履修する必要はありません。担当教員としては、充実した授業になるように努力します。そして受講生にはそれに見合う姿勢を求めます。
 ⑦必修科目なので、この科目を修得しない限り卒業できません。そしてこの科目は「楽勝科目」ではありません。心して授業に望むこと。