科目名  心理情報処理実習2
          
  
1 単位  
 
 
3・4 年  
前期 
選択 
教員名  板垣 文彦 
授業テーマ
ワーキングメモリ課題を題材に学ぶEXCEL統計 
授業のねらい・到達目標
人間の記憶・思考に関わる作動記憶理論(Working Memory)の概要と近年の理論の発展を理解した上で,この理論に基づく思考機能の評価法(乱数生成課題)を事例として,心理統計学と数理幾何の関係を学ぶ。 
授業の方法
まず、作動記憶理論について解説する。その機能の分析法として数字を人間にデタラメに生成させる乱数生成課題がある。本実習では数学的な乱数と人間生成する「乱数」の比較を通して、Excel関数を実践的に学習する。離散分布の作成、平方和、分散、標準偏差、自由度、相関の幾何的構造が理解できるようにする。 
事前学習・授業計画コメント
EXCELの特徴を生かした操作法と統計原理を理解することを目的にしているが、内容的として学ぶ乱数生成課題には実験、臨床、老年、社会、知能など、さまざまな心理学分野で応用可能な知見が含まれており、卒論に向けてのヒントにしてほしい。 
授業計画
1
ガイダンス 
2
作動記憶理論に関する解説 
3
データ入力の基礎(エクセルの書式と関数) 
4
擬似乱数と人間乱数 (エラーの少ないデータ入力) 
5
分析の基礎1(分散と平方和) 
6
分析の基礎2(ベクトル,距離,三角関数) 
7
分析の基礎3(ポアソン分布、2項分布、ポリヤ・エッゲンベルガー分布) 
8
授業の振り返り1(小テスト) 
9
乱数生成課題の分析1(ランダム性とステレオタイプ反応) 
10
乱数生成課題の分析2(実行系機能評価:評価の独立性) 
11
乱数生成課題の分析3(自由度の意味を考える:分散によるエピソード・バッファ容量の評価) 
12
乱数生成課題の分析4(変数の独立性を考える:重回帰分析によるモデル構成) 
13
分析結果の表現1(幾何として考える相関と標準偏差) 
14
分析結果の表現2(連続分析法:グラフ作成)  
15
授業の振り返り2(小テスト) 
その他
教科書
使用しない 
参考書
適時紹介する 
成績評価の方法
及び基準
平常点(50%) 、 授業内テスト(50%)
コメント[2回の実習小テストにより理解度をチェックする。]
備考
エクセル2003を使用する。実習であるので、遅刻をしないこと。