科目名  資源化学
          
  
2 単位  
 
 
3 年  
前期 
選択 
教員名  長谷川 良佑 
授業テーマ
鉱物資源の処理と利用に関する化学 
授業のねらい・到達目標
鉱物資源の利用は人類が快適な生活を過ごすために不可欠である。本授業では、鉱物資源の処理法や利用技術の発展の経過を学習することにより、化学の反応や理論が実際にどのように応用されているかを知るとともに、資源関連のニュースについてその問題点や背景を説明できるようにすることを目標とする。 
授業の方法
講師の作成したプリントを教材とし、スライドを使って解説する。学習した内容を個々の頭の中でより確かなものにするため、授業の終りに簡単な宿題を課し、その回答をもって平常点を評価する。 
授業計画
1
ガイダンス、序論
(元素存在度、オッド・ハーキンズの規則、濃集度) 
2
鉱床の成因と超高温・高圧下の反応
(化石燃料資源、金属鉱物、石灰石、キンバライトと人造ダイヤモンド)  
3
セメントの化学
(ポルトランドセメント、ロータリキルン、C-S-A-F系複雑酸化物、水硬性、コンクリート、アルカリ骨材反応、フライアッシュ、高炉スラグ) 
4
量産金属の製錬(鉄、アルミニウム)
(酸化鉱、炭素還元、ブードア平衡、Fe-C系状態図、鉄と鋼、スラグ、電解還元、氷晶石-Al2O3系状態図、アルカリ浸出、オートクレーブ、赤泥) 
5
量産金属の製錬(銅)
(硫化鉱、浮遊選鉱、マット溶錬、電解精製、陽極スライム、低品位鉱石、バクテリア・リーチング、SX-EW法) 
6
広義のレアメタルの製錬と利用Ⅰ 金
(電子材料、古典的製錬技術(水簸・灰吹き・混汞)、青化法、都市鉱山、電解採取、試金分析) 
7
広義のレアメタルの製錬と利用Ⅱ チタン
(生体材料、耐熱・耐食材料、靭(じん)性チタン、ファンアルケル法(実験室的精製法)、クロル法) 
8
広義のレアメタルの製錬と利用Ⅲ リチウム、レアアース、備蓄7鉱種
(電池材料、相互分離、磁石材料、フェロアロイ、テルミット還元、水素還元)  
9
化石燃料資源の化学
(石炭、コークス、液化、石油、ガソリン、蒸留、水素化脱硫、改質、接触分解、天然ガス、都市ガス) 
10
C1化学および水素経済の化学
(Syngas、C1化学、触媒、水素経済、燃料電池、コージェネレーション、水素製造法) 
11
原子力発電と核燃料
(ウラン製錬、燃料棒、発電の仕組み、核分裂反応と臨界、水化学、核融合) 
12
新資源、未利用資源
(オイルサンド、オイルシェール、シェールガス、メタンハイドレード、深海底鉱物資源(Mn 団塊、Co-rich クラスト、海底熱水鉱床)、月資源開発) 
13
授業内試験と解説 
14
資源利用の方法論
(有害物質の排除、省資源、省エネルギー、グリーン化学、エコマテリアル、資源エントロピー論) 
15
同上 
その他
教科書
なし 
参考書
なし 
成績評価の方法
及び基準
試験(40%) 、 平常点(30%) 、 授業参画度(30%)
オフィスアワー
本館2F講師室、授業のある日の昼休み 
備考
E-mail: ryosukeh@blue.ocn.ne.jp