授業テーマ
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大正期の出版文化と岩波書店
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授業のねらい・到達目標
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夏目漱石門下のひとりであった岩波茂雄が岩波書店を創業するのが1913(大正2)年8月。当初は古書店として出発したが、新刊刊行を開始。その最初の出版が漱石の「こころ」であった(1914年9月)。以後、大正期の哲学書を中心に出版界に乗り出すが、文芸出版もふくめて、日本の出版文化を大きく動かしていくことになる。その功罪や問題点などを細かく検討する。
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授業の方法
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夏目漱石のほかに、阿部次郎、安倍能成、小宮豊隆、中勘助ら漱石門下生の動向を追うとともに、倉田百三、長与善郎らのテクスト群を対象に、講義と発表を組み合わせた授業を行う。よく読むことと書くことを課題とする。学期前に安倍能成「岩波茂雄伝」の一部は必ず通読しておくこと。pdfファイルでダウンロードできるようにする。
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授業計画
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1
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ガイダンス
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2
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岩波茂雄と漱石門下生たち
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3
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明治末から大正初期の古書店業界
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4
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大正期の出版界
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5
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「こころ」と岩波茂雄
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6
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阿部次郎「三太郎の日記」
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7
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中勘助「銀の匙」
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8
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哲学叢書と西田幾多郎
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9
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倉田百三「出家とその弟子」
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10
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長与善郎「竹沢先生といふ人」
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11
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斎藤茂吉とアララギ派
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12
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石原純への支援
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13
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円本と岩波文庫
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14
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まとめ1
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15
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まとめ2
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その他
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教科書
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コピーかpdfで配布する。
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成績評価の方法 及び基準
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平常点(40%)
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レポート(40%)
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授業参画度(20%)
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オフィスアワー
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第一回目の授業のときに指示する。
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