科目名  外国教育史研究1
          
  
2 単位  
 
教育学専攻  
前期課程  
前期 
選択 
教員名  北野 秋男 
授業テーマ
能力主義・競争主義を支える社会的・思想的基盤の解明 
授業のねらい・到達目標
現在、日本でもアメリカでも能力主義・競争主義を重視したテスト政策が展開されている。国・政府のみならず、なぜ人は個人の業績や能力を過大に評価するのか。それは、「人を人の有用性」で評価し、人と人の絆や協同性、社会性を過小評価することであろう。今日のテスト政策を支える社会的基盤や思想的基盤を多様な角度から考察してみたい。 
授業の方法
様々な思想家の思想を幅広く取り上げ、多角的に検討する。受講生は、自分で発表する題材や思想家を決めて、自由に発表する。 
履修条件
特になし。 
事前学習・授業計画コメント
毎回、次の授業内容を提示するので、各自、事前学習を徹底すること。特に、一次資料にあたって、原文を確認することが望ましい。 
授業計画
1
ガイダンス 
2
人間の内面形成への着目(キリスト教の原罪説からロックの白紙説、ルソーの性善説) 
3
天性の貴族か民衆への信頼か(サミュエルとジョンの対立) 
4
チャニングの理性への信頼 
5
人格形成概念の誕生(Characterとpersonality) 
6
人格形成概念と「ヴァーチュ」 
7
ホーレス・マンと功利主義教育思想 
8
産業資本主義の形成と競争指向の台頭 
9
メリトクラシーと能力主義 
10
アメリカ新教育運動思想の登場 
11
M.フーコーの教育とテスト批判(1)『監獄の誕生』 
12
M.フーコーの教育とテスト批判(2)『知と権力』 
13
自由研究発表①、② 
14
自由研究発表③、④ 
15
後期授業の内容確認と課題 
その他
教科書
北野秋男  『日米のテスト戦略』  風閒書房  2011年  第1版
田中智志  『社会性概念の構築』  東信堂  2009年  第1版
 
成績評価の方法
及び基準
平常点(30%) 、 レポート(50%) 、 授業参画度(20%)
コメント[出席、課題発表、レポートなどで総合的に評価する。]
オフィスアワー
授業の開始前と終了後。
kitano@chs.nihon-u.ac.jp