現代日本語学４（日本語語彙論・意味論）

授業テーマ	近代小説の語彙をパソコンで分析する。
授業のねらい・到達目標	(1) パソコンによる計量言語学の分析方法を体得する。 (2) 「タグ付きコーパス」と「グラフ」と「語彙表」をパソコンで作成できるようになること。 (3) テキストのなかの文節と自立語の認定の仕方を正しくできるようになること。 (4) 自立語の品詞と語種の認定の仕方を正しくできるようになること。 (5) 「ワードプロセッサー・Word」と「表計算ソフト・Excel」のさまざまな機能が使えるようになること。 (6) 以上の技術と知識を受講者各自のレポートや論文の作成に応用できるようになること。
授業の方法	近代小説（夏目漱石、宮沢賢治など）の語彙を分析することを通して、パソコンの日本語研究への利用の仕方について指導していく。パソコンの初心者向けの内容となっているので、気軽に参加してみてください。

授業計画
1	授業概要とタッチメソッドの練習／『銀河鉄道の夜』の品詞分解実習
2	『蜘蛛の糸』と『吾輩は猫である』の品詞分解実習
3	ワープロで『銀河鉄道の夜』の入力と加工をする
4	ワープロで『銀河鉄道の夜』の入力と加工をして、タイニーコーパスを作成する。
5	Excelで『銀河鉄道の夜』の度数順の語彙表を作成する
6	ワープロとタギングプログラムで『吾輩は猫である』の入力と加工をして、タイニーコーパスを作成する。
7	Excelで『吾輩は猫である』の度数順の語彙表を作成する
8	ワープロとタギングプログラムで『蜘蛛の糸』の入力と加工をして、タイニーコーパスを作成する。
9	Excelで『蜘蛛の糸』の度数順の語彙表を作成する
10	Excelで『銀河』と『吾輩』と『蜘蛛』のデジタル対照語彙表を作成する。
11	Excelで『銀河』と『吾輩』と『蜘蛛の糸』の構造語彙表を作成する。
12	Excelで『銀河』と『吾輩』と『蜘蛛の糸』の構造度数分布表を作成する。
13	構造語彙表と構造度数分布表から基本語彙と特徴語彙を分析する。
14	基本統計量とは何かを学ぶ。
15	作成した語彙表に基づいて基本統計量の算出の仕方を学び、グラフ化する。

その他
教科書	伊藤雅光『計量言語学入門』大修館書店 2002年第3版開講時に教室で一割引き（2,080円）で販売する。なお、教科書販売所では販売しないので注意すること。
参考書	計量国語学会『計量国語学事典』朝倉書店 2009年第2版
成績評価の方法及び基準	試験(60%)、作業点(40%) 出席は厳密にとり、出席が2/3に満たない場合は評価の対象外とする。遅刻２回で欠席1回に換算する。欠席回数は作業点４０％からの減点という形で反映されることになる。

現代日本語学４ （日本語語彙論・意味論）