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教師教育論

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科目名
平成28年度入学者
教師教育論
科目名
平成27年度以前入学者
教師教育論
教員名 杉森 知也
単位数    2 学年    1 開講区分 文理学部
科目群 教育学科
学期 後期 履修区分 選択
授業テーマ 自らの教職観を構築する
授業のねらい・到達目標 教職の意義を国内外の動向を含めて広く理解し、将来、教職に就くための基礎的資質を養う。
1.教員の養成・採用・研修を、「教師の成長」という観点から把握し、教職の意義、教師の仕事、教職の専門性などについて総合的に説明できる。
2.近年の教員養成政策の動向を確認しながら、新たな教師像を模索する方向性について、世界的な流れを含めて説明できる。
3.上記1~2を踏まえ、自己の教職観を構築し、それを説明することができる。
授業の方法 講義形式(グループディスカッションとプレゼンテーションを含む)を中心とし、適宜、コメントシートや小レポートの提出を課す。
また、最終授業の時に、教員へのヒアリングとそれに基づいて自ら課題を設定して研究するレポート(A4用紙5枚以上)の提出を義務づける。
事前学修・事後学修,授業計画コメント 授業でのディスカッションを円滑に進めかつ高度なものにするために、授業前に指定教科書の該当箇所と参考書、インターネット等でその内容を調べて、自分なりの解釈をしておくことと同時に、事前学修で小レポートの持参が求められている回については、授業開始までに提出できる形のレポートを作成しておくこと。
また、各自が疑問を持って授業に臨むこと。授業内での発言や質問は、授業への参加意欲として積極的に評価する。
授業計画
1 ガイダンス: 教員との出会いを振り返る
[準備]小学校から高校までに出会った教員たちを振り返り、特に①理解しやすい授業はどのような工夫がなされていたのか、②「良い」と感じた教員たちの共通項は何かの二点について考え、A4用紙にメモ形式で構わないので記述して持参すること。
2 教員の職務内容とその意義
[準備]教員の職務にはどのようなものがあるのかについて、できる限り具体的に考え、A4用紙になるべくたくさん記述して持参すること。なお、普段の授業だけではなく、学校行事の時や授業後の教員たちの行動など、一日・学期ごと、一年というそれぞれのスパンで教員の職務内容を把握すようにつとめること。
3 教員の地位と身分①: 教員の「地位」
[準備]ILOの教員の地位に関する勧告で高度な専門職として規定される教員は、現在の日本ではどのように位置づいているのかについて法的に確認しておくこと。また、日本国憲法第15条2や教育基本法第9条などで「全体の奉仕者」と規定されている意味について調べておくこと。
4 教員の地位と身分②: 教員の義務と身分保障の意味
[準備]地方公務員法第32~38条を事前に読み込んでおくこと。また、前講で検討した「全体の奉仕者」について復習しておくこと。
5 教員の地位と身分③: 教員の待遇
[準備]教員の給与水準について、都道府県教育委員会等のウェブページで調査しておくこと。また、給与等特措法、人材確保法の条文について、特に教員の超過勤務に関する規定に注意して読んでおくこと。
6 教員研修: その種類と意義
[準備]員の研修を規定している法令を読んでくること。また、各自の居住地にある教育センターのウェブサイトを閲覧し、研修についての情報を収集し、A4用紙にまとめて人数分+1枚を印刷してくること。
7 教員免許制度の課題①: 日本の教員免許制度
[準備]特になし。なお、事後に、現状の教員免許制度が抱える課題について、授業の内容を踏まえて自己の考えをまとめてレポートを作成すること(A4サイズで800~1000字程度)。
8 教員免許制度の課題②: 世界の教員免許制度と日本の改革動向
[準備]諸外国の教員免許状取得要件に関する資料に目を通しておくこと。
また、教員養成6年制をキーワードに、どのような制度改正の動向があるかについて調査してA4用紙にまとめて持参すること。この各自の事前調査に基づいて、ディスカッションをおこなう。
9 教師のやりがいとバーンアウト
[準備]事前に教科書第7章を読み、問題点を把握するとともに、疑問点を一つ以上持ち寄って授業に参加すること。
10 価値多様化社会の中の専門職①: 価値多様化社会とは何か
[準備]事前に配布するプリントに目を通し、不明なところは調べて授業に参加すること。また、授業テーマである「価値多様化」について、身近な場面で具体例を考えてくること。
11 価値多様化社会の中の専門職②: 反省的実践家と反省的思考
[準備]この回までに、指定の参考書を必ず読んでおくこと。一冊読み込むのは時間がかかると思われるので、初回の授業以降、早めに読み始めることを勧める。特に、「反省的実践」と専門職との関係性に注意して、読み込むようにしたい。この参考図書は、最終レポート作成の際にも助けとなると思われるので、必ず各自で読むか、またはメンバーで分担して読んで内容をよく共有しておくこと。
12 新しい教師の力量①: 日本における政策動向とその対応
[準備]「教員の資質の不易と流行」、東京都教育委員会の教員採用に関するウェブページを読み込んで、その概略を、必ず自分の言葉で言い換えた文章にしてA4用紙1枚に両方の課題をまとめる(課題①)。また、自分が教員になった際に①どのような授業をしたいか、②どのように生徒とかかわっていくかについて、上記の「まとめ」を参考にしながらA4用紙600字ずつ記述すること(課題②)。
課題②は、授業のときに面接形式でプレゼンテーションしてもらう。
13 新しい教師の力量②: OECDの政策動向から考える
[準備]前回の授業で提出したレポート課題②の修正版を作成し、持参すること。
14 レポートの作成
[準備]この時までに、最終レポートを完成に近い状態にしておくこと。当日は、自宅等での個人作業となるが、必要であればメールにて質問を受け付ける。
作成途中のデータを持参して、教室内または図書室で作業をおこなう。
15 まとめ: 教員への聞き取りから見えるもの
[準備] 教員へのヒアリングと学校教育の課題に関する最終レポート(A4用紙5枚以上)を作成し、印刷して授業開始段階ですぐに提出できるようにしておくこと。なお、提出期限は厳守。データの喪失等の理由による提出の遅延も認めないので、十分注意してほしい。
その他
教科書 羽田積男・関川悦雄 『現代教職論』 弘文堂 2016年 第初版
解説教育六法編修委員会 『解説教育六法2016』 三省堂 2016年
参考書 ドナルド・A・ショーン著、柳沢昌一、三輪建二監訳 『省察的実践とは何か―プロフェッショナルの行為と思考―』 鳳書房 2007年
成績評価の方法及び基準 レポート(50%)、授業参画度(30%)、小レポート・コメントシート(20%)
オフィスアワー 授業終了時
備考 1. 本講義は、受講生の主体的な働きかけによって進められるので、ここに記載した事前・事後学習以外にも自主的に理解を深めて授業に参加することが望ましい。また、毎回、授業についての質問をもって参加すること。教員による講義はできる限り少なくし、学生による討議や質問への回答に時間を割けるようにしたい。活発な授業が展開できるかどうかは、参加学生の事前学習にかかっている。
2. 教員への聞き取りと、それに基づく調査レポート(最終レポート)の作成に関する質問は、第14講以外でも、適宜、受け付ける。なお、このレポートについては、提出の遅滞および授業時に伝える必要事項を満たしていないレポートは採点しないので十分、注意してほしい。
3. 授業内で提出する小レポートは、すべてA4版で作成し、40字×30行で設定すること。
4. 状況によっては、講義の内容や扱う回の入れ替え等をおこなうことがある。

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