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科目名
平成28年度入学者
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科目名
平成27年度以前入学者
社会学応用講義2
教員名 坂田 勝彦
単位数    2 学年 2~4 開講区分 文理学部
(他学部生相互履修可)
科目群 社会学科
学期 前期 履修区分 選択
授業テーマ 3.11後の社会学:東日本大震災後に露呈した日本社会の問題について、特に現在被災地で生起している様々な事象をもとに考える。
授業のねらい・到達目標 2011年3月11日に発生した東日本大震災は、自然災害であるだけでなく、むしろ福島第一原発事故に象徴されるように、戦後日本の社会システムと深く連動した社会的災害としての性質を強く持つ。ゆえに、震災発生後、私たちはこの社会が構造的に内包してきた様々な問題を改めて目の当たりにすることになった。そして、震災発生から5年余りが経過した現在において、それらはより深刻なものとなりつつある。
本講義では、3.11後にとりわけ被災地で生じている様々な事象をもとに、現代日本社会の現状や問題点を学ぶ。そして、「社会」を抽象的な思弁としてではなく、私たちの日常と「地続き」の現実として捉える社会学的想像力の練磨を目標とする。
授業の方法 参考文献やビデオ、ドキュメンタリーといった映像資料、プリントその他を持ちながら、社会の変化やそこで生きる生活者の問題を、具体的な形で考える方法をとる。また、授業の中では適宜質問時間を設け、講師と受講生のコミュニケーションを図る。
事前学修・事後学修,授業計画コメント 授業の最後に次回の授業の準備学習に必要な資料等を配布し、必要な準備の内容について指示しますので、
必ず取り組んでください。
また、事後学習についても、毎回、資料等を配布・指示しますので、必ず取り組んでください。
第十四回目に予定している「授業内試験」では、事実とデータをもとにした論述を求めますので、
毎回の授業の際に提出してもらうリアクションペーパーを意欲的に書くようにしてください。
授業計画
1 オリエンテーション  東日本大震災が問いかけるもの
[準備]授業を受けるのに際し、自分が東日本大震災のどのような側面に興味を持っているかについて、具体的な事象を新聞や書籍に目を通し、考えておくこと。
2 震災体験について考える(1) 原発事故と「故郷を失う」ということ
[準備]第一回目の授業で配布したプリントを読んでおくこと。
3 震災体験について考える(2) 津波被害と遺族のいま
[準備]第二回目の授業で配布したプリントを読んでおくこと。
また可能であれば、金菱清『震災メメントモリ』(新曜社、2014年)第一章(p1-34)を読んでおくこと。
4 震災体験について考える(3) もう一つの震災体験から
[準備]第三回目の授業で配布したプリントを読んでおくこと。
また可能であれば、樽川典子編『喪失と生存の社会学』(有信堂、2007年)の第一章(p25-51)を読んでおくこと。
5 コミュニティの問題状況(1) 死者を悼む文化装置
[準備]第四回目の授業で配布したプリントを読んでおくこと。
また可能であれば、東日本大震災における津波被災地の現状を取り上げた新聞記事などを調べておくこと。
6 コミュニティの問題状況(2) 「ある」けれど「なかった」もの
[準備]第五回の授業で配布したプリントを読んでおくこと。
また可能であれば、大澤真幸ほか編『現代社会学事典』(弘文堂、2012年)の項目「コミュニティ」について読んでおくこと。
7 コミュニティの問題状況(3) 被災の現場における生活戦略
[準備]第五回および第六回目の授業で配布したプリントを読んでおくこと。
8 中間のまとめ
[準備]これまでの全七回の授業で配布したプリントを読んでおくこと。
9 「中央」と「地方」の権力関係(1) 映画『フラガール』を巡って
[準備]第八回の授業で配布したプリントを読んでおくこと。
また可能であれば、『朝日新聞』の「天声人語」(2011年4月11日)について読んでおくこと。
10 「中央」と「地方」の権力関係(2)戦後日本の社会変動と地域の経験
[準備]第九回の授業で配布したプリントを読んでおくこと。
11 「復興」を再考する(1)福島県浜通り地域の現状から
[準備]第十回の授業で配布したプリントを読んでおくこと。
また可能であれば、『福島民報』の「原発災害「復興」の影」(2013年9月14日)を読んでおくこと。
12 「復興」を再考する(2)ローカルメディアの実践から
[準備]第十一回の授業で配布したプリントを読んでおくこと。
13 「復興」を再考する(3)地域の多様な物語に出会うために
[準備]第十二回の授業で配布したプリントを読んでおくこと。
また可能であれば、「いわき地域復興センター」のウェブサイトの「被災障がい者自立支援促進事業」のコーナーについて目を通しておくこと。
14 まとめと授業内試験
[準備]これまでの授業でのプリントをしっかり復習するとともに、参考文献であげた文献やそれ以外の震災関連書籍を読み、試験に臨むこと。
15 授業内試験の解説と補足
[準備]第十四回目に行った授業内試験の内容について解説と補足を行うので、これまでの授業内容の復習を行うこと。
また可能であれば、2016年3月に全国紙が「東日本大震災」について取り上げた社説を読んでおくこと。
その他
教科書 なし
参考書 田中重好・船橋晴俊・正村俊之 編 『『東日本大震災と社会学―大災害を生み出した社会』』 ミネルヴァ書房 2013年 第1版
樽川典子・あしなが育英会 編 『『喪失と生存の社会学―大震災のライフヒストリー』』 有信堂高文社 2007年 第1版
金菱清 『『震災メメントモリ―第二の津波に抗して』』 新曜社 2014年 第1版
いずれも、本講義を理解する際に参考となるテキストですので、必要に応じて参照してください。
成績評価の方法及び基準 平常点(15%)、レポート(20%)、授業内テスト(50%)、授業参画度(15%)
出席するだけでなく、テストの結果や、いかに積極的に授業から学ぼうとする姿勢があるかについて、
成績評価の際には基準となります。
オフィスアワー 本授業終了後、本館2Fの講師室にて20分間

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