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科目名
平成28年度入学者
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科目名
平成27年度以前入学者
文芸批評史
教員名 岩川 ありさ
単位数    2 学年 2~4 開講区分 文理学部
科目群 国文学科
学期 後期 履修区分 選択
授業テーマ 現在から読む文芸批評―フェミニズム、クィア、世界文学
授業のねらい・到達目標 本講義では、文学テクストを読むために必要な文芸批評や文学理論の歴史について概観する。講義の前半では、文芸批評・文学理論の歴史についてまとめ、アイデンティティの希薄化、リアリズムの変容、戦争と記憶など、現代社会における諸問題との関わりについて考察する。その上で、性、身体、欲望の規範的なあり方を問うフェミニズム、クィア批評の実践について学び、ジェンダー/セクシュアリティをめぐる表象分析や、異性愛という枠組みを問い、見えない欲望を引き出す批評的方法を身につける。また、世界文学という視座から文芸批評の新たな可能性についても学ぶ。
授業の方法 講義形式で行う。毎回、コメントペーパーの提出が必要。また、必要に応じてグループに分かれてディスカッションも行う。
事前学修・事後学修,授業計画コメント 毎回、レジュメを配布するので、復習してきてください。また、授業でとりあげた作品に触れ、自分の考えを深めてください。毎回の予習については講義の中で詳しく説明します。
授業計画
1 イントロダクション―文芸批評とは何か?
 【予習】次回までに、「文学論」の一部を読んできてください。
2 「近代」への問い(1)―夏目金之助「文学論」と3.11
 【予習】次回までに、「自然主義」について調べてきてください。
3 「近代」への問い(2)―自然主義とゲーム的リアリズム
 【予習】次回までに、「アイデンティティ」とは何かについて調べてきてください。
4 「近代」への問い(3)―「わたし」の増殖とパラフィクション
 【予習】次回までに、広島への原爆投下およびホロコーストについて調べてきてください。
5 記憶と表象(1)―「ショア」、「ヒロシマ・モナムール」
 【予習】次回までに、「記憶」と「記録」の違いについて自分の意見を述べられるようにしてください。
6 記憶と表象(2)―「黒い雨」、「明日 tomorrow」
 【予習】次回までに、「トラウマ」について調べてきてください。
7 記憶と表象(3)―「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」
 【予習】次回までに、「フェミニズム」について調べてきてください。
8 フェミニズム/クィア批評(1)―松浦理英子「親指Pの修業時代」、姫野カオルコ「受難」
 【予習】次回までに、「クィア」について調べてきてください。
9 フェミニズム/クィア批評(2) ―夏目漱石「こころ」と男同士の絆
 【予習】次回までに、「トランスジェンダー」について調べてきてください。
10 フェミニズム/クィア批評(3)―性別を越境するということ
 【予習】次回までに、「世界文学」について調べてきてください。
11 世界文学とは何か?(1)―「国民文学」と世界文学
 【予習】配布した多和田葉子とリービ英雄のテクストについて考えをまとめてきてください。
12 世界文学とは何か?(2)―多和田葉子とリービ英雄
 【予習】配布した水村美苗とガヤトリ・C・スピヴァクのテクストについてまとめてきてください。
13 世界文学とは何か?(3)― 水村美苗とガヤトリ・C・スピヴァク
 【予習】次回までに、記憶を引き継ぐ方法を具体的に考えてきてください。
14 記憶を引き継ぐということ
15 まとめ
その他
教科書 毎回、レジュメを配布します。
参考書 テリー・イーグルトン(著)、大橋洋一(訳) 『文学とは何か―現代批評理論への招待(上)』 岩波文庫 2014年
テリー・イーグルトン(著)、大橋洋一(訳) 『文学とは何か―現代批評理論への招待(下)』 岩波文庫 2014年
岡真理 『記憶/物語』 岩波書店 2000年
三浦玲一・早坂静(編著) 『ジェンダーと「自由」―理論、リベラリズム、クィア』 彩流社 2013年
成績評価の方法及び基準 レポート(70%)、毎回のコメントペーパー(30%)
オフィスアワー 質問等は講義の後に受けます。また、初回配布のプリントに連絡先を書きます。

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