英米詩演習２

科目名平成27年度以前入学者	英米詩演習２
教員名	太田雅孝
単位数	1	学年	3	開講区分	文理学部
科目群	英文学科
学期	後期	履修区分	選択必修

授業テーマ	後期は、アメリカ詩の独自性を考えます。
授業のねらい・到達目標	イギリス詩の伝統から派生したアメリカ詩が、いかにしてイギリス詩とは異なったものになっていったのか。どこがどう違わざるを得ないのか。アメリカとイギリスの歴史や文化の差異と類縁などを考えながら、アメリカ詩の変遷を概観し、同時に、多くのアメリカの詩や詩人のことを学びながら、柔軟な感受性や批評的知性を養うことを目標にします。
授業の方法	最初の授業ではアメリカ詩の総論について、その後はさまざまなアメリカ詩人について講義しますが、毎回数人の学生に課題を担当してもらい、詩人と作品について調べてきたことなどを発表してもらいます。毎回主要な詩人の紹介と、1～3篇ほどの作品を読む予定。教科書以外にも、随時プリントを配布します。
履修条件	なし。
事前学修・事後学修，授業計画コメント	事前に担当用に選定した詩人たち以外にも、その周辺の詩人たちの生涯と作品について、あらかじめテキストを読んで学習しておいて下さい。

授業計画
1	イギリス詩とアメリカ詩について: <自然>を歌う詩人たち。　担当課題の詩人の選択。テキストの「はしがき」を読んでくること。
2	アメリカ詩の自覚、Philip Freneau & William Cullen Bryant アメリカとイギリスとの違いを考えてくること。
3	世界の詩へ、Edgar Allan Poe フランスの詩人ボードレールのことなども調べておくこと。
4	自由と民主主義的な詩、Walt Whitman 自由詩の意味などを考えてくること。
5	アメリカ詩の深化、Emily Dickinson テキストの詩だけでなく、他の詩も読んでみること。
6	成熟する詩への信念、Robert Frost 人間と動物との違いなどについて考えておくこと。
7	文学的モダニストたち、Ezra Pound 20世紀初頭の様々な美学について、調べてみること。
8	20世紀の詩、Wallace Stevens 詩的想像力とは何か、スティーヴンズの詩を読んでおくこと。
9	『荒地』の問題に対して、William Carlos Williams 前期に行ったT.S.エリオットの詩『荒地』を復習しておくこと。
10	イギリスからアメリカへ、W.H.Auden 20世紀の政治と文学について、考えておくこと。
11	女性の時代、Silvia Plathなど前期に行ったテッド・ヒューズのことを復習しておくこと。
12	ネイチャー・ライティング、Gary Snyder 現代の環境文学を調べておくこと。
13	到達度の確認各自の知識の記憶を確認し直しておくこと。
14	課題の詩の翻訳と批評辞書を丁寧に引き、詩の言葉の微妙さを味わうこと。
15	解説や補足と総括今学期の知識の総復習をしておくこと。

その他
教科書	亀井俊介・川本皓嗣・編『『アメリカ名詩選』（岩波文庫）』岩波書店１９９３年前期「英米詩演習1」のクラスで使用した教科書とは違いますから注意して下さい。版は、何版のものでも構いません。
参考書	久守和子ほか編著『『英語文学事典』』ミネルヴァ書房 2007年第1版新倉俊一『『アメリカ詩入門』』研究社出版上記以外にも授業中に指示する予定です。図書館にあるアメリカ詩の本を大いに利用してください。
成績評価の方法及び基準	平常点(20%)、授業内テスト(60%)、授業参画度(20%) 平常点には、出欠状況も含まれます。授業参画度には、担当課題の発表が中心になります。
オフィスアワー	本館二階講師控え室、毎週火曜日、午後16時10分～20分、午後17時50分～18時00分、個々に対応する予定。
備考	イギリス詩との比較などもあるので、前期の授業を取っていない受講生は、あらかじめイギリス詩について、できる範囲で学習しておいてください。