量子化学１

授業テーマ	原子、分子などのミクロの世界の考え方の習得。
授業のねらい・到達目標	この世の中、すべての物質は種々の原子の複雑な組み合わせからできています。この種々の原子の物理化学的性質、種々の原子がどのように結合するのか、どのように結合が変化するのか等々を２０世紀に明らかとなった原子の世界を扱う量子論に基づき理解できるようになることを目標とする。
授業の方法	化学の中でも特に難しいと思われがちな量子化学ですが、できるだけ平易にその考え方を説明する。量子化学は２０世紀にできた学問領域で、それ以前の数学、物理学などの基本的な学問の基礎の上に出来上がった分野で、それらの理解も重要となり、復習しながら、一歩一歩、理解できるようにしたい。
履修条件	なし
事前学修・事後学修，授業計画コメント	基礎物理、電磁気学、振動と波動の基礎知識を事前に復習すると理解が進む。授業の内容および進め方は，学生の習得度をみて進度を調整することもある。

授業計画
1	量子論の誕生：熱放射，エネルギー量子，光電効果
2	量子論の誕生：原子スペクトル，原子模型，準位間の遷移とスペクトル
3	波動方程式：波動，物質波，波動方程式
4	波動方程式：ハミルトニアンのつくり方，波動関数の意味と性質
5	波動方程式：定常状態，固有値，期待値，不確定性
6	箱の中の粒子：一粒子の波動方程式
7	箱の中の粒子：無限に深い井戸型ポテンシャル（1次元井戸型ポテンシャル）
8	箱の中の粒子：無限に深い井戸型ポテンシャル（基底状態，励起状態，量子数，束縛状態，離散的固有値）
9	箱の中の粒子：有限な深さの井戸型ポテンシャル
10	調和振動子
11	1次元問題：反射と透過
12	1次元問題：階段型ポテンシャルの反射と透過
13	1次元問題：トンネル効果
14	理解度の確認
15	試験の解説と補足