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西洋史特講7

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科目名 西洋史特講7
教員名 高草木 邦人
単位数    2 学年 2~4 開講区分 文理学部
科目群 史学科
学期 前期 履修区分 選択必修
授業テーマ ルーマニア憲政史
授業のねらい・到達目標 グローバリゼーションといわれる事態が急速に進行している中で、私たちは自分たちとは異なる社会や思想、あるいは馴染みのない慣習やルールに触れる機会が増えてきました。そして、自らの視点のみにとらわれず、自分とは異なる人々の視点を理解し、考える能力が問われています。そこで、本講義では、ルーマニアの歴史、特にその憲法の歴史を学びます。ルーマニアでは、19世紀初頭から20世紀半ばまでに憲法は5回変更されました。この5回の変更はどのような歴史的文脈の中で行われ、そしてどのような結果を生み出したのか。21世紀の日本と異なる歴史的状況を学ぶことで、受講生は自分が生きている社会や時代を相対化し、これまでに抱いていた歴史把握だけでなく、身の回りの状況についても再考することができます。
授業の方法 当日に配布するプリントや映像資料などを利用しながら、基本的に講義形式をとりますが、第5回・第9回・第13回に授業内試験とその解説を行う予定です。また、講義中には、事前学修をふまえて、受講生に対して質問も行います。また、第14回目には、Blackboardを利用したメディア学修を行う予定です。なお、受講者の人数とその理解度に応じて、下記の授業計画を若干変更することがあります。
事前学修・事後学修,授業計画コメント ◆事前学修
各単元のまえに、ルーマニアの各憲法の訳文を配布しますので、事前に講読し、講義の予習をしておいてください。また、下記に指定している事前学習用の教科書、および参考書を読み、知識を蓄えておいてください。
◆事後学修
配布資料や下記の参考書などを読み、憲法に関連した知識や議論を幅広く獲得してください。
授業計画
1 ◆ガイダンス
講義の進め方と評価の基準を説明します。また、第2回以降の予備知識として、19世紀から20世紀初頭のルーマニアの政治・社会・経済の概要について学びます。
【事前学修】憲法に関する知識・議論を調べておいてください。
【事後学修】配布資料を復習しておいてください。
2 ◆押し付け憲法①
ロシアが主導した「憲法」である1831年の組織規定について学びます。
【事前学修】事前配布資料及び事前学修用テキストの指定個所を読んでおいてください。
【事後学修】配布資料を復習しておいてください。
3 ◆押し付け憲法②
列強の集団保障による「憲法」=1858年のパリ協定を学びます。
【事前学修】事前配布資料及び事前学修用テキストの指定個所を読んでおいてください。
【事後学修】配布資料を復習しておいてください。
4 ◆押し付け憲法③
1864年に行われた国民投票を学ぶことで、「押し付け」の裏側を考えます。
【事前学修】事前配布資料及び事前学修用テキストの指定個所を読んでおいてください。
【事後学修】配布資料を復習しておいてください。
5 ◆授業内試験と解説
第2回~第4回までの習熟度を確認するテストと解説を行います。
【事前学修】配布資料・自分のノートなどを使い、講義内容を復習しておいてください。
【事後学修】参考書などを読み、憲法に関する知識を蓄積してください。
6 ◆自主憲法①
ルーマニア初の自主憲法である1866年の憲法を学びます。
【事前学修】配布資料・自分のノートなどを使い、講義内容を復習しておいてください。
【事後学修】参考書などを読み、憲法に関する知識を蓄積してください。
7 ◆自主憲法②
憲法の改正の議論を学ぶことで、「自主憲法」という表現に隠された側面について考えます。
【事前学修】事前配布資料及び事前学修用テキストの指定個所を読んでおいてください。
【事後学修】配布資料を復習しておいてください。
8 ◆自主憲法③
第一次世界大戦後に制定された1923年の憲法を学びます。
【事前学修】事前配布資料及び事前学修用テキストの指定個所を読んでおいてください。
【事後学修】配布資料を復習しておいてください。
9 ◆授業内試験と解説
第6回~第8回までの習熟度を確認するテストと解説を行います。
【事前学修】配布資料・自分のノートなどを使い、講義内容を復習しておいてください
【事後学修】参考書などを読み、憲法に関する知識を蓄積してください
10 ◆独裁の憲法①
両大戦間期における政党・議会に対する人々の不信を学ぶことで、憲法修正の議論を考えます。
【事前学修】事前配布資料及び事前学修用テキストの指定個所を読んでおいてください。
【事後学修】配布資料を復習しておいてください。
11 ◆独裁の憲法②
1938年の国王独裁確立時に制定された憲法を学びます。
【事前学修】事前配布資料及び事前学修用テキストの指定個所を読んでおいてください。
【事後学修】配布資料を復習しておいてください。
12 ◆独裁の憲法③
1948年に共産党政権により制定された憲法を学びます。
【事前学修】事前配布資料及び事前学修用テキストの指定個所を読んでおいてください。
【事後学修】配布資料を復習しておいてください
13 ◆授業内試験と解説
第10回~第12回までの習熟度を確認するテストと解説を行います。
【事前学修】配布資料・自分のノートなどを使い、講義内容を復習しておいてください。
【事後学修】参考書などを読み、憲法に関する知識を蓄積してください。
14 ◆近代国家と憲法制定
指定する課題について調査を行い、質疑等や課題提出とそのフィードバックを行います。
【事前学修】配布資料・自分のノートなどを使い、講義内容を復習しておいてください。
【事後学修】参考書などを読み、憲法に関する知識を蓄積してください。
15 ◆本講義のまとめ
本講義の総括と補足を行います。
【事前学修】配布資料・自分のノートなどを使い、講義内容を復習しておいてください。
【事後学修】参考書などを読み、憲法に関する知識を蓄積してください。
その他
教科書 六鹿茂夫(編) 『ルーマニアを知るための60章』 明石書店 2007年
当該教科書は事前学修用テキストです。なお、各授業では資料を配布します。
参考書 モーリス・デュヴェルジェ(時本義昭訳) 『フランス憲法史』 みすず書房 1995年
新井政美 『憲法誕生―明治日本とオスマン帝国 二つの近代』 河出書房新社 2015年
川口暁弘 『ふたつの憲法と日本人―戦前・戦後の憲法観』 吉川弘文館 2017年
成績評価の方法及び基準 授業内テスト(75%)、授業参画度(25%)
授業内テストは、第5回・第9回・第13回に行います。
以下の3点に着目し、その到達度によって成績を評価します。
(1)各回の授業のポイントを正確に理解しているか。
(2)「憲法」というキーワドを用いて、ルーマニアの近現代史を述べることができるか。
(3)憲法をめぐる歴史に関して多面的な視点に基づきながら、自身の考えを提示できるか。
授業参画度は、授業態度、講師からの質問に対する回答、また授業に関連する事柄の予習・復習の度合いなどをもとに評価します
オフィスアワー 授業終了後に受け付けます。

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