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科目名 | 美学特殊講義2 | ||||
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教員名 | 高橋陽一郎 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 2~4 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 哲学科 | ||||
学期 | 後期 | 履修区分 | 選択必修 |
授業概要 | 西洋美学が対象とする藝術分野のうち「音楽」をテーマとし、古代・中世・近代の哲学者(美学者)や音楽家が「音楽」についてどのような思想を展開したかを、文字資料や音源をもとに学んでゆく。後学期はバロック期の音楽と思想から学ぶ。 |
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授業のねらい・到達目標 | 現代人は、現代の音楽(商業音楽)か、または(たとえクラシック音楽でも)せいぜい18世紀以降のものしか聴いていない。しかし音楽の様相は歴史的に非常に多様であり、その多様性は時代ごとの思想と密接に関係している。この授業では、音楽の多様な様相を歴史的に見聞しながら、①聴講者がいろいろな時代の音楽に親しみをもってもらうこと、②そうした各時代の音楽が単独で存在したわけではなく、つねに同時代の思想とともに存在していたことを理解してもらうこと、③これらを通じて現代の音楽の様相を相対化できるようになること、を目標とする。 この科目は文理学部(学士(文学))のディプロマポリシーDP6及びカリキュラムポリシーCP9に対応しています。 |
授業の方法 | (1)プレゼンンテーションの方法:板書、配布印刷物、視聴覚メディア(CD) (2)授業形態:講義形式 本授業の事前・事後学習は,各2時間の学習を目安とします。 |
授業計画 | |
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1 |
ガイダンス(授業のテーマ、到達目標、授業方法、評価方法について説明する) 【事前学習】シラバスを事前に確認しておくこと 【事後学習】第1回の授業(ガイダンス)の内容から、第2回以降の授業が受講可能か十分に検討する。 |
2 |
バロック期以前の音楽と思想について 【事前学習】西洋音楽史についての簡単な知識を各自学んでおく 【事後学習】前学期も履修した受講者は前学期のプリント類を復習し、バロック期以前の音楽の様相と思想についてのイメージを再構成しておくこと。後学期に初めて本授業を履修する受講者は第二回授業の内容からバロック期以前の音楽のあらましについてメモを作成すること。 |
3 |
バロック音楽の思想―デカルトとマッテゾン再説― 【事前学習】哲学史の本でデカルトの思想に親しんでおく。 【事後学習】前学期のプリント⑩を元に講義を振り返り、17世紀の情緒説と同時代の音楽との関係について説明できるようにしておくこと。 |
4 |
バロック期の音楽(1)―聖俗の彼岸としての旋律:転用の美学 【事前学習】前学期のプリント⑩を元に、マッテゾンの音楽思想について自分で解説できるようにしておく。 【事後学習】プリント①を元に講義を振り返り、旋律と歌詞との関係について、コラールと対旋律との関係について改めて理解し、自分でも説明できるようにしておくこと。 |
5 |
バロック期の音楽(2)―バッハの「数」への執着― 【事前学習】哲学史の本で、ライプニッツの思想の概略を学んでおくこと。 【事後学習】プリント②を元に講義を振り返り、バッハの音楽に見られる数的表現や音符による視覚的描写へのこだわりについて確認しておく。 |
6 |
古典派の音楽と器楽優位の美学(1)―脱バロック― 【事前学習】美術史におけるロココ時代の特徴を自学しておく。 【事後学習】プリント③を元に講義を振り返り、「脱バロック」の精神について各自400字適度の説明をできるようにしておく。 |
7 |
古典派の音楽と器楽優位の美学(2)―前古典派のソナタ形式を中心に― 【事前学習】プリント⑥を元に、バロック音楽と多感様式の音楽との違いを説明できるようにしておく。 【事後学習】プリント③を元に講義を振り返り、クヴァンツやD. スカルラッティの美学を(調性観を含め)説明できるようにしておくこと。 |
8 |
古典派の音楽と器楽優位の美学(3)―古典派の音楽とロマン派の音楽美学― 【事前学習】西洋音楽史をひもとき、ハイドン以降の古典派について予備知識を得ておくこと。 【事後学習】プリント④を元に講義を振り返り、ヴァッケンローダー以降の音楽美学を各自まとめておくこと。 |
9 |
古典派の音楽と器楽優位の美学(4)―交響曲の思想(1)― 【事前学習】プリント④を元に、前古典派と古典派のソナタ形式の違いについてメモしておく。。 【事後学習】プリント⑤を元に講義を振り返り、ホフマン、ショーペンハウアーらの音楽思想と市民社会時代の作曲家像について600字程度でまとめられるようにしておく。 |
10 |
古典派の音楽と器楽優位の美学(5)―交響曲の思想(2):ドラマと主題労作― 【事前学習】西洋音楽史をひもとき、ベートーヴェンについて調べておく。 【事後学習】プリント⑥を元に講義を振り返り、ベートーヴェンの交響曲のドラマ性や、それを指摘したホフマンやショーペンハウアーの思想についてまとめておく。 |
11 |
古典派の音楽と器楽優位の美学(6)―「絶対音楽」概念の混乱― 【事前学習】哲学史の本で、ドイツ観念論について調べておくこと。 【事後学習】プリント⑦を元に講義を振り返り、ワーグナー以前と以後のいわゆる絶対音楽についてまとめておく。 |
12 |
古典派の音楽と器楽優位の美学(7)―ハンスリックとヘルバルトの音楽美学― 【事前学習】西洋音楽史をひもとき、ワーグナーについて調べておく。 【事後学習】プリント⑧を元に講義を振り返り、なぜ「感情美学」は否定されるのかについて、600字程度でまとめておく。 |
13 |
絶対音楽と標題音楽―リストとワーグナー― 【事前学習】哲学史の本で、ショーペンハウアーとワーグナーとの関係について調べておく。 【事後学習】プリント⑨を元に講義を振り返り、絶対音楽と標題音楽との近さと遠さについて600字程度でまとめる。。 |
14 |
古典派とロマン派の交響曲を聴く 【事前学習】後学期のそれまでのプリントを、ロマン的藝術としての音楽のなかの「古典主義」という観点から。見直してみる。 【事後学習】「音楽と思想」という観点からレポート課題へのメモを取り始める。 |
15 |
標題音楽を聴く 【事前学習】近代のなかで音楽はどのように変化したかという観点から、プリントを見直す。 【事後学習】講義で扱った以外の西洋近代音楽を自分で見つけ、親しめるようにしておく。 |
その他 | |
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教科書 | なし |
参考書 | 使用しない |
成績評価の方法及び基準 | レポート(50%)、授業参画度(50%) |
オフィスアワー | 授業終了後、教室にて適宜時間を設けます。 授業時間外については2号館12階の高橋研究室にて火曜日の5時限目とします。 |