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科目名 | 漢文学1 | ||||
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教員名 | 青木隆 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 2~4 | 開講区分 |
文理学部
(他学部生相互履修可) |
学期 | 後期 | 履修区分 | 選択 |
授業概要 | 漢文訓読は、日本に漢籍が伝来して以来、現在に至るまで行なわれている中国古典文日本語翻訳の技術である。本授業では、まず、この漢文訓読の技術を解説し、次に、やさしい中国古典文を用いて実際に漢文訓読にかかわる実習を行なう。その際、漢和辞典の使い方についてとくに詳しく解説する。 |
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授業のねらい・到達目標 | ①漢和辞典を使いこなすことができること。②漢文訓読の技術に習熟すること。 この科目は文理学部(学士(文学))のディプロマポリシーDP6及びカリキュラムポリシーCP9に対応しています。 |
授業の方法 | ①教室でプリント教材『漢文訓読マニュアル』を配布する。②プリント教材に沿って講義が行なわれ、学生に練習問題を解かせたりする。③漢和辞典とプリント教材を参照しながら、実習の形式で、漢文訓読文を書き下し文にしたり、書き下し文をみながら漢文に返り点・送り仮名・振り仮名を施したりする。④作業中、机間巡視するので、疑問点があれば、教員に質問する。⑤作成した答案プリントは、そのつど提出する。⑥答案プリントを事務室で受領し、授業の予習・復習に役立てる。⑦答案プリントを見ながら、解説講義を聴く。 本授業の事前・事後学習は,各2時間の学習を目安とします。 |
履修条件 | 高校程度の古文・漢文の知識があること。 |
授業計画 | |
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1 |
「漢文訓読の仕組み」(1)訓読文と書き下し文 【事前学習】シラバスを事前に確認しておくこと。 【事後学習】訓読文と書き下し文の違いを説明できるようにしておくこと。 |
2 |
「漢文訓読の仕組み」(2)音訓と返り点 【事前学習】漢和辞典の凡例(『漢辞海』第4版であればp11-20)を読んでおくこと。 【事後学習】授業でやった練習問題をもう一度やり直してみること。 |
3 |
「漢文訓読の仕組み」(3)テキスト「虎牢関の戦い」(『三国志演義』第五回)を用いて、旧仮名遣いの書き下し文をもとに、原漢文に返り点・送り仮名・振り仮名を施す実習を行なう。 【事前学習】第1回・第2回の授業の内容を復習すること。『三国志演義』第五回を読んでおくこと。 【事後学習】自分の答案の間違ったところとできなかったところを確認しておくこと。 |
4 |
「漢文訓読の仕組み」(4)第3回の実習の解説を行なう。 【事前学習】実習プリントでわからない点があれば、質問できるようにしておくこと。 【事後学習】訓読文だけを見て朗読し、朗読できないところを確かめること。 |
5 |
漢字の音訓と振り仮名(1)テキスト「連環の計」(『三国志演義』第八回)を用いて、返り点・送り仮名つきの訓読文をもとに、旧仮名遣いの書き下し文を作成する実習を行なう。 【事前学習】第1回・第2回の授業の内容を復習すること。『三国志演義』第八回を読んでおくこと。 【事後学習】自分の答案の間違ったところとできなかったところを確認しておくこと。 |
6 |
漢字の音訓と振り仮名(2)第5回の実習の解説を行なう。 【事前学習】実習プリントでわからない点があれば、質問できるようにしておくこと。 【事後学習】訓読文だけを見て朗読し、朗読できないところを確かめること。 |
7 |
返り点と旧かな文語体(1)テキスト「呂布の董卓殺し」(『三国志演義』第九回)を用いて、新仮名遣いの書き下し文をもとに、原漢文に返り点・送り仮名・振り仮名を施す実習を行なう。 【事前学習】第1回・第2回の授業の内容を復習すること。『三国志演義』第九回を読んでおくこと。 【事後学習】自分の答案の間違いおよびできなかったところを確認しておくこと。 |
8 |
返り点と旧かな文語体(2)第7回の実習の解説を行なう。 【事前学習】実習プリントでわからない点があれば、質問できるようにしておくこと。 【事後学習】訓読文だけを見て朗読し、朗読できないところを確かめること。 |
9 |
訓読文法と送り仮名(1)テキスト「呂布、徐州を落とす」(『三国志演義』第十四回)を用いて、返り点つき、送り仮名の代わりに○を施した訓読文をもとに、旧仮名遣いの書き下し文を作成する実習を行なう。 【事前学習】第1回・第2回の授業の内容を復習すること。『三国志演義』第十四回を読んでおくこと。 【事後学習】自分の答案の間違ったところとできなかったところを確認しておくこと。 |
10 |
訓読文法と送り仮名(2)第9回の実習の解説を行なう。 【事前学習】実習プリント前半でわからない点があれば、質問できるようにしておくこと。 【事後学習】訓読文の前半について、訓読文だけを見て朗読し、朗読できないところを確かめること。 |
11 |
訓読文法と送り仮名(3)第9回の実習の解説を行なう。 【事前学習】実習プリント後半でわからない点があれば、質問できるようにしておくこと。 【事後学習】訓読文の後半について、訓読文だけを見て朗読し、朗読できないところを確かめること。 |
12 |
訓読法で中国古典文を読む(1)テキスト「呂布、最後の戦い」(『三国志演義』第十九回)を用いて、句読点つきの中国古典文に返り点・送り仮名・振り仮名を施す実習を行なう。 【事前学習】第1回~第11回までの授業の内容を復習すること。 【事後学習】自分の答案の間違ったところとできなかったところを確認しておくこと。 |
13 |
訓読法で中国古典文を読む(2) 【事前学習】実習プリント前半1/3でわからない点があれば、質問できるようにしておくこと。 【事後学習】訓読文の前半1/3について、訓読文だけを見て朗読し、朗読できないところを確かめること。 |
14 |
訓読法で中国古典文を読む(3) 【事前学習】実習プリント前半2/3でわからない点があれば、質問できるようにしておくこと。 【事後学習】訓読文の前半2/3について、訓読文だけを見て朗読し、朗読できないところを確かめること。 |
15 |
訓読法で中国古典文を読む(4) 【事前学習】実習プリントでわからない点があれば、質問できるようにしておくこと。 【事後学習】訓読文について、訓読文だけを見て朗読し、朗読できないところを確かめること。 |
その他 | |
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教科書 | 佐藤進・濱口富士雄 『全訳漢辞海』 三省堂 2017年 第4版 本科目が国語教員免許コース科目であることに鑑み、高校教育現場で圧倒的に支持されている三省堂『漢辞海』第4版を教科書に指定する。教室に『漢辞海』を携帯すること。やむを得ない場合、第3版以前の『漢辞海』、角川書店『新字源』、大修館『漢語林』の使用を認める。しかし、授業は『漢辞海』第4版に準拠して行なう。教室内で電子辞書等電子機器を使用した場合、実習プリントの提出を認めない。 |
参考書 | 井波律子 『三国志演義(一) (講談社学術文庫)』 講談社 2014年 第1版 立間祥介 『三国志演義(上) (中国古典文学大系)』 平凡社 1968年 第1版 小川環樹・金田純一郎 『完訳三国志(一)(ニ) (岩波文庫)』 岩波書店 1982年 第1版 前野直彬 『漢文入門 (ちくま学芸文庫)』 筑摩書房 2015年 第1版 『三国志演義』の現代日本語訳を参照する場合は、上に挙げた3種類のいずれかを用いてください。前野直彬著『漢文入門』は、訓読の仕組みをやさしく詳述したものとしてもっともすぐれた参考書です。 |
成績評価の方法及び基準 | 試験(25%)、実習プリント(75%) |
オフィスアワー | 金曜5時限、中国語中国文化学科学生閲覧室 |