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卒業論文

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科目名 卒業論文
教員名 野呂有子
単位数    8 学年    4 開講区分 文理学部
科目群 英文学科
学期 通年 履修区分 必修
授業概要 卒業論文執筆の指導と実践。学生が毎回の授業で、ある一定の作業結果を出し、それを積み重ねていくことによって、卒業論文全体のおよそ三分の二は授業内で作成することができるような指導と実践がテーマである。
授業のねらい・到達目標 最終的には、25枚程度(40字×32行)の卒業論文を執筆・完成させることが目的である。完成原稿は、表紙と目次を完成させ、論文を執筆する際の方法、述べ方などについても明確に説明する必要がある。さらに、結論を執筆し、英語によるsynopsis(4~5枚程度)を作成しなくてはいけない。これらすべてを卒論提出日までに完成させることが目標である。

この科目は文理学部(学士(文学))のディプロマポリシーDP2,DP6及びカリキュラムポリシーCP9に対応しています。
授業の方法 毎週、授業日に全員がメデイアルームに集合して、PCを使用して論文の作成を行う。学生はその日の作業結果を教師のPCに送付する。教師は学生の作業結果をもとにしながら、文章の添削、引用の仕方、引用前後の文章の書き方、論のまとめ方、引用文献の書き方、参考文献の書き方を具体的に学生全員に提示しながら説明を行う。あらかじめ、学生には自分の作業結果が他の学生の目に触れることの了解を得ておく。さらに、他の学生の作業結果を自分の論文に採用する場合は、本人の許可を得ること、さらに注で情報の出典を明記することを了解事項としておく。従って、講義形式と演習形式を統合した形で授業は行われる。

本授業の事前・事後学習は合わせて各3時間の学習を目安とする。
履修条件 三年次秋の卒業論文指導クラスの振り分けを経て、野呂のクラスに割り当てられた者のみが履修可能である。
授業計画
1 卒業論文を執筆する際の、問題点の探し方と掘り下げ方について説明し、学生各自がそれにそって問題点を探し、掘り下げる練習を行う。
【事前学習】学生は自分が扱う作品を大きく三つの構成部分に分ける作業を行っておくこと。それぞれ第1部、第2部、第3部として範囲を大まかに確定しておくこと。
【事後学習】事前学習以外に授業で学んだ内容をワードに纏めておくこと
2 第1回目の成果をさらに発展させて、問題点の探し方と掘り下げ方についてさらに、簡単な文章を作成する。
【事前学習】確定した三つの部分からなる作品の構造について、要点をワードで纏めておくこと
【事後学習】事前学習以外に授業で学んだ内容をワードに纏めておくこと
3 第2回目の作業成果を教師が分析し、さらに深く問題点を掘り下げていく。第二回目に作成した文章をさらに発展させる。準備してきた作品の構造分析に関するリポートを発表する。クラスメートはそれについて簡単なコメントを行う。
【事前学習】三つに分割する際に、学生自身が根拠とした要素について、分かりやすく説明できるよう、事前に簡単なリポートを容易し、次回授業で発表する。
【事後学習】事前学習以外に授業で学んだ内容をワードに纏めておくこと
4 ある一定の問題点が浮き彫りになり、掘り下げ方の見通しがついたところで、先行研究についてどのように探したらよいか、大学図書館のOPACなどを使って資料を収集する方法について指導する。学生はクラスメートのコメント結果をまとめてそれについて自分の見解を述べる
【事前学習】クラスメートのコメント結果をまとめてそれに対する自分の見解が示せるように、原稿を準備しておく
【事後学習】事前学習以外に授業で学んだ内容をワードに纏めておくこと
5 第4回目の作業結果を踏まえて、収集した資料を学生がどのように自分の論に組み込んでいったら良いかを指導し、学生はそれを実践する。
【事前学習】前回、収集した資料をワードでまとめて指導教師に提出する準備をしておくこと
【事後学習】事前学習以外に授業で学んだ内容をワードに纏めておくこと
6 第5回目で扱わなかった別の資料を学生がどのように自分の論に組み込んでいったら良いかを指導し、学生はそれを実践する。
【事前学習】指導教師からの応答に対して自分の取り組みの方向性を文書にまとめて提出できるよう準備をしておくこと
【事後学習】事前学習以外に授業で学んだ内容をワードに纏めておくこと
7 第6回目で扱わなかった別の資料をが学生がどのように自分の論に組み込んでいったら良いかを指導し、学生はそれを実践する。
【事前学習】教師からの指導された内容を自分の構想する論文中にどのように取り組んでいくのかを示せるように、あるいは、具体的に取り込んだ結果を文書にまとめて提出できるよう準備をしておくこと
【事後学習】事前学習以外に授業で学んだ内容をワードに纏めておくこと
8 今までの作業結果をまとめて、クラス全体の前でクラスの半数の学生が自分の卒業論文の大枠について簡単に説明する。それについて、他の学生から質問を受け、それに応答する。その上で指導教師がコメントを行う。
【事前学習】自分の構想する卒業論文の大枠について簡単な説明ができるように、文書を作成しておくこと
【事後学習】事前学習以外に授業で学んだ内容をワードに纏めておくこと
9 第8回目で発表を行わなかった残りの半数の学生が今までの作業結果をまとめて、クラス全体の前で自分の卒業論文の大枠について簡単に説明する。それについて、他の学生から質問を受け、それに応答する。その上で指導教師がコメントを行う。
【事前学習】自分の構想する卒業論文の大枠について簡単な説明ができるように、文書を作成しておくこと
【事後学習】事前学習以外に授業で学んだ内容をワードに纏めておくこと
10 第9回目までの作業成果をもとに、複数の問題点について、さらに考察と分析を重ねる。ここでは、英語論文の書き方に従って、最初に問題点を提示し、それを具体的な考察と分析によって証明していく作業について提示する。学生はそれに従って自分でも書くことを行う。
【事前学習】前回の指導教師のコメントを踏まえて論文が一貫性のあるものになるように書き直して次回に備える
【事後学習】事前学習以外に授業で学んだ内容をワードに纏めておくこと
11 第10回目に引き続き、これまでの作業成果をもとに、複数の問題点について、さらに考察と分析を重ねる。ここでは、英語論文の書き方に従って、最初に問題点を提示し、それを具体的な考察と分析によって証明していく作業について提示する。学生はそれに従って自分でも書くことを行う。
【事前学習】前回の指導教師のコメントを踏まえて論文が一貫性のあるものになるように書き直して次回に備える
【事後学習】事前学習以外に授業で学んだ内容をワードに纏めておくこと
12 第10回目に引き続き、これまでの作業成果をもとに、複数の問題点について、さらに考察と分析を重ねる。ここでは、英語論文の書き方に従って、最初に問題点を提示し、それを具体的な考察と分析によって証明していく作業について提示する。学生はそれに従って自分でも書くことを行う。
【事前学習】前回の指導教師のコメントを踏まえて論文が一貫性のあるものになるように書き直して次回に備える
【事後学習】事前学習以外に学んだ内容をノートあるいはワードに纏めておくこと
13 これまでの作業結果をもとにして、論文の一章分を書いて教師に提出する。
【事前学習】前回の指導を踏まえて自分の論文が論文としての体裁が整ったものとなっているかを見直し、気づいた点を直して次回に備える
【事後学習】事前学習以外に授業で学んだ内容をワードに纏めておくこと
14 教師は第13回目で提出された学生の半数の論文について、具体的に良い点、修正すべき点を示して、コメントを行う。
【事前学習】学生は指導に基づいて論文に修正を加えて、次回提出できるよう備えておく。
【事後学習】事前学習以外に授業で学んだ内容をワードに纏めておくこと
15 教師は第13回目で提出された学生の残り半数の論文について、具体的に良い点、修正すべき点を示して、コメントを行う。夏休み中に、教師の指示に従って論文の一章分を完成させて、後期の第一回目に提出するよう課題を出す。
【事前学習】学生は指導に基づいて論文に修正を加えて、次回提出できるよう備えておく。
【事後学習】事前学習以外に授業で学んだ内容をワードに纏めておくこと
16 第15回目の課題の成果を学生の三分の一がクラス全員の前で発表する。他の学生からの質問やコメントに対して、発表学生は応答を行い、最後に教師がコメントを行う。
【事前学習】学生は休み明けにクラス全員の前で自分の卒論について発表し、質疑応答ができるよう文書を作成し準備しておくこと
【事後学習】事前学習以外に授業で学んだ内容をノートに纏めておくこと
17 第15回目の課題の成果を学生の三分の一がクラス全員の前で発表する。他の学生からの質問やコメントに対して、発表学生は応答を行い、最後に教師がコメントを行う。
【事前学習】学生は休み明けにクラス全員の前で自分の卒論について発表し、質疑応答ができるよう文書を作成し準備しておくこと
【事後学習】事前学習以外に授業で学んだ内容をノートあるいはワードに纏めておくこと
18 第15回目の課題の成果を学生の残り三分の一がクラス全員の前で発表する。他の学生からの質問やコメントに対して、発表学生は応答を行い、最後に教師がコメントを行う。
【事前学習】学生は休み明けにクラス全員の前で自分の卒論について発表し、質疑応答ができるよう文書を作成し準備しておくこと
【事後学習】事前学習以外に授業で学んだ内容をノートあるいはワードに纏めておくこと
19 学生は今までの作業成果を踏まえて、論文の第二章執筆に取りかかる。途中経過を文書の形で担当教師に提出する。
【事前学習】学生は前回までの質疑応答の成果を踏まえ、有意義な成果についてはそれらを自己の執筆論文中に統合して、指導教師に提出できるよう準備しておくこと
【事後学習】事前学習以外に学んだ内容をノートあるいはワードに纏めておくこと
20 第19回の提出結果に教師がコメントを添えて返却する。学生はその指示に従って、さらに問題点を考察・分析する。当日の作業内容は必ず、授業の終わりまでに教師に提出する。
【事前学習】学生は前回までの指導の結果を踏まえ、それらを自己の執筆論文中に統合して、指導教師に提出できるよう準備しておくこと
[事後学習]事前学習以外に学んだ内容をノートあるいはワードに纏めておくこと
21 第20回目に引き続き、学生は教師の指示に従って、さらに問題点を考察・分析する。当日の作業内容は必ず、授業の終わりまでに教師に提出する。
【事前学習】学生は前回までの指導の結果を踏まえ、それらを自己の執筆論文中に統合して、指導教師に提出できるよう準備しておくこと
[事後学習]事前学習以外に学んだ内容をノートあるいはワードに纏めておくこと
22 論文で扱う文献(英語原典)から引用して論を組み立てていく際の具体的な方法を教師が指導する。学生はそれに従って引用の含まれた文書を作成し、授業終了までに教師に提出する。
【事前学習】学生は自分の論の根拠となる英語の文章を論文執筆対象の文献からあらかじめワードで複数、書き出しておくこと。
[事後学習]事前学習以外に学んだ内容をノートあるいはワードに纏めておくこと
23 第22回で提出された、学生の作業成果をもとに教師が添削、コメントを行い、それを皆に開示する。学生から質問があればそれに応答する。
【事前学習】学生は新たに論文の第三章を執筆し、新たな章が第一章および第二章と整合性のある、首尾一貫した内容となるよう論文を構成する。
[事後学習]事前学習以外に学んだ内容をノートあるいはワードに纏めておくこと
24 論文で扱う文献(日本語による先行研究)に言及して論を組み立てていく際の具体的な方法を教師が指導する。学生はそれに従って引用の含まれた文書を作成し、授業終了までに教師に提出する。
【事前学習】学生は自分の論文で扱う内容についての先行研究を調べ、有用と考えられる文献を三件以上見つけて、引用するのに相応しいと判断される個所をあらかじめワードで打ち出しておくこと
【事後学習】事前学習以外に学んだ内容をノートあるいはワードに纏めておくこと
25 第24回で提出された、学生の作業成果をもとに教師が添削、コメントを行い、それを皆に開示する。学生から質問があればそれに応答する。
【事前学習】学生は論文全体の構成を見直して、一層、整合性のあるものとするために論証が不十分な個所などについて資料や文献を探したり、論を補強したりすること
【事後学習】事前学習以外に学んだ内容をノートあるいはワードに纏めておくこと
26 教師が英語によるsynopsisの書き方について、見本を提示して説明する。学生はそれに応じて、自分の論文のsynopsisを書いて授業終了時までに教師に提出する。
【事前学習】学生はあらかじめ、自分の論文のsynopsisを書いて授業で提出できるよう準備しておくこと
【事後学習】事前学習以外に学んだ内容をノートあるいはワードに纏めておくこと
27 第26回の作業結果を踏まえて、教師が修正、コメントを加えた結果を学生に返却する。学生はそれに従って、再度、synopsisを書いて授業終了時までに教師に提出する。
【事前学習】学生は訂正結果をももとに再度、synopsisの英語と文法に注意しながら修正を行っておくこと
【事後学習】事前学習以外に学んだ内容をノートあるいはワードに纏めておくこと
28 休み前の最終授業となるが、この時までに各自、論文を最低20枚分書き終えて、指導教師まで提出するよう指導する。不足の学生、また、論文の問題点については休み中に各学生にメール等の通信方法で指導を行う。
【事前学習】自分の論文の全体像についてかなり綿密に掌握し、指導教師からの質問に対しては様々な角度から質問を受けることを想定して、それについて答えられるように準備をしておくこと
【事後学習】事前学習以外に学んだ内容をノートあるいはワードに纏めておくこと
29 提出された卒業論文について、教師が良い点、修正すべき点、さらに発展する可能性のある点などについて、クラスの半数分についてコメントする。
【事前学習】学生は提出した卒業論文を見直し、問題点の有無、誤字脱字、さらなる修正の可能性などについても見直しを行い、加筆訂正をしておくこと
【事後学習】事前学習以外に学んだ内容をノートあるいはワードに纏めておくこと
30 提出された卒業論文について、教師が良い点、修正すべき点、さらに発展する可能性のある点などについて、クラスの残り半数分についてコメントする。
【事前学習】学生は提出した卒業論文を見直し、問題点の有無、誤字脱字、さらなる修正の可能性などについても見直しを行い、加筆訂正をしておくこと
【事後学習】事前学習以外に授業で新たに学んだ内容をノートあるいはワードに纏めておくこと
その他
教科書 教師が必要に応じて指示する。
また、自分が卒業論文の研究対象とする図書は各自で必ず購入すること。
参考書 教師が必要に応じて指示する。
ただし、各自が卒論執筆に必要と考える図書は必ず自分で購入するか、図書館から借りるなどして用意しておくこと。
卒業論文執筆という作業は、大学入学後に学生が受けてきた授業成果の集大成であるため、すべての作業を能動的かつ自主的に行うことが必須である。
成績評価の方法及び基準 授業参画度(25%)、卒業論文の内容(75%)
毎回の授業に積極的に参画した受講者が、当然のことながら優れた卒業論文を執筆する。授業参画度の低い受講者の卒業論文は様々な点で不備が多い。よって、毎回の授業で行う作業をきちんとこなしているか、つまり、授業参画度が高いか否かを評価の重要な指標とする。
授業参画度は、授業態度等で評価します。
オフィスアワー 毎週水曜日昼休みに野呂研究室において行う。それ以外でも学生が希望すれば受け付ける。(要予約)
備考 毎回必ず辞書(英和)を携帯すること。(電子辞書可)授業開始時に単語調べを行い、結果を提出することが要求される場合が多々ある。

毎回の授業で卒業論文を執筆する際に重要な事項を指導、実践していくので、毎回の課題に合うように、前もって自分の扱う作品をもとに課題の準備をしておくこと。
授業終了後は、必ず、授業で指導され、実践したことを次の授業までに完成させておくこと。また、野呂有子の研究サイト(ジョン・ミルトンを中心にして)Yuko Kanakubo Noro’s Web site with special emphasis on John Milton(http://www.milton-noro-lewis.com/database.html)には論文執筆の参考になるよう、野呂自身が過去に執筆した論文約40本を掲載してある。この中から自分の興味のあるものを漸次、読み進めて、可能な限り多くを読んで、「論文」というものに慣れ親しむことを義務づけておく。

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