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社会学概論1 社会学科学生以外

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科目名 社会学概論1 社会学科学生以外
教員名 河合恭平
単位数    2 学年    1 開講区分 文理学部
(他学部生相互履修可)
科目群 社会学科
学期 前期 履修区分 選択必修
授業概要 社会学の基本用語と見方を学ぶ――社会を理解するために
授業のねらい・到達目標 【授業のねらい】
 皆さんは人生を通じ、すでに社会を経験していることになりますが、自分のまだ知らない社会の不思議があるかもしれません。この講義では、それら社会を理解するための社会学の基礎を身につけます。

【到達目標】
①社会学の基礎的な考え方を理解し、社会学概念の内容を説明することができる。
②社会学的な考え方や概念を用いて、身近で具体的な社会現象に対し独自に考察することができる。
③自らを取り巻く社会を振り返り、気になるテーマや深く学習してみたいテーマを挙げ、示すことができる。

この科目は文理学部(学士(社会学))のディプロマポリシーDP2及びカリキュラムポリシーCP2に対応しています。
授業の方法 ・講義形式
 第1~6回では社会学がどのような社会の見方をするのか、その基本用語とともに理解します。第7~13回では社会学の具体的テーマの基礎部分を、第14回では社会学と他分野との関係を学習し、その基礎を修得します。
 パワーポイントによる講義形式がメインになりますが、内容理解を促すために、映像などの視聴覚資料の活用や、人数等によりグループワーク、ワークシートの作成、挙手や発言を促すなどを行います。身構える必要はなく、気軽ながら積極的な参加を期待します。
本授業の事前・事後学習は,各2時間の学習を目安とします。
授業計画
1 オリエンテーション
(シラバスの詳細な解説を行う。そのうえで、皆さんが社会学でできることやその面白さの例を紹介する。)
【事前学習】本学社会学科のHPを見て、社会学のイメージや自分が社会学で学んでみたいことを考えてくる。
【事後学習】シラバスと配布プリントを見直す。社会学科のホームページで関心のある部分を見る。
2 社会と行為――社会の出来事や事件は、人々の行為が原因! 友だち関係などの日常も行為から見直してみよう!
(M・ヴェーバーの社会的行為論を学習し、彼の理解社会学の観点から社会を考える。)
【事前学習】第1回に配布する事前学習用のテキストを読んでくること。
【事後学習】第2回の配布プリントを見直す。文献・資料紹介コーナーで関心を持ったものを読む・視聴する。
3 社会的事実――お金儲けでき、街も盛り上がっているのに自殺!? なぜだろうか?
(É・デュルケームの自殺論をテーマに、社会の状況に応じて、人にできたりできなかったりするものが変化することを学習する。)
【事前学習】好景気(特にバブル)と不景気(特にバブル直後)について調べてくる。
【事後学習】第3回の配布プリントを見直す。文献・資料紹介コーナーで関心を持ったものを読む・視聴する。
4 秩序と社会契約――ホッブズ、ロック、ルソーとシミュレーション・ゲームをしてみよう!
(社会秩序はどのように始まるのか、グループワークを通じて社会契約論を学習し、秩序問題の意義を理解する。)
【事前学習】中学・高校で習った社会契約論の各論者と内容を振り返る。適宜、高校の歴史や政治経済の教科書を読む。
【事後学習】第4回の配布プリントを見直す。文献・資料紹介コーナーで関心を持ったものを読む・視聴する。
5 中範囲の理論――社会のチカラで予言は実現することもある!
(R・K・マートンの中範囲の理論として、予言の自己成就や相対的剥奪感を学習し、社会のチカラを掴む。)
【事前学習】第4回に配布する事前学習用のテキストを読んでくること。
【事後学習】第5回の配布プリントを見直す。文献・資料紹介コーナーで関心を持ったものを読む・視聴する。
6 役割――実は、あなたも日常生活の演技派役者!?
(T・パーソンズの役割論とE・ゴフマンのドラマツルギー論を学習し、役割が自己に与えるチカラと役割の問題を掴む。)
【事前学習】これまでの人生を振り返り、家族や友だちのなかで自分がどのようなキャラであったかを思い返す。
【事後学習】第6回の配布プリントを見直す。文献・資料紹介コーナーで関心を持ったものを読む・視聴する。
7 就職と組織――なぜ働くことはつらいのか?
(就職の今と昔についてバブル期前後を軸に比較し、組織に属することについて学ぶ。)
【事前学習】就職活動や就職後の生活はどのようなものか考えてくる。適宜、書籍等を活用する。
【事後学習】第7回の配布プリントを見直す。文献・資料紹介コーナーで関心を持ったものを読む・視聴する。
8 コミュニケーション――社会を見ればコミュ力なんて問題ない!?
(状況に応じたコミュニケーションの違いの事例を挙げながら、J・ハーバーマスのコミュニケーション行為論について学習する。)
【事前学習】コミュニケーションについて、自分が楽しいと思う状況(人数、相手、場所等)と不得意だと思う状況を考えてくる。
【事後学習】第8回の配布プリントを見直す。文献・資料紹介コーナーで関心を持ったものを読む・視聴する。
9 情報とメディア――メディアはメッセージである?
(メディア論の基本的な見方を学ぶ。また、その見方からSNSなどの日常的なメディアの活用を考える。)
【事前学習】メディア(テレビ、スマートフォン、SNSなど)について、自身が日常的にどのように使っているか振り返る。
【事後学習】第9回の配布プリントを見直す。文献・資料紹介コーナーで関心を持ったものを読む・視聴する。
10 公共性とプライベート――SNSをめぐるトラブルには、「公と私」の区別が関係している!?
(公と私の区別に関する理論を学ぶ。また、その観点から、公と私の歴史的変化と区別の不明確さからくる問題について考える。)
【事前学習】公また公共性という言葉の意味(複数)について調べてくる。また、自分にとってのプライベートが何かを考えてくる。
【事後学習】第10回の配布プリントを見直す。文献・資料紹介コーナーで関心を持ったものを読む・視聴する。
11 家族とジェンダー――結婚したら「名前のない問題」が発生した? これはどういうことだろう?
(家族とジェンダー論の基礎を学習する。特に、第6回の役割と第11回の公と私との関係で、ジェンダーをめぐる問題を理解する。)
【事前学習】第10回に配布する事前学習用のテキストを読んでくること。(1時間)
【事後学習】第11回の配布プリントを見直す。文献・資料紹介コーナーで関心を持ったものを読む・視聴する。
12 高齢社会と老い――老い衰えゆくことへの自由?
(高齢化率など高齢社会の基礎を学び、「老いる」ことの意味と転換を社会関係において捉える。)
【事前学習】自分自身が、家族や地域などで高齢者とかかわりあった経験を思い返し、その良い点と悪い点を考える。
【事後学習】第12回の配布プリントを見直す。文献・資料紹介コーナーで関心を持ったものを読む・視聴する。
13 都市と地域――下高井戸の商店街のように、なぜ都市や地域によって街や人々に違いがあるのか?
(シカゴ学派を中心に都市・地域社会学の基礎理論を学び、都市・地域の違いを考える。)
【事前学習】下高井戸、桜上水、さらには世田谷区や新宿区など、同じ都内でも、街並みや歩く人々は同じだろうか? それぞれの町の違いについて考えておく。(たとえば、地元と下高井戸など、都内に限定しない。)
【事後学習】第13回の配布プリントを見直す。文献・資料紹介コーナーで関心を持ったものを読む・視聴する。
14 社会学と学際性――社会学と他分野の架け橋に向けて
(これまでの学習を踏まえ、あらためて社会学とは何かについて、またその学際性について学習する。)
【事前学習】本学文理学部あるいは社会学科のHPを見て、社会学と教育学でどのような学習をしてみたいか考えてくる。
【事後学習】これまでの配布プリントを見直す。学期末試験情報に基づき試験勉強をする。
15 学期末試験と解説
(筆記による学期末試験を行い、まとめと解説を行う。)
【事前学習】これまでの配布プリントを見直す。授業内で解説したポイントに基づき試験勉強をする。
【事後学習】試験問題を見直す。特に分からなかった部分について、関連する回の配布プリントで復習する。
その他
教科書 出口剛司 『大学4年間の社会学が10時間でざっと学べる』 KADOKAWA 2019年
参考書 好井裕明 『「今、ここ」から考える社会学』(ちくまプリマー新書)』 筑摩書房 2017年
中村英代 『社会学ドリル――この理不尽な世界の片隅で』 新曜社 2017年
盛山和夫・金明秀・佐藤哲彦・難波功士編 『社会学入門』 ミネルヴァ書房 2017年
成績評価の方法及び基準 試験(70%)、授業参画度(10%)、リアクション・ペーパー(20%)
・試験は学期末試験によって評価します。
・授業参画度は、授業内のグループワークや挙手等で評価します。
・リアクション・ペーパーは毎回課し、授業内容への意欲や理解が示され、また発展的な意見や質問があるかどうかを基準に評価します。
オフィスアワー 授業終了時
備考 ・毎回の講義後半に、板書によるまとめを行うので、ノートやルーズリーフを用意してください。
・毎回の講義の終わりに、その回の内容を振り返り、知識を定着させるために、簡単な確認テストを行います。

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