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読書と豊かな人間性

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科目名 読書と豊かな人間性
教員名 朝比奈大作
単位数    2 学年    2 開講区分 文理学部
科目群 コース科目
学期 後期 履修区分 選択
授業概要 学校図書館における読書指導の原理と方法を理解し、司書教諭として学校図書館にどのような蔵書を用意すべきかを考える。
授業のねらい・到達目標 子供たちが読書の喜びに「出会う」ことができる学校図書館を作り上げていくことが司書教諭の責務である。それを可能にするためにはどのような知識・技術が必要か、考察してみる。
授業の方法 講義主体の授業とする。適宜印刷物を配布する。なお、本授業の事前・事後学習は、各2時間の学習を目安とする。
授業計画
1 オリエンテーション、「子どもの読書活動推進法」について
【事前学習】小・中・高校における学校図書館の利用経験を思い出し、学校図書館にどんな「読書材」が収集されていたのか想起しておくこと。
【事後学習】配付資料を熟読し、「子どもの読書活動推進法」の意義と問題点とを再確認すること。
2 現代日本における子どもたちの読書実態(2018年度読書調査の結果から)1(読書量と不読者の推移)
【事前学習】現在の子供達(おおよそ18歳未満の者)がどのような読書興味を持っているか、情報収集に努めること。
【事後学習】配付資料の4・5枚目を熟読し、子供達の読書量について考察すること。
3 現代日本における子どもたちの読書実態(2018年度読書調査の結果から)2(読書の内容)
【事前学習】前回の配付資料の全文を熟読しておくこと。
【事後学習】現在の子供達の読書内容(雑誌を含む)について、講義内容と突き合わせて、自分なりの「分析」を試みておくこと。
4 現代日本の図書出版流通の実態1
【事前学習】公共図書館や大型書店等を訪問し、授業で紹介した参考書がどの程度入手可能であるか、確認をしてみよ。
【事後学習】配付資料を検討し、そこに指摘してあるいくつかの問題点について検討しておくこと。
5 現代日本の図書出版流通の実態2(各種のメディア状況を含めて)
【事前学習】前回講義の内容を復習し、ネット時代における情報流通の「日本的」特殊性について考察しておくこと。
【事後学習】講義内容に基づいて、グローバル化の進む現代における日本語と「日本語メディア」の特殊性(ガラパゴス化)について考察してみること。
6 子どもの発達(development)と読書1(総論)
【事前学習】教育学・発達心理学等の基礎的参考書などで「発達」についての基礎知識を得ておくこと。
【事後学習】講義内容に基づいて、自らの「発達」過程を振り返ってみること。
7 子どもの発達(development)と読書2(読書能力の発達)
【事前学習】「読書」をするためにはどのような能力が必要か想像し、現在の自分にとって「読める本」と「読めない本」とがあることを確認してみること。どんな本が「読めない」のか、それを読むためにはどんな「能力」が必要か考えてみること。
【事後学習】講義内容を復習し、読書能力の発達段階について確認すること。
8 子どもの発達(development)と読書3(読書興味の発達)
【事前学習】前回の事前学習に引き続き、自分が「面白いと思う本」と「面白くない(読めることが前提)と思う本」との「違い」を確認しておくこと。
【事後学習】講義内容を復習し、読書興味に発達段階について確認すること。
9 子どもの発達(development)と読書4(読書と人間性の発達)
【事前学習】自分の「反抗期」の経験についてなるべく詳細に想起してみること。できればその経験を「作文」してみるとなおよい。
【事後学習】講義内容を復習した上で、自らの経験を前提にして、その内容をなるべく批判的に検討してみること。
10 学校図書館における読書指導のあり方
【事前学習】自分が司書教諭として読書指導の責任者になるということを前提に、読書指導とは何か、いかにあるべきかについて一定の考察をしておくこと。
【事後学習】講義内容を復習した上で、自分の考えと講師(朝比奈)の考えとの間に齟齬がないか、あるとすればどこにどんな「違い」があるのかを検討してみること。
11 学校図書館における読書指導の方法1(低年齢児童を中心に)
【事前学習】前回までに配付した資料を熟読し、「未知の単語」を洗い出してその意味を調べておくこと。
【事後学習】小学生児童に対する読書指導の方法について、授業で学んだ内容のうちのいくつかについて「試しにやってみる」こと。
12 学校図書館における読書指導の方法2(中学・高校生を中心に)
【事前学習】中学・高校生に対する読書指導について、自分が受けた指導を(批判的に)思い出してみること。
【事後学習】講義でふれた「ブックリスト」について、自分なりのテーマを設定して「試しに作ってみる」こと。
13 生涯学習と読書指導
【事前学習】「生涯学習(生涯教育)」について、基礎的な知識を得ておくこと。
【事後学習】両親をはじめとする周囲の「大人達」の読書活動について、批判的に評価してみること。
14 読書指導の意義と課題
【事前学習】これまでの講義内容を復習し、人生にとっての「読書」の意義について考察し、いわゆる「ネット活動」によっては置き換えられない部分があるかどうか考察しておくこと。
【事後学習】講義内容に基づいて、「読書活動」と「ネット活動」との違いについて改めて考察してみること。
15 これまでの復習・解説を行い授業の理解を深める。
【事前学習】これまでの講義を復習し、学校教育における学校図書館の意義について再考しておくこと。
【事後学習】配付資料を熟読し、本を「読む」ことの意義について再確認してみること。
その他
教科書 教科書は使用せず、適宜印刷物を配布する。
参考書 朝比奈大作(編著) 『読書と豊かな人間性 (司書教諭テキストシリーズ)』 樹村房 2002年
その他の参考書については適宜授業中に指示する。
成績評価の方法及び基準 レポート(期末)(70%)、授業参画度は各回のリアクションペーパー等で授業参画度を評価する。(30%)
講義期間中に各自テーマを決め、そのテーマに関する読書材を実際に読んでみた上で、どのようなものが学校図書館の選書に値するかを考え、その結果をレポートにまとめる。詳細は授業中に指示するが、このレポートをもって期末試験に代える。
オフィスアワー 授業終了後に声をかけて下さい。次の授業があるので、十分な時間がとれないかも知れませんが、相談の上対応します。

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