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科目名 | 数学研究1 | ||||
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教員名 | 山浦義彦 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 4 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 数学科 | ||||
学期 | 前期 | 履修区分 | 必修 |
授業概要 | 解析学(微分積分学)の発展的内容を理解する. 簡単な微分方程式を扱うことにより, 微積分学基本定理の有用性を理解する. また, 関数列の収束性の概念を通じて, より専門的な「関数解析学」の導入的内容の勉強を行う. さらに, 陰関数定理や Gauss-Green の公式といった, 多変数関数特有の定理を学ぶことにより, 3年次で学んだ 多変数関数の微分可能性がどのように実用的に使われるかを理解する. |
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授業のねらい・到達目標 | 【授業のねらい】1変数関数の微積の応用として微分方程式や関数列の取り扱いを理解する. また, 2変数関数の微積の応用として, 陰関数定理と Gauss-Green の公式を理解する. 以上により, 微分や積分の考え方が, 曲がった対象を平面的な対象に置き換えて近似する ということを実体験してもらう. 【到達目標】微分積分学が「近似」とその極限的手法によって成り立っていることを原理 に基づいて理解してもらうことを目標とする. この科目は文理学部(学士(理学))のディプロマポリシー DP1, DP3, DP4, DP6 及びカリキュラムポリシー CP7, CP9 に対応しています。 |
授業の方法 | 少人数のセミナー形式の講義である. 受講学生は, 指定教科書を分担して, 熟読し, 数学的内容を理解した上で, 輪講形式でホワイトボードを使って口頭発表する. その際に, 発表方法や数学的内容の補足についてのアドバイスを細かく行う. 本授業の事前・事後学習は各々2時間の学習を目安とする. |
履修条件 | 数学科の内規によります。 対象者はゼミに所属するものに限ります。 |
授業計画 | |
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1 |
1階定数係数常微分方程式 --- 変数分離法 【事前学習】微分積分学の基本定理を復習しておくこと 【事後学習】微分積分学の基本定理がどのように解法に使われていたかを理解すること |
2 |
1階定数係数常微分方程式 --- simple form への帰着 【事前学習】変数分離法を復習しておくこと 【事後学習】変数分離法が使えない場合にどういうテクニックがあるのかを復習すること |
3 |
2階定数係数常微分方程式 --- 特性方程式が異なる2解をもつ場合の解法 【事前学習】1階微分方程式の解法を復習しておくこと 【事後学習】一階微分方程式がどのように使われるかを理解すること |
4 |
2階定数係数常微分方程式 --- 特性方程式が重解を持つ場合の解法 【事前学習】特性方程式の解の個数が解法にどのような影響を与えるかを復習すること. 【事後学習】重解の場合の計算テクニックを復習すること. |
5 |
連続関数に対する最大値原理 【事前学習】Bolzano-Weierstrass の定理の主張と証明を復習しておくこと. 【事後学習】どうして収束部分列が存在するのか, という問いに答えられるよう熟考すること. |
6 |
平均値定理, 中間値定理とそれらの証明 【事前学習】上限の考え方とこれらを応用した大学受験問題を探して解いておくこと 【事後学習】これらの証明方法を深く理解すること |
7 |
関数列の収束性 1 --- 関数列の収束性概念導 【事前学習】数列の収束性を復習しておくこと 【事後学習】数列の収束性と関数列の収束性の扱いの相違点をまとめておくこと |
8 |
関数列の収束性 2 --- 各点収束と一様収束の関係 【事前学習】関数列の収束性としてどういう種類があったかを復習すること 【事後学習】各点収束性と一様収束性の関係を理解すること. |
9 |
関数列の収束性 3 --- 一様収束関数列の性質 (連続性, 微分可能性の保存) 【事前学習】一様収束性の定義を復習すること 【事後学習】一様収束性が仮定された場合の連続, 微分可能性に関する扱いを復習すること |
10 |
関数列の収束性 4 --- 一様収束関数列の性質 (積分の保存) 【事前学習】一様収束すればどうして連続性や微分可能性が保存されるのか復習すること 【事後学習】積分が保存される理由を復習すること |
11 |
陰関数定理とその応用 1 --- 陰関数の導入 【事前学習】2変数関数の偏微分可能性を復習しておくこと 【事後学習】陰関数とはなにかを復習すること |
12 |
陰関数定理とその応用 2 --- 陰関数の微分可能性 【事前学習】陰関数とは何かをもう一度復習しておくこと 【事後学習】何故微分可能性が遺伝するのかを理解すること |
13 |
陰関数定理とその応用 3 --- Lagrange 未定乗数法 【事前学習】2変数関数の極値問題を復習しておくこと 【事後学習】条件付き極値問題の意味を復習すること. |
14 |
Gauss-Green の定理の主張と応用 1 ---- 重積分を計算する 【事前学習】重積分の累次積分による計算方法を復習しておくこと 【事後学習】Gauss-Green の公式を使った重積分の計算方法を復習すること |
15 |
Gauss-Green の定理の主張と応用 2 --- 簡単な場合の証明 【事前学習】1変数微分積分学の基本定理を復習しておくこと 【事後学習】Gauss-Green の公式が1変数微分積分学基本定理の拡張であることを理解すること. |
その他 | |
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教科書 | 山浦義彦 『ゼミテキスト「微分積分学」』 簡易製本 自作テキスト(微分積分から解析の初歩まで)を中心にゼミを進めます. |
参考書 | 杉浦光夫 『解析入門 (基礎数学2)』 東京大学出版会 1979年 第2版 溝畑茂 『数学解析』 朝倉書店 1973年 斎藤 毅 『微積分』 東京大学出版会 2014年 |
成績評価の方法及び基準 | 授業参画度(100%) 発表の完成度と数学的内容の理解度を授業参画度として成績を付けます. |
オフィスアワー | 金曜日午後,山浦研究室 |