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地理学課題研究1

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科目名 地理学課題研究1
教員名 佐野充
単位数    2 学年    3 開講区分 文理学部
科目群 地理学科
学期 前期 履修区分 必修
授業概要 都市・地域空間の調査と分析のための基礎力養成する。卒業研究のための基本的調査法とデータ処理法を学ぶ。実践として、事例研究地を選定し、グループで調査方法を設定し、夏季休みに現地調査を行う。事例研究地は2カ所設定し、各ゼミ生はいずれか一つを選択し、地理学課題研究2で現地調査を実施して、報告書を作成する。
専門地域調査士として,地方自治体の地域政策・地域創生事業へ参画した経験をもとに,地域政策・まちづくり・地域創生・商業地の再生などに関する課題研究の報告書の作成を支援する。
授業のねらい・到達目標 “歴史と文化を活かしたまちづくり”“快適な生活環境整備と地域資産としての景観形成””都市を活性化させる都市観光と地場産業”を主要テーマに、都市・地域空間分析のための調査方法を習得できる。さらに、報告書作成のための技術習得のために”エクセルによる統計データ処理とGISソフト(MANDARA/arcGIS)によるデジタル地図作成”の技術を習得し、地域分析技術能力を高めることを目的にしている。

この科目は文理学部(学士(地理学))のディプロマポリシーDP3,DP4,DP5,DP7及びカリキュラムポリシーCP3,CP4,CP7に対応している。
授業の方法 研究のテーマ・目的に基づき、各種の調査方法や統計分析技術の習得、文献検索・解題、論文作成法を習得することによって、グループ研究の実践が円滑にできるようにする。講義・ゼミナール方式に技術実習を加えて授業を進める。学習内容の実証のためにモデル地域での実践的現地調査を静岡県三島市の市街地で実施する。地理学課題研究2の事例研究地域として北海道中川町と湘南江の島地区を設定しているので、両地域での現地調査の実施を前提とした調査技術とデータ処理法をこの授業で習得する。
履修条件 ①2年終了時までに50単位以上修得していること。②1年次必修専門科目の指定科目とほかの科目を合わせて、5科目以上を修得していること。③2年次必修専門科目中4科目以上を修得していること。④①から③のほかにも付帯条件がある。
授業計画
1 ガイダンス;ゼミナールの進め方。地域再生・地域づくり・都市再生を主題とする地域研究の進め方について解説・説明する。
【事前学習】地域研究として調査・研究を進めたい地域・分野を事前に検討しておくこと。
【事後学習】地域研究の進め方についての解説・説明をもとにグループ研究における各ゼミ生の担当する研究地域・分野を決定しておくこと。
2 地域空間分析の導入部Ⅰ;“あらためて、地域とは何か”を検討し、“地域をいかに捉えるか”を考える。((文献検索・解題)
【事前学習】地域研究に関する主要文献リストを作成し、そのうちから2論文を読み、概要をまとめておくこと。
【事後学習】討議した地域の捉え方をゼミで実践する地域研究に取りこめるように整理しておくこと。
3 地域空間分析の導入部Ⅱ;“あなたにとっての地域空間分析の方法はどれか”(研究方針)
【事前学習】地域政策・まちづくり・地域創生・商業地の再生を対象とする地域空間分析法を検討しておくこと。
【事後学習】グループ研究に用いる地域空間分析法を再確認し、実践活用できるようにしておくこと。
4 地域統計処理法の基礎Ⅰ;記述統計学―標準偏差から標準正規分布まで―の基礎を学ぶ。
【事前学習】事前に教科書として提示した書籍の該当部分を読んでおくこと。
【事後学習】統計の処理と表現の仕方について整理しておくこと。
5 地域統計処理法の基礎Ⅱ;推計統計学―母集団と標本、標本統計量の分布―の基礎を学ぶ。 (データ入力の実践)
【事前学習】事前に教科書として提示した書籍の該当部分を読んでおくこと。
【事後学習】統計の処理(データ入力の練習を含めて)と表現の仕方について整理しておくこと。
6 地域統計処理法の基Ⅲ;統計的検定―標本の検定―を学ぶ。 (データ処理の実践);RESASを活用して統計の図化・表化を実行する。
【事前学習】事前に教科書として提示した書籍の該当部分を読んでおくこと。
【事後学習】統計の処理と表現の仕方について整理するとともに、RESASの活用の仕方を確認しておくこと。
7 地域統計処理法の基礎Ⅳ;EXCEL多変量解析―相関分析・主成分分析・重回帰分析・因子分析・クラスター分析―の基礎を学ぶ。 GIS図化作業に役立つデータ分析技術を習得する。
【事前学習】事前に教科書として提示した書籍の該当部分を読んでおくこと。
【事後学習】統計の分析処理と表現の仕方について整理するとともに、GIS図化作業の仕方を確認しておくこと。
8 アンケート調査法の基礎Ⅰ;アンケート調査票の設計を学ぶ。
【事前学習】事前に教科書として提示した書籍の該当部分を読んでおくこと。
【事後学習】アンケート調査票の設計を確認し、目的に応じて設計できるように練習しておくこと。
9 アンケート調査法の基礎Ⅱ;アンケート調査・分析ソフトの活用1(EXCEL対応版)
【事前学習】事前に教科書として提示した書籍の該当部分を読んでおくこと。
【事後学習】EXCEL対応版でのアンケート調査票の設計を確認し、EXCELソフトを活用してモデル地域での実習用の調査票を作成しておくこと。
10 地域研究のためのモデル地域での実践的現地調査の実施。土地利用調査方法を実践的に学ぶ。
【事前学習】モデル地域の三島市の地域属性・経済産業状況・観光資源などの基本的情報を取得しておくこと。
【事後学習】土地利用調査の実践を通して、土地利用調査の設計ができるようにしておくこと。
11 地域研究のためのモデル地域での実践的現地調査の実施。調査対象地域の特殊性、独自性の調査を地域資源と地域景観を通して学ぶ。
【事前学習】地域活性化・地域づくり・商店街づくりなどに関する情報を取得しておくこと。
【事後学習】地域資源と地域景観の調査を通じて、対象地域の特殊性、独自性について整理しておくこと。
12 地域研究のためのモデル地域での実践的現地調査の実施。アンケート調査法をモデルアンケート票を用いて実践的に学ぶ。
【事前学習】中心市街地においてアンケート調査を実践できる地区・ポイントを設定し、行政・所轄警察の許可を取得しておくこと。
【事後学習】アンケート調査票の整理・とりまとめを行い、調査結果のデータ化しておく。
13 研究に用いる調査方法・分析技術の選択;モデル地域調査の実体験とその結果をもとに、地理学課題研究2の事例研究地域の選定を行う。
【事前学習】モデル地域の調査結果を整理し、レポートにまとめておくこと。
【事後学習】モデル地域の調査報告の内容を再検討し、レポートを完成させておくこと。
14 地理学課題研究2で実施するグループ研究での地域調査内容をグループ員で検討し、現地調査計画案を立てる。
【事前学習】地理学課題研究2で実施するグループ研究での地域調査項目を各ゼミ生が検討しておくこと。
【事後学習】グループで調査・研究内容を確認し、グループ研究対象地域の決定をしておくこと。
15 地理学課題研究2で実践する現地調査計画を決定し、現地での調査スケジュールを立て、調査マニュアルを作成する。【事前学習】各ゼミ生が決定したグループ研究地域について、地域属性・経済産業状況・観光資源などの基本的情報を取得しておくこと。
【事後学習】設定した調査スケジュールを確認し、地理学課題研究2で現地調査が実行できるように調査用の実施マニュアルを作成しておくこと。
その他
教科書 菅民郎 『EXCELで学ぶ多変量解析入門−Excel2016/2013対応版−』 オーム社 2016年
菅 民郎  『アンケート分析入門: Excelによる集計・評価・分析』 オーム社 2018年
参考書 石村貞夫・加藤千恵子・劉晨・石村友二郞 『Excelでやさしく学ぶアンケート調査と統計処理〔2013〕』 東京書籍 2014年
後藤 真太郎,‎ 酒井 聡一,‎ 坪井 塑太郎,‎ 加藤 一郎,‎ 谷 謙二  『MANDARAとEXCELによる市民のためのGIS講座』 古今書院 2013年 第3版
菅 民郎  『例題とExcel演習で学ぶ多変量解析 回帰分析・判別分析・コンジョイント分析 編』 オーム社 2016年
菅 民郎 『例題とExcel演習で学ぶ多変量解析: 因子分析・コレスポンデンス分析・クラスター分析 編』 オーム社 2017年
藤本 壱 『EXCELでできるらくらく統計学(excel2016/2013/2010対応版)』 自由国民社 2016年
成績評価の方法及び基準 授業参画度(30%)、データ処理・GIS地図作成の成果(30%)、共同研究の報告書作成(40%)
提出成果物による評価。
オフィスアワー 金曜日13時~14時30分(地理学研究室)
備考 夏休みに研究対象地域の第1回調査を実施すること。

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