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考古学2

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令和元年度以前入学者 考古学2
教員名 小泉龍人
単位数    2 学年 1~4 開講区分 文理学部
科目群 総合教育科目
学期 後期 履修区分 選択
授業の形態 主としてオンデマンド型授業((Blackboardを通じた動画授業配信、授業資料配信)
Blackboard ID:20200113
授業概要 本授業は考古学の基本的な方法論、オリエントのおもな世界遺産、メソポタミアやエジプトの発掘調査や現地の生活について解説する。考古学とは世界各地のフィールドでの調査にもとづき、「モノ」を切り口として「人」を多角的に考究する学問である。考古学的な発掘調査という現地での生の体験を通して、机の上、本の中、ネットのヴァーチャルでは得られない喜びや発見と出会うことができる。考古学は、過去への好奇心に突き動かされたフィールドの学問といえる。本授業では、講師のシリア、エジプト、トルコ、イラクにおける考古学調査の経験をもとに、発掘調査の成果、現地での滞在生活や人々の暮らしなどを授業に反映していく。さらに講師が南アジア〜西アジア〜地中海世界を横断して見聞した各地の世界遺産を紹介し、現地で挑戦しているメソポタミアの彩文土器の復元実験なども披露する。
授業のねらい・到達目標 ・考古学の方法論を構成している層位論と型式論について、基礎的な知識を習得する。
・相対的編年論と絶対年代の具体的な方法についておおまかに説明できる。
・オリエントのフィールドにおける発掘調査などの実状を知り、世界のなかの日本人の在り方について自分なりの意見を述べることができる。

・経験や学修から得られた豊かな知識と教養に基づいて,倫理的な課題を理解し説明することができる(A-1-1)。
・仮説に基づく課題や問題を提示し,客観的な情報を基に,論理的・批判的に考察することの重要性を説明できる(A-3-1)。
・事象を注意深く観察して,解決すべき問題を認識できる(A-4-1)。
※この科目は文理学部のDP及びCPの1, 3, 4に対応しています。
授業の方法 オンデマンド型の遠隔授業(14回)と課題研究(1回)。【遠隔授業】動画ファイル(5〜10分×2〜3本)とPDFファイル等を教材として使用予定。事前にBlackboard「教材」各回フォルダ内のPDFファイル等を閲覧し、OneDriveに共有されている動画ファイルを視聴しておく。授業日(火曜:00時00分〜23時59分)内に、同フォルダのクイズ(小テスト)に解答する。「掲示版」フォーラムで感想、質問等を述べる。講師が次回授業までに回答予定。【課題研究】指定された回の授業内容に関わるテーマについて、課題研究レポート(1,000字前後)を期日までに「教材」の「課題」で提出する。適宜、講師がコメントをフィードバック予定。なお、本授業の事前・事後学習は,平均各2時間の学習を目安とする。

*履修者は初回講義開始までにBlackboardのコース登録をすること。また受講者への連絡もBlackboardの「連絡事項」欄に掲示する場合があるので、随時確認すること。
履修条件 世界の歴史や考古学に興味を持つ学生向き。考古学1を履修済みであることが望ましい。なお、本授業は旧カリキュラム対象科目のため、2022年度一杯で閉講予定。
授業計画
1 受講ガイダンス−対象地域・時代等の概説/課題研究レポート等の作成に向けて
【事前学習】当該教材(PDF・動画ファイル等)を閲覧・視聴し、授業全体の流れを理解しておく。 (1時間)
【事後学習】第2回以降の授業に備え、対象地域・時代の名称について慣れるようにする。課題研究レポートな らびに期末レポートの作成に向けて、注・参考文献の書き方などを調べておく。 (2時間)
2 オリエント横断の旅−モヘンジョ・ダロからローマの道まで
【事前学習】当該教材(PDF・動画ファイル等)を閲覧・視聴し、モヘンジョダロ遺跡などの概略について確認 しておく。 (2時間)
【事後学習】授業内容を振り返り、各地の世界遺産や遺跡の位置、時代、特徴などをノート などに整理する。 (2時間)
3 旧約聖書の舞台−バベルの塔とノアの箱船
【事前学習】当該教材(PDF・動画ファイル等)を閲覧・視聴し、『旧約聖書』のバベルの塔などの概略につい て確認しておく。 (2時間)
【事後学習】授業内容を振り返り、バベルの塔やノアの箱船のルーツなどをノートなどに整理する。 (2時間)
4 科学的発掘へのあゆみ−ウルのジッグラトから王墓まで
【事前学習】当該教材(PDF・動画ファイル等)を閲覧・視聴し、科学的発掘のあゆみを確認しておく。 (2時間)
【事後学習】授業内容を振り返り、さまざまな発掘調査の成果をノートなどに整理する。 (2時間)
5 地質学と層位論−フィールドでの実践
【事前学習】当該教材(PDF・動画ファイル等)を閲覧・視聴し、地質学の概略について確認しておく。 (2時間)
【事後学習】授業内容を振り返り、考古学的層位論の形成をノートなどに整理する。 (2時間)
6 シリアのテル型遺跡の層位的発掘−ユーフラテス川に沈む遺跡
【事前学習】当該教材(PDF・動画ファイル等)を閲覧・視聴し、遺跡の位置について確認しておく。 (2時間)
【事後学習】授業内容を振り返り、現地での発掘調査の様子をノートなどに整理する。 (2時間)
7 生物学と型式論−モノを分類する
【事前学習】当該教材(PDF・動画ファイル等)を閲覧・視聴し、生物学の概略について確認しておく。 (2時間)
【事後学習】授業内容を振り返り、おもな分類方法と考古学的型式論の形成をノートなどに整理する。 (2時間)
8 課題研究
【事前学習】第1~7回授業いずれか一つを選び、当該授業内容を踏まえて、興味・疑問を持った点について参考 文献で調べた上で、自分の意見や考えを1,000字前後で記述する。 (3時間)
【事後学習】教員からのフィードバックを読んで、問題点を改善し、期末レポートに備える。 (2時間)
9 フィールドにおける土器分類−シリア、エジプトの発掘現場
【事前学習】当該教材(PDF・動画ファイル等)を閲覧・視聴し、遺跡の位置について確認しておく。 (2時間)
【事後学習】授業内容を振り返り、発掘現場での土器の分類作業の様子をノートなどに整理する。 (2時間)
10 相対編年と絶対年代−モノの時間的配列
【事前学習】当該教材(PDF・動画ファイル等)を閲覧・視聴し、相対編年と絶対年代の種類について確認しておく。 (2時間)
【事後学習】授業内容を振り返り、層位編年と型式編年の違いや歴年代と測定年代の違いをノートなどに整理する。 (2時間)
11 最古の都市文明のルーツを求めて−メソポタミアの遺跡踏査
【事前学習】当該教材(PDF・動画ファイル等)を閲覧・視聴し、遺跡の位置について確認しておく。 (2時間)
【事後学習】授業内容を振り返り、現地でのフィールド調査の様子をノートなどに整理する。 (2時間)
12 生態考古学の芽生え−モノから人へ
【事前学習】当該教材(PDF・動画ファイル等)を閲覧・視聴し、生態考古学とは何か確認しておく。 (2時間)
【事後学習】授業内容を振り返り、モノから人への研究対象の推移をノートなどに整理する。 (2時間)
13 ティグリス川流域の遺跡発掘−トルコ・クルド・日本人の国際調査
【事前学習】当該教材(PDF・動画ファイル等)を閲覧・視聴し、遺跡の位置について確認しておく。 (2時間)
【事後学習】授業内容を振り返り、現地での発掘調査や生活の様子をノートなどに整理する。 (2時間)
14 実験考古学−メソポタミアの彩文土器を復元する
【事前学習】当該教材(PDF・動画ファイル等)を閲覧・視聴し、実験考古学の概略について確認しておく。 (2時間)
【事後学習】授業内容を振り返り、現地での復元実験の様子をノートなどに整理する。 (2時間)
15 メソポタミアの世界遺産−戦後イラクの復興と日本人の貢献
【事前学習】当該教材(PDF・動画ファイル等)を閲覧・視聴し、メソポタミアの世界遺産の概略について確認しておく。 (2時間)
【事後学習】授業内容を振り返り、イラクでの戦後復興に日本人として何ができるのか自分なりに考えてノートなどに整理する。 (2時間)
その他
教科書 とくに指定しない。
参考書 小泉龍人 『都市の起源−古代の先進地域=西アジアを掘る (選書メチエ)』 講談社 2016年 第1版
ほかは適宜プリントにて知らせる。
成績評価の方法及び基準 レポート(40%)、授業参画度(40%)、課題研究(20%)
期末レポート:授業内容を理解した上で論述しているかどうかを評価。授業参画度:遠隔授業日内のクイズ解答、掲示版への積極的な参加を評価。課題研究:授業の理解度、レポート構成等を評価。
オフィスアワー 質問等は授業直後、もしくはメール(ガイダンスにて伝える予定)。

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