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文学2

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令和元年度以前入学者 文学2
教員名 椎名正博
単位数    2 学年 1~4 開講区分 文理学部
科目群 総合教育科目
学期 後期 履修区分 選択
授業の形態 同時双方型授業を基本として行う。
Blackboard ID : 20200116
授業概要 文学作品を読む楽しみーフランス文学案内ー
授業のねらい・到達目標 授業で指示したフランス文学の作品を読みながら、「文学の必要性」はあるのか、それはどんなものかについて考え、読むことの楽しみを発見してもらう。あえて到達目標について記述するならば、受講者各自がフランス文学作品に、それを読む喜びを感じてもらうことである。そもそも文学を学ぶとは、人名や年代、作品名やそのあらすじをそらんじることではない。知識ではなく、文学的な感性の錬磨を到達目標とする。

この科目は文理学部のディプロマポリシーDP1,DP3及びカリキュラムポリシーCP2,CP6に対応しています。
授業の方法 ガイダンスで全体的な指示をしたあと、主にフランス文学の作品を詩、小説、評論の各分野について取り上げ、代表的な作品について、読み進める。翻訳による文学作品になじみのうすい学生のための手引きとなるような授業にしたい。授業の性格上、講義形式をとるが、受講者それぞれに考えてもらいながら進めていきたい。本授業の事前・事後学習は,各2時間の学習を目安とします。なお、課題の提出方法,フィードバック方法等については,授業開始時に提示します。
履修条件 特にないが、履修希望者が多数の場合は抽選を行う。1回目の授業で抽選を行うかどうかを決める。
授業計画
1 ガイダンス。Zoomの接続テストを行って、受講者の参加が確実に出来るようにする。授業の進め方について説明し、フランス文学の概略について話す(A-2-1)
【事前学習】フランス語やフランス文学についてネットなどで調べみよう(A-2-1) (2時間)
【事後学習】書店に行ってフランス文学作品の翻訳がどれほどあるか、何があるかをを見る (2時間)
2 詩について学ぶ(韻文と散文の違い、フランス詩の作詩法) (A-2-1)(同時双方型授業)
【事前学習】youtubeなどでフランス語の響きを聞いてみる (2時間)
【事後学習】韻文と散文についてどんな違いがあるのか、調べてみよう(A-1-1) (2時間)
3 課題書Ⅰについてー中世から16世紀のフランス詩を読み、その特質と後世の詩との違いを考える (A-5-1)(同時双方型授業)
【事前学習】詩とは何か?詩の起源は?などについて調べ、考えてみよう(A-2-1) (2時間)
【事後学習】授業で取り上げなかった中世から16世紀のフランス詩を一つ読んで簡単な感想を書いてみる(A-3-2) (2時間)
4 課題書Ⅰについてー古典主義時代からロマン主義の詩人を読む。フランス革命を挟んだ文学作品の変質がわかるように読んでみる (A-6-1)(同時双方型授業)
【事前学習】古典主義とは何か、調べてみよう。古典主義の作品には戯曲が多い理由も考えよう(A-2-2) (2時間)
【事後学習】イギリスの古典シェイクスピアとフランスのラシーヌの関係、相違点について考えること(A-2-2) (2時間)
5 詩人ボードレールの時代と作品について紹介し、彼がフランス詩にもたらした革新について考える(A-2-2)(同時双方型授業)
【事前学習】ボードレールの作品を一つ読んでみて、感想をまとめてみる(A-5-1) (2時間)
【事後学習】ボードレールがなぜ大詩人とされているか、その理由を考えよう (2時間)
6 象徴主義の詩人たち、特にヴェルレーヌとランボーについて紹介し、世紀末のデカダンスを背景とした新しい文学の方向性について考える(A-2-2)(同時双方型授業)
【事前学習】象徴主義についてネットなどで調べておくこと(A-2-2) (2時間)
【事後学習】マラルメの詩を一つ読み、自分なりの解釈を組み立ててみる(A-5-2) (2時間)
7 20世紀の詩の世界の変化を、象徴主義、シュールレアリズムなどの文学運動とそこに加わった詩人たちの作品を通して解説する(A-2-2)(同時双方型授業)
【事前学習】20世紀のフランス詩人について調べてみること。また一人の詩人の作品を読んでその意味を考える(A-5-2) (2時間)
【事後学習】シュールレアリスムの詩人の作品を読んでみる。たとえば、ブルトンやエリュアールなど(A-5-2) (2時間)
8 小説というジャンルについて考える。小説はいつできたのか?フランス語の小説( roman )とはどういう意味か?他国語の小説とはどう違うのか、などについて解説する(A-2-1)(同時双方型授業)
【事前学習】小説というジャンルについて、各国語でその意味を調べてみよう(A-5-1) (2時間)
【事後学習】フランス文学では小説を指すジャンル名が他の国の文学よりも多い。その意味について考えてみる(A-5-2) (2時間)
9 日本のマンガとフランスのマンガ(BD)、そして文芸作品とマンガの関係について紹介、解説する(A-2-1)(同時双方型授業)
【事前学習】アダプテーション(翻案)の方法としてのマンガと小説の関係はどんなものだろう?(A-5-1) (2時間)
【事後学習】日本の小説で漫画化されたものにはどんなものがあるか?また、それらの作品の特徴は何か考えてみる(A-2-2) (2時間)
10 課題書Ⅱについてー小説を読む楽しみとは何だろう?現代の小説と100年前の小説の楽しみ方の違いはあるのか、考えてみる(A-2-2)
(同時双方型授業)
【事前学習】マルセル・プルーストという作家についてネットなどで調べてみること(A-2-2) (2時間)
【事後学習】プルーストと同時代の日本の作家の作品を読んでみる(A-5-2) (2時間)
11 プルーストの大長編『失われた時を求めて』の冒頭「スワン家の方へ」(1)を読む(A-5-1)
【事前学習】『失われた時を求めて』の和訳にどんなものがあるか、図書館やネットで調べておくこと(A-3-1) (2時間)
【事後学習】授業で読めなかった「スワン家の方へ」(1)の任意のエピソードを読んで、簡単な梗概を作ってみる(A-2-2) (2時間)
12 ステファヌ・ウエのマンガを併用しながら「スワン家の方へ」(2)「コンブレー」を読む(A-2-2)(同時双方型授業)
【事前学習】イメージをつかむためにマンガや映画を活用する。一部でもよいので見ておくこと (2時間)
【事後学習】19世紀末のフランスの富裕層の生活はどんなものだったのかについて具体的に調べてみるA-4-1) (2時間)
13 「コンブレー」で描かれる人物、教会建築、料理、音楽などの描写を追ってみると、小説の可能性が見えてくる(A-2-2)(同時双方型授業)
【事前学習】この小説に描き出されている人々の生活で理解しにくい点はどこか、拾ってみる(A-8-1) (2時間)
【事後学習】【事後学習】プルーストが描いているもの、何か一つについてその描き方を考えてみよう (2時間)
14 授業の総括をした上で復習と知識のまとめのため試験を行う (A-8-1)(同時双方型授業)
【事前学習】これまでの学習内容を振り返り、知識をまとめておくこと(A-8-1) (2時間)
【事後学習】試験問題の正解を自分で出しておく (2時間)
15 試験の解説を行う。残り時間で日本におけるフランス文学の導入と近代日本文学へのフランス文学の影響を解説する (A-8-1)(同時双方型授業)
【事前学習】日本語への翻訳によるフランス文学作品にはどんなものがあるか調べよう (2時間)
【事後学習】日本文学とフランス文学の関係を調べよう(A-5-1) (2時間)
その他
教科書 使用しない
参考書 安藤 元雄、渋沢 孝輔、 入沢 康夫 『フランス名詩選 (岩波文庫)』 岩波書店 1998年 第1版
マルセル・プルースト 吉川 一義訳 『失われた時を求めて(1)、(2) (岩波文庫)』 岩波書店 2010年 第1版
マルセル・プルースト、 ステファヌ・ウエ 『 失われた時を求めて フランスコミック版 スワン家のほうへ』 祥伝社 2016年 第1版
『フランス名詩選』、『失われた時を求めて』(1)、(2)は必ず読んでおくこと。コミック版は任意とする
成績評価の方法及び基準 授業内テスト(80%)、授業参画度(20%)
試験結果を中心に、授業への参画度も考慮しながら総合的に評価する。授業参画度については、授業終了後にその日の授業に対する各自の評価を記述してもらう。これをもとに参画度を評価する。
オフィスアワー メールにて受け付ける。Blackboardを利用して直接メールで連絡をとること。

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