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漢文学1

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令和元年度以前入学者 漢文学1
教員名 青木隆
単位数    2 学年    2 開講区分 文理学部
科目群 国文学科
学期 後期 履修区分 選択
授業の形態 オンデマンド型(授業動画をBlackboardにアップする)
Blackboar ID:20201466
授業概要 長編歴史小説『三国志演義』の名場面を漢文訓読法により鑑賞する。本授業が国語教員免許の必修科目であることに鑑み、漢文訓読文及び漢文読み下し文を作成する課題実習を通して、漢和辞典の使い方および漢文訓読法の仕組みを学ぶ。
授業のねらい・到達目標 ①漢文訓読法により中国古典文を読むときに用いる漢和辞典の特徴を把握し、使いこなすことができる。
②漢文訓読文から漢文書き下し文を作成することができる。
③漢文書き下し文から漢文訓読文を作成することができる。
④漢文訓読法により『三国志演義』の名場面の本文を読んで楽しむことができる。
この科目は、文理学部(学士(文学))のディプロマポリシーDP6及びカリキュラムポリシーCP9に対応している。

なお、新カリキュラム(令和2年度以降の入学者)では、この科目は文理学部(学士)のディプロマポリシーDP2及びカリキュラムポリシーCP2に対応している。
・日本文学・日本語学研究を学びながら、それらと深く関わる世界諸国の歴史や政治,経済,文化,価値観,信条などの現状および相互関係を,自己の世界観をもって説明できる。(A-2-2)
授業の方法 ①漢文訓読法の基礎的事項について演習をまじえて解説する。
②各教材の中国古典文及び漢文書下し文の文法について講義する。
③漢文読み下し文をもとに中国古典文に漢文訓読を施す方法を演習をまじえて解説する。
④漢文訓読文に振り仮名を施す方法を演習をまじえて解説する。
⑤各場面につき歴代の版画挿絵、現代中国の大河テレビドラマを用いて『三国志演義』の魅力を解説する。
履修条件 高校卒業程度の古文・漢文の知識があること。
課題の提出方法、フィードバック方法等については、授業内で指示する。
授業計画
1 「漢文訓読の基礎知識」(1)プリント教材『漢文訓読の基礎知識』に沿って、中国古典文・漢文訓読文・書き下し文の三者の違いについて学び、次に新旧の漢字体の違いを漢和辞典で調べる方法を学ぶ(A-2-2)。
【事前学習】シラバスの概要を確認し、『漢辞海』の凡例(第4版p11-20「本辞典の構成と決まり」)に目を通しておくこと。 (2時間)
【事後学習】訓読文と書き下し文の違いを説明できるようにしておくこと。授業でやった新旧の漢字体を調べる問題をもう一度やり直してみること。 (2時間)
2 「漢文訓読の基礎知識」(2)プリント教材『漢文訓読の基礎知識』に沿って、まず漢字の字音と字訓と語義との関係を学び、次に漢和辞典を用いて漢字の字音と字訓を調べる方法について学ぶ(A-2-2)。
【事前学習】『漢辞海』第四版付録「漢字音について」のうち、p1686-89を目に通しておくこと。 (2時間)
【事後学習】授業でやった漢字の字音や字訓を調べる問題をもう一度やり直してみること。 (2時間)
3 「漢文訓読の基礎知識」(3)プリント教材『漢文訓読の基礎知識』に沿って、まず返り点の指示にしたがって訓読文を読む方法と、漢字を読む順番をもとに返り点を打つ方法を学び、次に再読文字に振り仮名・送り仮名を付す方法を学ぶ(A-2-2)。
【事前学習】『漢文訓読の基礎知識』の「返り点」および「再読文字」の説明箇所に目を通す。次に「返り点」の練習問題を解き、「再読文字」の訓読文例文を朗読できるようにしておく。 (2時間)
【事後学習】第一回~第三回までの授業の内容を復習しておくこと。 (2時間)
4 書き下し文から訓読文へ(1)テキスト「呂布の丁原殺し」(『三国志演義』第三回)を用いて、旧かな旧漢字の書き下し文をもとに漢文訓読文を作成し、文の意味を解釈する(前半1/4まで)(A-2-2)。併せて、テキストに含まれる字音・字訓・語義・句法・送り仮名・返り点にかかわる諸問題を解説する。
【事前学習】旧かなによる書き下し文をもとに、テキスト「呂布の丁原殺し」(『三国志演義』第三回)の前半1/4までの範囲で漢文訓読文を作成する。わからない箇所をはっきりさせておくこと。『三国志演義』第三回の該当箇所の現代日本語訳を読んでおく。 (2時間)
【事後学習】事前学習で自分ができなかった箇所を確認しておくこと。次に、漢文訓読文の文体に慣れるため、作成した訓読文をすらすらと朗読できるようにしておくこと。 (2時間)
5 書き下し文から訓読文へ(2)テキスト「呂布の丁原殺し」(『三国志演義』第三回)を用いて、旧かな旧漢字の書き下し文をもとに漢文訓読文を作成し、文の意味を解釈する(前半1/4~1/2まで)(A-2-2)。併せて、テキストに含まれる字音・字訓・語義・句法・送り仮名・返り点にかかわる諸問題を解説する。
【事前学習】旧かなによる書き下し文をもとに、テキスト「呂布の丁原殺し」(『三国志演義』第三回)の前半1/4~1/2までの範囲で漢文訓読文を作成する。わからない箇所をはっきりさせておくこと。『三国志演義』第三回の該当箇所の現代日本語訳を読んでおく。 (2時間)
【事後学習】事前学習で自分ができなかった箇所を確認しておくこと。次に、漢文訓読文の文体に慣れるため、作成した訓読文をすらすらと朗読できるようにしておくこと。 (2時間)
6 書き下し文から訓読文へ(3)テキスト「呂布の丁原殺し」(『三国志演義』第三回)を用いて、旧かな旧漢字の書き下し文をもとに漢文訓読文を作成し、文の意味を解釈する(後半1/2~3/4まで)(A-2-2)。併せて、テキストに含まれる字音・字訓・語義・句法・送り仮名・返り点にかかわる諸問題を解説する。
【事前学習】旧かなによる書き下し文をもとに、テキスト「呂布の丁原殺し」(『三国志演義』第三回)の後半1/2~3/4までの範囲で漢文訓読文を作成する。わからない箇所をはっきりさせておくこと。『三国志演義』第三回の該当箇所の現代日本語訳を読んでおく。 (2時間)
【事後学習】事前学習で自分ができなかった箇所を確認しておくこと。次に、漢文訓読文の文体に慣れるため、作成した訓読文をすらすらと朗読できるようにしておくこと。 (2時間)
7 書き下し文から訓読文へ(4)テキスト「呂布の丁原殺し」(『三国志演義』第三回)を用いて、旧かな旧漢字の書き下し文をもとに漢文訓読文を作成し、文の意味を解釈する(後半1/4)(A-2-2)。併せて、テキストに含まれる字音・字訓・語義・句法・送り仮名・返り点にかかわる諸問題を解説する。
【事前学習】旧かなによる書き下し文をもとに、テキスト「呂布の丁原殺し」(『三国志演義』第三回)の後半1/4の範囲で漢文訓読文を作成する。わからない箇所をはっきりさせておくこと。『三国志演義』第三回の該当箇所の現代日本語訳を読んでおく。 (2時間)
【事後学習】事前学習で自分ができなかった箇所を確認しておくこと。次に、漢文訓読文の文体に慣れるため、作成した訓読文をすらすらと朗読できるようにしておくこと。 (2時間)
8 ルビなし書下し文から訓読文へ(1)テキスト「虎牢関の戦い」(『三国志演義』第五回)を用いて、振り仮名なし書下し文をもとに訓読文を作成し、文の意味を解釈する(前半1/4まで)(A-2-2)。併せて、テキストに含まれる字音・字訓・語義・句法・送り仮名・返り点にかかわる諸問題を解説する。
【事前学習】振り仮名なし訓読文をもとに、テキスト「虎牢関の戦い」の前半1/4までの範囲で書き下し文を作成する。書き下し文に用いる漢字にはすべて振り仮名を振ることとする。わからない箇所をはっきりさせておくこと。『三国志演義』第三回の該当箇所の現代日本語訳を読んでおく。 (2時間)
【事後学習】事前学習で自分ができなかった箇所を確認しておくこと。次に、漢文訓読文の文体に慣れるため、作成した訓読文をすらすらと朗読できるようにしておくこと。 (2時間)
9 ルビなし書下し文から訓読文へ(2)テキスト「虎牢関の戦い」(『三国志演義』第五回)を用いて、振り仮名なし書下し文をもとに訓読文を作成し、文の意味を解釈する(前半1/4~1/2まで)(A-2-2)。併せて、テキストに含まれる字音・字訓・語義・句法・送り仮名・返り点にかかわる諸問題を解説する。
【事前学習】振り仮名なし訓読文をもとに、テキスト「虎牢関の戦い」の前半1/4~1/2までの範囲で書き下し文を作成する。書き下し文に用いる漢字にはすべて振り仮名を振ることとする。わからない箇所をはっきりさせておくこと。『三国志演義』第五回の該当箇所の現代日本語訳を読んでおく。 (2時間)
【事後学習】事前学習で自分ができなかった箇所を確認しておくこと。次に、漢文訓読文の文体に慣れるため、作成した訓読文をすらすらと朗読できるようにしておくこと。 (2時間)
10 ルビなし書下し文から訓読文へ(3)テキスト「虎牢関の戦い」(『三国志演義』第五回)を用いて、振り仮名なし書下し文をもとに訓読文を作成し、文の意味を解釈する(後半1/2~3/4まで)(A-2-2)。併せて、テキストに含まれる字音・字訓・語義・句法・送り仮名・返り点にかかわる諸問題を解説する。
【事前学習】振り仮名なし訓読文をもとに、テキスト「虎牢関の戦い」の後半1/2~3/4までの範囲で書き下し文を作成する。書き下し文に用いる漢字にはすべて振り仮名を振ることとする。『三国志演義』第五回の該当箇所の現代日本語訳を読んでおく。 (2時間)
【事後学習】事前学習で自分ができなかった箇所を確認しておくこと。次に、漢文訓読文の文体に慣れるため、作成した訓読文をすらすらと朗読できるようにしておくこと。 (2時間)
11 ルビなし書下し文から訓読文へ(4)テキスト「虎牢関の戦い」(『三国志演義』第五回)を用いて、振り仮名なし書下し文をもとに訓読文を作成し、文の意味を解釈する(後半1/4)(A-2-2)。併せて、テキストに含まれる字音・字訓・語義・句法・送り仮名・返り点にかかわる諸問題を解説する。
【事前学習】振り仮名なし訓読文をもとに、テキスト「虎牢関の戦い」の後半1/4の範囲で書き下し文を作成する。書き下し文に用いる漢字にはすべて振り仮名を振ることとする。『三国志演義』第五回の該当箇所の現代日本語訳を読んでおく。 (2時間)
【事後学習】事前学習で自分ができなかった箇所を確認しておくこと。次に、漢文訓読文の文体に慣れるため、作成した訓読文をすらすらと朗読できるようにしておくこと。 (2時間)
12 新仮名書き下し文から訓読文へ(1)テキスト「呂布、貂蝉を待つ」(『三国志演義』第八回)を用いて、振り仮名なし新字体新仮名遣い書き下し文をもとに漢文訓読文を作成し、文の意味を解釈する(前半1/4)(A-2-2)。併せて、テキストに含まれる字音・字訓・語義・句法・送り仮名・返り点にかかわる諸問題を解説する。
【事前学習】一部送り仮名・振り仮名を省いた書き下し文をもとに前半1/4の範囲で漢文訓読文を作成する。必要な限り、漢字には送り仮名・振り仮名を施す。『三国志演義』第八回の該当箇所の現代日本語訳を読んでおく。 (2時間)
【事後学習】事前学習で自分ができなかった箇所を確認しておくこと。次に、漢文訓読文の文体に慣れるため、作成した訓読文をすらすらと朗読できるようにしておくこと。 (2時間)
13 新仮名書き下し文から訓読文へ(2)テキスト「呂布、貂蝉を待つ」(『三国志演義』第八回)を用いて、振り仮名なし新字体新仮名遣い書き下し文をもとに漢文訓読文を作成し、文の意味を解釈する(前半1/4~1/2まで)(A-2-2)。併せて、テキストに含まれる字音・字訓・語義・句法・送り仮名・返り点にかかわる諸問題を解説する。
【事前学習】一部送り仮名・振り仮名を省いた書き下し文をもとに前半1/4~1/2までの範囲で漢文訓読文を作成する。必要な限り、漢字には送り仮名・振り仮名を施す。『三国志演義』第八回の該当箇所の現代日本語訳を読んでおく。 (2時間)
【事後学習】事前学習で自分ができなかった箇所を確認しておくこと。次に、漢文訓読文の文体に慣れるため、作成した訓読文をすらすらと朗読できるようにしておくこと。 (2時間)
14 新仮名書き下し文から訓読文へ(3)テキスト「呂布、貂蝉を待つ」(『三国志演義』第八回)を用いて、振り仮名なし新字体新仮名遣い書き下し文をもとに漢文訓読文を作成し、文の意味を解釈する(後半1/2~3/4まで)(A-2-2)。併せて、テキストに含まれる字音・字訓・語義・句法・送り仮名・返り点にかかわる諸問題を解説する。
【事前学習】一部送り仮名・振り仮名を省いた書き下し文をもとに後半1/2~3/4までの範囲で漢文訓読文を作成する。必要な限り、漢字には送り仮名・振り仮名を施す。『三国志演義』第八回の該当箇所の現代日本語訳を読んでおく。 (2時間)
【事後学習】事前学習で自分ができなかった箇所を確認しておくこと。次に、漢文訓読文の文体に慣れるため、作成した訓読文をすらすらと朗読できるようにしておくこと。 (2時間)
15 新仮名書き下し文から訓読文へ(4)テキスト「呂布、貂蝉を待つ」(『三国志演義』第八回)を用いて、振り仮名なし新字体新仮名遣い書き下し文をもとに漢文訓読文を作成し、文の意味を解釈する(後半1/4まで)(A-2-2)。併せて、テキストに含まれる字音・字訓・語義・句法・送り仮名・返り点にかかわる諸問題を解説する。
【事前学習】一部送り仮名・振り仮名を省いた書き下し文をもとに後半1/4までの範囲で漢文訓読文を作成する。必要な限り、漢字には送り仮名・振り仮名を施す。『三国志演義』第八回の該当箇所の現代日本語訳を読んでおく。 (2時間)
【事後学習】事前学習で自分ができなかった箇所を確認しておくこと。次に、漢文訓読文の文体に慣れるため、作成した訓読文をすらすらと朗読できるようにしておくこと。 (2時間)
その他
教科書 佐藤進・濱口富士雄 『全訳漢辞海』 三省堂 2017年 第4版
三省堂『漢辞海』第4版を教科書に指定する。当該辞典は、漢文訓読法の初学者に向けた配慮がもっともゆきとどいた漢和辞典である。本授業は『漢辞海』第4版に準拠して行なう。やむを得ない場合、『漢辞海』第3版のほか、角川書店『新字源』、大修館『漢語林』などの定評ある漢和辞典を用いてもらいたい。
参考書 井波律子 『三国志演義(一) (講談社学術文庫)』 2014年 第1版
立間祥介 『三国志演義(1) (角川ソフィア文庫)』 角川書店 2019年 第1版
小川環樹・金田純一郎 『完訳三国志(一) (岩波文庫)』 岩波書店 1988年 第1版
『三国志演義』の現代日本語訳を参照する場合は、上に挙げた3種類のいずれかを用いてください。
成績評価の方法及び基準 レポート:授業回ごとに課す課題・テストの成績をもって評価する。(75%)、授業参画度:授業参画度は、テスト・課題の提出状況をもって評価する。(25%)
オフィスアワー 授業内容にかかわる質問は、Blackboardの掲示板で受け付ける。質問者は、全体にフィードバックできるように自身でBlackbordの掲示板に書き込むこと。それ以外の質問はstアカウントのメールで受け付ける。

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