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比較文化論

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令和元年度以前入学者 比較文化論
教員名 石岡丈昇
単位数    2 学年 2・3 開講区分 文理学部
(他学部生相互履修可)
科目群 社会学科
学期 後期 履修区分 選択
授業の形態 全ての回を課題研究でおこなう。毎回、Blackboardにて課題研究の内容を担当教員に提出し、担当教員もそれを通じてフィードバックをおこなう。Blackboard ID:20202038。
授業概要 比較社会学の理論と方法を、具体的な事例を用いながら習得する。海外の社会問題を取り上げることも多いが、それらを現代日本との関係において議論する道筋を検討していく。
授業のねらい・到達目標 <知識><技能>
比較社会学の理論と方法を、主にベネディクト・アンダーソンの著作の内容に添いつつ、検討していく。社会学が本来的に備え持っている比較という方法について、受講者がその特徴を説明できるようになることを本授業のねらいとする。

<能力>
上記の<知識><技能>の習得を経て、以下の<能力>を育むことが目標である。
・個人またはグループで設定した研究課題に取り組むために必要な情報や知識を収集し,それを分析に活かすことができる。(A-5-3: 挑戦力)

この科目は文理学部(学士(社会学))のディプロマポリシーDP5及びカリキュラムポリシーCP5に対応しています。
授業の方法 課題研究型の講義をBlackboardを用いた遠隔講義としておこなう。本授業の事前・事後学習は,各2時間の学習を目安とする。なお、各回における受講生からの報告や質問、提出されたミニレポートについては、Blackboardなどを用いて応答しつつ、受講者全体にフィードバックされるように授業を展開する。また翌週の回においても、重要な報告や質問について解説する時間を設ける。レポートについては、採点・記述のポイントを提示しつつ、複数のレポート例をもとにコメント・解説をおこなう。
授業計画
1 比較社会学とは
【事前学習】シラバスを読み、授業全体の流れを理解する (2時間)
【事後学習】配布資料を読んで、比較社会学の要点をまとめた小レポートを執筆 (2時間)
2 想像の共同体(1):ベネディクト・アンダーソンとdifferenceとabsenceから開始する思考
【事前学習】配布資料を読んでくる (2時間)
【事後学習】differenceとabsenceをめぐる小レポートの執筆 (2時間)
3 想像の共同体(2):ナショナリズムの発祥地としてのラテンアメリカ
【事前学習】配布資料を読んでくる (2時間)
【事後学習】ラテンアメリカのナショナリズムの特徴をめぐる小レポートの執筆 (2時間)
4 想像の共同体(3):公定ナショナリズムと国語の誕生
【事前学習】配布資料を読んでくる (2時間)
【事後学習】公定(officail)ナショナリズムの抑圧をめぐる小レポートの執筆 (2時間)
5 想像の共同体(4):人口センサスと地図の想像力
【事前学習】配布資料を読んでくる (2時間)
【事後学習】人口センサスと近代に特有の想像力の形成をめぐる小レポートの執筆 (2時間)
6 想像の共同体(5):ナショナリズムとパトリオティズム
【事前学習】配布資料を読んでくる (2時間)
【事後学習】ナショナリズムとパトリオティズムの概念的異同をめぐる小レポートの執筆 (2時間)
7 翻訳について(1):ヴァルター・ベンヤミンと純粋言語
【事前学習】配布資料を読んでくる (2時間)
【事後学習】純粋言語と翻訳の関係についての小レポートの執筆 (2時間)
8 翻訳について(2):エンコーディングとディコーディング
【事前学習】配布資料を読んでくる (2時間)
【事後学習】エンコーディング/ディコーディングについて、S.ホールの議論を踏まえて小レポートを執筆する (2時間)
9 翻訳について(3):inscription / description/ transcription
【事前学習】配布資料を読んでくる (2時間)
【事後学習】記述の三つの位相であるインスクリプション/ディスクリプション/トランスクリプションをめぐる小レポートの執筆 (2時間)
10 グループワーク(1):これまでの講義内容をめぐる論点の整理(A-5-3)
【事前学習】これまでに執筆したミニレポートの内容を振り返っておく (2時間)
【事後学習】これまでの講義の不明点を整理しておく (2時間)
11 グループワーク(2):グループごとに質問・議論項目の提示(A-5-3)
【事前学習】これまでに執筆したミニレポートの内容を振り返っておく (2時間)
【事後学習】これまでの講義の不明点を整理しておく (2時間)
12 グループワーク(3):ナショナリズムの比較社会学をめぐる発表(A-5-3)
【事前学習】発表のためのパワーポイントのスライドを作成する (2時間)
【事後学習】これまでの講義の不明点を整理しておく (2時間)
13 フィリピンから日本を見つめる(1):ショニール・ホセ『大衆』を題材に(その1)
【事前学習】配布資料を読んでくる (2時間)
【事後学習】『大衆』が表す権威主義体制をめぐるミニレポートの執筆 (2時間)
14 フィリピンから日本を見つめる(2):ショニール・ホセ『大衆』を題材に(その2)
【事前学習】配布資料を読んでくる (2時間)
【事後学習】『大衆』が表す「下から」の社会運動のありようをめぐるミニレポートの執筆 (2時間)
15 比較社会学の論点と課題
【事前学習】配布資料を読んでくる (2時間)
【事後学習】本講義全体を総括するミニレポートの執筆 (2時間)
その他
教科書 教科書については特定のものを指定せず、かわりに必要な配布資料をもちいて講義をおこなう。
参考書 ベネディクト・アンダーソン 『定本 想像の共同体』 NTT出版 2007年
ベネディクト・アンダーソン 『ヤシガラ椀の外へ』 NTT出版 2009年
松田素二 『都市を飼いならす:アフリカの都市人類学』 河出書房新社 1996年
成績評価の方法及び基準 レポート:ナショナリズムについての理解を確認しつつ、そこから「比較」という方法についても理解度を確認する。(A-5-3)(60%)、授業内テスト:毎回の講義内容の理解度を確認しつつ、学生自身の知識の定着を促す。(A-5-3)(20%)、授業参画度:グループワークにおける積極的な討論の姿勢、およびプレゼンテーションの回での発表内容を評価する。(20%)
オフィスアワー メールで事前に日時を決めた上で、個別にZoomで対応する。
備考 シラバスの内容は受講者の規模、あるいはその学修の状況を考慮して、変更することがある。 なお、事前学習・事後学習の時間は目安である。

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