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理論・学説特殊研究Ⅰ

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令和元年度以前入学者 理論・学説特殊研究Ⅰ
教員名 堀内進之介
単位数    2 学年    3 開講区分 文理学部
(他学部生相互履修可)
科目群 社会学科
学期 前期 履修区分 選択必修
授業の形態 下記の配分で、オンデマンド授業と課題研究を組み合わせる。
※課題研究については、早い段階でBlackboard上に指示を出すので、第1回~12回までのオンデマンド期間中でも提出可とする。

12回:オンデマンド授業(音声付きPowerPointによる授業配信)
03回:課題研究(Blackboardを通じた学習資料配信)
授業概要 フランスの思想家、歴史家ミシェル・フーコーの思想の基本的な要点について、彼のいくつかの主要な業績を取り上げながら、特に歴史と社会の関係を念頭に講義する
授業のねらい・到達目標 <知識・技能>
フーコーの思想の要点およびその軌跡を理解し、説明できるようになることを目的とする。
<能力>
上記の<知識><技能>の習得を経て,以下の<能力>を育むことが目標である。
日常生活から国際社会に至る現代社会の多層性と多様性を理解し,グローバル化する現代社会が抱える矛盾について,社会学における専門領域の観点から説明することができる(A-2-3: 世界の現状を理解し,説明する力)。
個人またはグループで設定した研究課題に取り組むために必要な情報や知識を収集し,それを分析に活かすことができる(A-5-3: 挑戦力)。

この科目は文理学部(学士(社会学))のディプロマポリシーDP2、5及びカリキュラムポリシーCP2、5に対応しています。
授業の方法 5/11から8/1までの授業実施日(12回)は、Blackboard上に「音声付きPowerPoint」をUPし、オンデマンド授業とする。
※上記の期間は、履修者は、Blackboard上にUPする資料に付された課題(Googleフォーム形式)を、時間割通りの時間に解くこと。
※出題用のGoogleフォームには、質問を受け付ける欄も設ける。

課題研究も、Blackboardを通して出題し、最終提出期限を8月8日として3回実施する。
※課題研究も、Googleフォーム上で回答できるように出題する予定である。
履修条件 履修制限:
          
履修希望者が過多となった場合は、以下の条件を充たした学生を対象に抽選を行い、履修者を決定する。

1)授業開始前に設定された「履修登録」を完了している。
2) Blackboardのコース登録が完了している。
3)初回授業の授業内課題を提出している。

掲示板等で受講許可者は、Blackboardの掲示板で学籍番号を公示する。
授業計画
1 ガイダンス(授業テーマ・目標・授業方法などについて説明する)
【事前学習】シラパスをよく確認すること。また、できれば、シラパスに記載の入門書のうち、どれか一冊(『フーコー入門』『フーコー』)に眼を通しておくことが望ましい。 (3時間)
【事後学習】配布資料に再度目を通しておくこと。 (1時間)
2 フーコーと構造主義(フーコーの思想とその方法論を学ぶ)
【事前学習】ガイダンスの配布資料を再読すること。 (1時間)
【事後学習】配布資料を基に、質問事項の有無を確認の上、とくに構造主義に関する要点を再確認のこと。 (3時間)
3 『狂気の歴史』読解(フーコーの方法論の特徴を学ぶ)
【事前学習】『臨床医学の誕生』および『狂気の歴史』、あるいはシラバスに記載した入門書で、当該箇所について目を通しておくことが望ましい (3時間)
【事後学習】配布資料を基に、正常と異常の区別に関する要点を整理し、質問事項の有無を確認すること。 (1時間)
4 『言葉と物』読解(議論の要点を把握する)(A-2-3、A-5-3)
【事前学習】『言葉と物』、あるいはシラバスに記載した入門書で、当該箇所について目を通しておくことが望ましい。 (2時間)
【事後学習】配布資料を基に、要点を整理し、特に人間と歴史の関わりについて確認すること。質問事項の有無についても確認すること。 (2時間)
5 言説的実践の理論化1(フーコーの考古学を学ぶ)
【事前学習】『知の考古学』、あるいはシラバスに記載した入門書で、当該箇所について目を通しておくことが望ましい。 (2時間)
【事後学習】配布資料を基に、要点を整理し、質問事項の有無を確認のこと。特に構造主義とフーコーの方法論の差異について確認すること。 (2時間)
6 言説的実践の理論化2(フーコーの考古学の方法論的難点を学ぶ)
【事前学習】『知の考古学』、あるいはシラバスに記載した入門書で、当該箇所について目を通しておくことが望ましい。 (2時間)
【事後学習】配布資料を基に、要点を整理し、質問事項の有無を確認のこと。考古学の問題点について、講義で学んだ箇所を確認すること。 (2時間)
7 非言説的実践の理論(考古学から系譜学へと至るフーコーの思想の軌跡を学ぶ)
【事前学習】論文「ニーチェ、系譜学、歴史」、あるいはシラバスに記載した入門書で、当該箇所について目を通しておくことが望ましい。 (3時間)
【事後学習】配布資料を基に、系譜学に関する要点を整理し、質問事項の有無を確認のこと。 (1時間)
8 『知への意志』読解(抑圧の仮説など、議論の要点を把握する)(A-2-3、A-5-3)
【事前学習】『知への意志』、あるいはシラバスに記載した入門書で、当該箇所について目を通しておくことが望ましい。 (2時間)
【事後学習】配布資料を基に、抑圧の仮説や生権力の概念などを確認するとともに、質問事項の有無を確認のこと。 (2時間)
9 『監獄の誕生』読解(規律権力など、議論の要点を把握する)(A-2-3、A-5-3)
【事前学習】『監獄の誕生』、あるいはシラバスに記載した入門書で、当該箇所について目を通しておくことが望ましい。 (2時間)
【事後学習】配布資料を基に、規律権力などの概念を確認するとともに、質問事項の有無を確認のこと。 (2時間)
10 主体の系譜学(近代的個人に関する系譜学をフーコーの思想から学ぶ)
【事前学習】第8回で学んだ生権力の概念について、内容をもう一度確認しておくこと。 (2時間)
【事後学習】配布資料を基に、セクシャリティ、告白の権力などの概念について確認すること。 (2時間)
11 「主体と権力」1(議論の要点を把握する)(A-2-3、A-5-3)
【事前学習】論文「主体と権力」を読んでおくことが望ましい。またフーコーの権力論について、特に第8回と第9回で学んだ内容もう一度確認しておくこと。 (2時間)
【事後学習】配布資料を基に、規律権力・主体化に関する要点を整理し、質問事項の有無を確認のこと。 (2時間)
12 「主体と権力」2(フーコー晩年の思想を学ぶ)
【事前学習】論文「主体と権力」を読んでおくことが望ましい。またフーコーの権力論について、特に第8回と第9回で学んだ内容もう一度確認しておくこと。 (2時間)
【事後学習】配布資料を基に、自己のテクノロジーなどの概念について、再度確認のこと。 (2時間)
13 「わたしは花火師です―方法について」を読み、フーコーの方法やその目的とはどのようなものなのかを考え、レポートを書く。
【事前学習】「わたしは花火師です―方法について」を繰り返し、熟読する。 (2時間)
【事後学習】「わたしは花火師です―方法について」のレポートを書く。 (2時間)
14 ブラック校則について調べ、なぜ校則は過剰な規制をするまでになったのか、主体化や統治などのフーコーの重要概念にも言及した上で、レポートを書く。
【事前学習】ブラック校則に関する資料(参考:https://synodos.jp/education/22616/2)を調べ、状況を把握する。 (2時間)
【事後学習】ブラック校則についてのレポートを書く。 (2時間)
15 指定の映像資料を見た上で、治安維持を目的とした監視とプライバシーの侵害について、レポートを書く。
【事前学習】規律権力の概念は、現代社会のどのような問題に適用できるか、考えておくこと。 (1時間)
【事後学習】配布資料や映像資料を基に、規律権力の現代的な問題について調べ、レポートを書くこと。 (3時間)
その他
教科書 教科書は指定しない。
参考書 ヒューバート・L・ドレイファス、ポール・ラビノウ 『ミシェル・フーコー―構造主義と解釈学を超えて』 筑摩書房
中山元 『フーコー入門』 ちくま新書
今村仁司、栗原仁 『フーコー』 清水書院
成績評価の方法及び基準 レポート:三回の課題レポート(60%)、授業内テスト:各回のオンデマンド配信資料に付された問いの解答の出来を評価する(20%)、授業参画度:オンデマンド配信資料の視聴と問いへの解答状況を評価する(20%)
A-2-3は期末試験で、A-5-3はレポートにて評価します。
オフィスアワー Blackboard上にUPする資料に付された課題(Googleフォーム形式)に、質問を受け付ける欄を設ける。重要な質問については、Blackboardを通じて、全体に回答する。
備考 【初回講義開始までに、当該授業のBlackBoardのコース登録を行うこと。】
シラバスの内容は履修生の学修の状況を考慮して、変更することもある。
履修希望者が多数となる場合は、抽選を行う。

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