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教育学基礎論2

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令和2年度入学者 教育学基礎論2
教員名 広田照幸
単位数    2 学年    1 開講区分 文理学部
科目群 教育学科
学期 後期 履修区分 必修
授業の形態 主として課題研究(Blackboardを通じた学習資料配信)
Blackboard ID:20202271
学部のガイドラインに沿い、対面型授業も実施する。
授業概要 教育学を学ぶための基礎的知識を習得させつつ、大学でのアカデミックな学修に必要なスキルを併せて修得させる。なお、自治体での教員の研修講師や組合での研修講師をたくさんこなしてきた経験を踏まえて、知識やスキルの修得に関しては、現場の教員に必要になる知識やスキルが何であるかを重視しつつ、授業を進める。
授業のねらい・到達目標 この授業では、初年次導入教育として、教育学を体系的に学んでいくための基礎を習得することをめざす。次の項目について十分習得することが期待される。
大学の授業と高校の授業の違い/大学生の生活と学業の関係/ノートの取り方/論述式の試験問題への答え方/レジュメの書き方(形式や工夫)/小論文・レポートの書き方/書評の方法/文献の引用ルールや註の付け方/剽窃や盗用の問題性/図書館の図書利用の仕方/図書館の図書の分類/図書館での端末利用の仕方/日大文理のOPACの利用法
 また、独力で教育学関係の本を読んでいくことができるようになることが期待される。
本科目の到達目標は以下のとおりである。
(1)広い視野の重要性を認識し、世界で起こっている多様な出来事について学ぼうとする態度を有している(A2-1)
(2)設定された課題に真摯に取り掛かることができる(A5-1)
(3)教育学についての文献の収集・引用の仕方の基礎を理解している。
(4)論理的に適切なやり方で、教育学の特定の主題を議論できる。
この科目は文理学部(学士(教育学))のDP及びCPの2,5に対応しています。
授業の方法 参考資料や課題を詳細に盛り込んだシラバス詳細版を初回に配布するので、そこに書かれた指示に沿って、文献の講読と課題への取り組み作業を行い、成果物を提出する。教員からのコメントを受けて、それをもとに復習をする。
授業計画
1 この授業の構成とねらい及びレポート課題の説明
 講義でアカデミックなスキルを活用したレポートをまとめるためにどういうスキルを身に付ける必要があるのかを理解させるとともに、グループ討議を通して課題のリストからグループで取り組む課題(テーマ)を選択させる。
【事前学習】シラバスを事前に確認して、自分なりに予習をして、授業の中で何を学ぶのかを理解しておく。 (2時間)
【事後学習】自分がこれから身に付けるスキルの意義を確認するとともに、本を読んだり情報を集めたりして、グループで選択した主題への関心を高める。 (2時間)
2 引用ルールや注の付け方1
 剽窃や無断引用の問題性を理解し、教育学の研究において一般に採用されているルールに沿って、適切な引用と注記のスキルが必要であることを理解する。データベースの情報を文献リストにするための手順を理解させる。
【事前学習】前期のテキスト『ヒューマニティーズ 教育学』(岩波書店、2009年)及び指定論文で用いられていた書誌情報の提示の仕方を確認しておく。 (2時間)
【事後学習】剽窃や無断引用の事件をWEBで探して、自らが問題を起こさないように意識を高める。 (2時間)
3 引用ルールや注の付け方2
 適切な書誌情報の表記の仕方を理解し、そのスキルを使いこなせるようになる。
【事前学習】グループで決めたテーマに沿って、データベースのから書誌情報を取り込んだリストを作って、報告できるよう準備する。 (2時間)
【事後学習】本文中に引用した情報を、適切な書誌情報の表記の註に関連付ける作業をやってみる。 (2時間)
4 引用ルールや注の付け方3
 本文中での適切な引用の表記の仕方を理解するとともに、本文中での表記と文献注の表記との関係を理解し、そのスキルを使いこなせるようになる。
【事前学習】グループで決めたテーマに沿って、データベースのから書誌情報を取り込んだリストを作って、報告できるよう準備する。 (2時間)
【事後学習】本文中に引用した情報を、適切な書誌情報の表記の註に関連付ける作業をやってみる。 (2時間)
5 材料を集めて吟味する1
 それぞれが読んだ教育学の論文を全体・グループ内に向けて報告し、討議する。それを通して、論文を読んで自分の議論に必要な論点や素材を抜き出すスキルを身に付ける。
【事前学習】グループのテーマに関わる論文を一つ選びダウンロードして読み、その内容を紹介するためのレジュメを作ってくる。特定の担当者は、全員向けに報告する準備をする。  (2時間)
【事後学習】自分が読んだ論文、他の人が読んで報告した論文の中身を振り返り、自分のテーマのレポートにどう生かせるかを考える。 (2時間)
6 材料を集めて吟味する2
 それぞれが読んだ教育学の論文を全体・グループ内に向けて報告し、討議する。それを通して、論文を読んで自分の議論に必要な論点や素材を抜き出すスキルを身に付ける。
【事前学習】グループのテーマに関わる論文を一つ選びダウンロードして読み、その内容を紹介するためのレジュメを作ってくる。特定の担当者は、全員向けに報告する準備をする。  (2時間)
【事後学習】自分が読んだ論文、他の人が読んで報告した論文の中身を振り返り、自分のテーマのレポートにどう生かせるかを考える。 (2時間)
7 ヒアリングでデータを集める
 ヒアリング調査の初歩を学び、実践してみる。質問項目の設定、ヒアリング、データの加工、重要な情報の抽出、考察のための論理の立て方などを学ぶ。
【事前学習】ヒアリング調査の事例をさがして読んでみる。 (2時間)
【事後学習】自分が聴き取った情報を整理し直して、自分なりに論を展開してみる。 (2時間)
8 論理的で説得的なレポートを書くスキル
 各自が作った文献リストを確認した後、レポートを書いていく手順を講義で説明し、それを自分で実践できるよう、グループワークでスキルのポイントを確認する。
【事前学習】グループで決めたテーマから、自分なりに問いを絞り込むために、複数のキイワードを用いて、焦点を絞り込んだ文献リストを作る。 (2時間)
【事後学習】レポートの作成に使えそうな情報を集めてみる。 (2時間)
9 問いの立て方
 教育に関する素材を用いながら、問いを立てるやり方について学ぶ。問いを絞る、おろす、くだく、上げる、ひねる、など、問いの立て方にはたくさんのやり方があることを学び、実践できるようにする
【事前学習】レポートの作成にむけて情報を集め、自分で問いを立ててみる。 (2時間)
【事後学習】レポート作成のための問いを洗練させて、あらためて情報を集め、勉強を進める。 (2時間)
10 論証の基礎スキル
 宿題を報告したあと、教育に関する素材を用いながら、パラグラフ・ライティング、主張と根拠・事例の活用について、講義とグループワークを行い、論理的な文章の最小単位を自分で書けるようにする。
【事前学習】高校までの作文教育で学んだものを振り返ってみる。 (2時間)
【事後学習】パラグラフ・ライティングを実践してみる。レポートの作成に使えそうな情報を集めて吟味する。 (2時間)
11 論証の形式1
 教育に関する素材を用いながら、論証の最も平易な形式として米国式の文章作成法を学ぶ。複数の論拠の提示や、反論の活用などが適切にできるようにする 。
【事前学習】レポートの作成に使えそうな情報を集めて吟味する。 (2時間)
【事後学習】米国式の文章作成法を実践してみる。レポートの作成に使えそうな情報を集めて吟味する。 (2時間)
12 論証の形式2
 教育に関する素材を用いながら、論証のやや高度な形式としてフランス式の文章作成法を学ぶ。対立と止揚、条件付けなどが論の組み立てで適切にできるようにする。
【事前学習】レポートの作成に使えそうな情報を集めて吟味する。 (2時間)
【事後学習】フランス式の文章作成法を実践してみる。レポートの作成に使えそうな情報を集めて吟味する。 (2時間)
13 論の組み立て方とプレゼン1
 特定の担当者は自分が作ったレポートのプロットを全体に報告し、討議する。他の受講者はグループ内で報告・討議して、問題点を洗い出してバージョンアップすべき点を確認する。
【事前学習】レポートのプロットを作ってみる。 (2時間)
【事後学習】レポートのプロットを書き直してバージョンアップする。 (2時間)
14 論の組み立て方とプレゼン2
 特定の担当者は自分が作ったレポートのプロットを全体に報告し、討議する。他の受講者はグループ内で報告・討議して、問題点を洗い出してバージョンアップすべき点を確認する。
【事前学習】特定の担当者は自分が作ったレポートのプロットを全体に報告し 他の受講者は、レポートで使えそうな文献を一つ選び、内容を紹介するためのレジュメを作ってくる。 (2時間)
【事後学習】自分が作ったプロットを書き直し、それをもとに文章化していく。 (2時間)
15 論の組み立て方とプレゼン3
 特定の担当者は自分が作ったレポートのプロットを全体に報告し、討議する。他の受講者はグループ内で報告・討議して、問題点を洗い出してバージョンアップすべき点を確認する。
【事前学習】特定の担当者は自分が作ったレポートのプロットを全体に報告し 他の受講者は、レポートで使えそうな文献を一つ選び、内容を紹介するためのレジュメを作ってくる。 (2時間)
【事後学習】自分が作ったプロットを書き直し、それをもとに文章化していく。 (2時間)
その他
教科書 専修大学出版企画委員会 『新・知のツールボックス』 専修大学出版局 2018年
広田照幸 『日本人のしつけは衰退したか』 講談社 1999年
参考書 使用しない
成績評価の方法及び基準 毎回の課題についての提出物(100%)
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