文理学部シラバスTOP > 文理学部 > 心理学科 > 社会心理学特講
日本大学ロゴ

社会心理学特講

このページを印刷する

科目名 社会心理学特講
教員名 岡隆
単位数    2 学年 3・4 開講区分 文理学部
科目群 心理学科
学期 後期 履修区分 選択必修
授業の形態 オンデマンド型の遠隔授業を中心にし,授業の進捗状況に応じて課題研究を行います.ただし,受講生数が少ないときには,受講生と相談しながら,同時双方向型授業(Zoom)に切り替えることも視野に入れておきます.テキストに基づいて進めていきますので,テキストは必携になります.
Blackboard ID: 20202626
授業概要 社会心理学の主要なトピックス(同調/マスコミ,宣伝,説得/社会的認知/自己正当化/人間の攻撃/偏見/好意,愛,対人感受性)に関して,社会心理学の研究法の理解の上に立って,現在までに欧米を中心にして発展させられてきた主要な理論および発見を学習し,その理論や発見を,現代の日本の現実の諸問題を理解し,解決するために応用して議論します.
授業のねらい・到達目標 1.社会心理学の主要なトピックス(同調/マスコミ,宣伝,説得/社会的認知/自己正当化/人間の攻撃/偏見/好意,愛,対人感受性)に関して,社会心理学の研究法の理解の上に立って,現在までに欧米を中心にして発展させられてきた主要な理論および発見を説明し,批判的に評価することができる能力を身につけます.
2.1で学習した理論や発見を,現代の日本の現実の諸問題を理解し,解決するために応用する能力を身につけます.
3.1で学習し,2で応用した成果を,人に伝え,人と議論する能力を身につけます.
この科目は文理学部(学士(心理学))のディプロマポリシーDP2,DP3,DP4及びカリキュラムポリシーCP9に対応しています.
なお,新カリキュラム(令和2年度以降の入学者)では,この科目は文理学部(学士(心理学))のディプロマポリシーDP3,DP4及びカリキュラムポリシーCP3,CP4に対応しています.
・既存の知識にとらわれることなく,物事を科学的根拠に基づいて,論理的・批判的に考察し,説明することができる(A-3-3).
・資料や事象を注意深く観察し,問題点を発見し,解決策を検討することができる(A-4-3).
授業の方法 Blackboardを利使用した,オンデマンド授業と課題研究を行います.講義と報告を中心とします.受講生は,講義で学習した理論や発見を,現代の日本の現実の諸問題に応用し,議論し,報告します.報告の具体的方法は,受講生の人数の制約を受けますので,第1回目のガイダンス時に報告します.受講生は,社会心理学の主要な6つのトピックスのそれぞれについて,テキストを予習し,テキスト,また教員による講義内容を講読・視聴し,その講義内容を現代の日本の現実の問題に応用して報告を行います.講義の回では,事前学習したレポートを提出します.また,報告の回では,事後学習として,報告内容についてコメント・ペーパーを作成し提出します.これらのレポートについては講評を行います.本授業の事前・事後学習は,各2時間程度を必要とします.
授業計画
1 ガイダンスを行います.
「社会心理学とは何か: 一つの定義/異常なことをする人々が必ずしも異常というわけではない」について学びます.
【事前学習】テキストの第1章を通読し,社会心理学の考え方について理解し,疑問点や不明点をノートにまとめます (2時間)
【事後学習】授業で議論された内容について自分の意見をまとめてレポートを作成します (2時間)
2 「同調」について学びます.
【事前学習】テキストの第2章を通読し,同調の考え方について理解し,疑問点や不明点をノートにまとめます (2時間)
【事後学習】授業で議論された内容について自分の意見をまとめてレポートを作成します (2時間)
3 「マスコミ,宣伝,説得」について学びます.
【事前学習】テキストの第3章を通読し,マスコミ,説得,宣伝の考え方について理解し,疑問点や不明点をノートにまとめます (2時間)
【事後学習】授業で議論された内容について自分の意見をまとめてレポートを作成します (2時間)
4 「同調とは何か/同調を増大させたり減少させたりする変数/所属 対 情報収集/社会的影響に対する反応/屈従の一形態としての服従/同調者としての不関与の傍観者」について報告を行います.
【事前学習】テキストの第2章を復習し,用語を整理し直すとともに,事前学習での疑問点や不明点について自分の意見を整理します (2時間)
【事後学習】報告された内容を批判的に考察し,自分の意見をまとめたコメント・ペーパーを作成します (2時間)
5 「説得の試み/メディア感染/メディア・アピールの効果/教育か,それとも宣伝か/説得への二つの主要ルート/コミュニケーションの源泉/コミュニケーションの性質/聴衆の特徴/意見 対 態度/テレビ視聴の影響」について報告を行います.
【事前学習】テキストの第3章を復習し,用語を整理し直すとともに,これに関連した現代の日本の現実の問題をリストし,自分の考えをまとめます (2時間)
【事後学習】報告された内容を批判的に考察し,自分の意見をまとめたコメント・ペーパーを作成します (2時間)
6 「社会的認知」について学びます.
【事前学習】テキストの第4章を通読し,社会的認知の考え方について理解し,疑問点や不明点をノートにまとめます (2時間)
【事後学習】授業で議論された内容について自分の意見をまとめてレポートを作成します (2時間)
7 「われわれは世界をどのように理解しているのか/文脈が社会的判断に及ぼす効果/判断のヒューリスティクス/カテゴリー化と社会的ステレオタイプ/構成的予測と再構成的記憶/自伝的記憶/人間の認知はどのくらい保守的か/態度や信念はどのように我々の行動を導くか/社会的説明における三つのバイアスの可能性」について報告を行います.
【事前学習】テキストの第4章を復習し,用語を整理し直すとともに,これに関連した現代の日本の現実の問題をリストし,自分の考えをまとめます (2時間)
【事後学習】報告された内容を批判的に考察し,自分の意見をまとめたコメント・ペーパーを作成します (2時間)
8 「自己正当化」について学びます.
【事前学習】テキストの第5章を通読し,自己正当化の考え方について理解し,疑問点や不明点をノートにまとめます (2時間)
【事後学習】授業で議論された内容について自分の意見をまとめてレポートを作成します (2時間)
9 「不協和の低減と合理的な行動/意思決定の結果としての不協和/決定の結果-いくつかの歴史的事例/変更不能性の重要さ/不十分な正当化の心理学/努力の正当化/残忍さの正当化/不可避性の心理/自尊心の重要さ/不快か,それとも事故知覚か/不協和の生理的,動機的効果/不協和理論の実際的応用/不協和低減と文化/人間は協和のみによって生きるにあらず」について報告を行います.
【事前学習】テキストの第5章を復習し,用語を整理し直すとともに,これに関連した現代の日本の現実の問題をリストし,自分の考えをまとめます (2時間)
【事後学習】報告された内容を批判的に考察し,自分の意見をまとめたコメント・ペーパーを作成します (2時間)
10 「人間の攻撃」について学びます.
【事前学習】テキストの第6章を通読し,人間の攻撃の考え方について理解し,疑問点や不明点をノートにまとめます (2時間)
【事後学習】授業で議論された内容について自分の意見をまとめてレポートを作成します (2時間)
11 「攻撃の定義/攻撃は本能的か/攻撃は有益か/攻撃の原因/暴力の低減に向けて」について報告を行います.
【事前学習】テキストの第6章を復習し,用語を整理し直すとともに,これに関連した現代の日本の現実の問題をリストし,自分の考えをまとめます (2時間)
【事後学習】報告された内容を批判的に考察し,自分の意見をまとめたコメント・ペーパーを作成します (2時間)
12 「偏見」について学びます.
【事前学習】テキストの第7章を通読し,偏見の考え方について理解し,疑問点や不明点をノートにまとめます (2時間)
【事後学習】授業で議論された内容について自分の意見をまとめてレポートを作成します (2時間)
13 「偏見とは何か/偏見の原因/偏見を低減する/相互依存-一つの解決の可能性」について報告を行います.
【事前学習】テキストの第7章を復習し,用語を整理し直すとともに,これに関連した現代の日本の現実の問題をリストし,自分の考えをまとめます (2時間)
【事後学習】報告された内容を批判的に考察し,自分の意見をまとめたコメント・ペーパーを作成します (2時間)
14 「好意,愛,対人感受性」について学びます.
【事前学習】テキストの第8章を通読し,好意,愛,対人感受性の考え方について理解し,疑問点や不明点をノートにまとめます (2時間)
【事後学習】授業で議論された内容について自分の意見をまとめてレポートを作成します (2時間)
15 「賞賛と新設の効果/個人的属性/類似性と魅力/好くこと,好かれること,そして自尊心/拒絶と社会的排除の効果/尊敬の獲得と損失/共同関係を求めて/愛と親密さ/親密性,信頼,コミュニケーション/効果的なコミュニケーションの特徴」について報告を行います.
【事前学習】テキストの第8章を復習し,用語を整理し直すとともに,これに関連した現代の日本の現実の問題をリストし,自分の考えをまとめます (2時間)
【事後学習】報告された内容を批判的に考察し,自分の意見をまとめたコメント・ペーパーを作成します (2時間)
その他
教科書 E.アロンソン著,岡隆訳 『ザ・ソーシャル・アニマル 第11版 人と世界を読み解く社会心理学への招待』 サイエンス社 2014年 第11版
参考書 なし
成績評価の方法及び基準 レポート:テキストの各章をまとめたレポートとコメント・ペーパーの内容(30%)、授業参画度:報告の回のディスカッションの内容(30%)、各自の報告の内容(40%)
オフィスアワー 水曜日12:30-13:00
研究室306
なお,当面の間,原則,メールによるものとします.

このページのトップ