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線形代数1(含演習)

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令和2年度入学者 線形代数1(含演習)
令和元年度以前入学者 線形代数1(含演習)
教員名 泊昌孝
単位数    3 学年    1 開講区分 文理学部
科目群 数学科
学期 前期 履修区分 必修
授業の形態 キーポイントなどのまとめ教材の Blackboard を使った伝達を副教材として、教科書にしたがって、オンデマンド授業(PowerPoint によるスライド資料、まとめとなる pdf 資料、および必要に応じて理解を助ける補助資料を追加する)を行う。各時間に課した課題を Blackboard を使って提出し、個別確認の指導を演習としておこなう。15週の授業のうち、オンデマンド授業12回、と課題研究3回の割合になるように、総合的に授業をおこないます。
授業概要 行列の基本演算を学び、消去法により連立一次方程式が解けるようにします. さらに、行列式の理解・修得により、行列の深い性質を学びます.
授業のねらい・到達目標 ・2次正方行列の計算方法を修得し,一般の行列の演算が正しく実行できる.
・消去法を通して,行列のランクの計算,連立1次方程式の解法,逆行列の計算が正しくできる.
・3次正方行列の行列式を正しく計算し,展開などを用いて,高次の行列式の計算方法を説明できる.
この科目は文理学部(学士(理学))のディプロマポリシー DP3,DP4,DP6,DP8 及びカリキュラムポリシー CP3,CP4,CP6,CP8 に対応しています。
・論理的思考力を身につけるための第一歩として数理科学の書物を読みこなし理解することができる(A-3-1)。
・日常生活における現象に潜む数理科学的問題を発見することができる(A-4-1)。
・周りの人々と相互に意志を伝達することができる(A-6-1)。
・自分の学修経験の振り返りを継続的に行うことができる(A-8-1)。
授業の方法 原則的に5月11日から8月1日までを通常の授業実施期間(12回)に Blackboard を通してオンデマンド教材を配信する(大体、15分程度 x 3)。残り3回を課題学習と基本的にとらえている。
 12週までの各の回の講義における基本的な流れは、教科書の指定部分を、同時に配布する資料などを参考に、学習し、同日の対応する時限を中心として、課題を解き、期日までに(通常、次の週の講義までに)所定の方法で提出する。
 提出された課題へのコメント、また、解答例などの資料を、提出された受講者の解答に応じてリアクションとして配信する。全体へ向けてのリアクションと、提出課題それぞれの個別点検の2つの種類のものを予定している。提出物の内容に応じたコメントが返され、
そして、後日返却される提出物の内容に応じたコメントを参考に理解を深める。このような形での、
演習付きの講義形式で行われる。
 主にその日の一コマ目は講義を中心に行い、その中で適宜、演習をオンデマンド教材にも含めておき、
また、二コマ目は、当日配布の演習問題を資料の形のアドバイスを参考にしながら解き提出することを予定している。

 事前学習はまず言葉の確認,そして事後学習として内容の確認.そのためには、教材や宿題の演習問題を解くこと.
修得した内容は線形代数2,次年度の線形空間論でも必要になるので,夏休みにも学習を継続することをお勧めする.

 試験日は、Blackboard を通じて試験問題を配信する。答案は、スキャンした pdf ファイルか、写真による投稿を認める。

別途、課題研究を、最後の3週を中心に予定している。
履修条件 数学科1年生に限る.ただし,編入生・転学部生・転学科生の他,学科が認めた者についてはその履修を認める.
他学科聴講,再履修生の履修は認められない.
授業計画
1 行列とベクトル(いろいろな行列,行列の演算)を学ぶ。(オンデマンド授業)
【事前学習】シラバスを事前に確認し,教科書第1章1.1節を読んでおくこと. (1時間)
【事後学習】第一回の宿題を解くこと (3時間)
2 行列の演算(積の演算,成分表示)を学ぶ。(オンデマンド授業)
【事前学習】第一回目の講義で説明された用語を復習し,教科書第1章1.2,1.4-1.6節に目を通しておくこと (1時間)
【事後学習】第二回の宿題を解くこと (3時間)
3 2次正方行列の演算(四則演算,行列式,方程式への応用)で線形代数1の全体像を知ります。(オンデマンド授業)
【事前学習】第二回目の講義で説明された用語を復習し,教科書第2章2.1,2.2節を読んでおくこと. (1時間)
【事後学習】第三回の宿題を解くこと、返却された授業内演習の復習 (3時間)
4 2次正方行列の固有値と対角化を学び、線形代数2、線形空間論につながる線形代数1の内容を理解します。(オンデマンド授業)
【事前学習】第三回目までの講義の復習し,教科書第2章 2.3-2.4に目を通しておくこと. (1時間)
【事後学習】第四回の宿題を解くこと、返却された授業内演習の復習 (3時間)
5 消去法1として、連立1次方程式と行列の基本変形の基本を学びます。(オンデマンド授業)
【事前学習】第四回目までの講義の復習し,教科書第3章を良く読んでおくこと. (1時間)
【事後学習】第五回の宿題を解くこと、返却された授業内演習の復習 (3時間)
6 消去法2として、行列の基本変形による行列のランクの決定を経て、方程式を解析します。(オンデマンド授業)
【事前学習】教科書第3章前半を良く読んでおくこと. (1時間)
【事後学習】第5回の宿題を解くこと、これまでに返却された授業内演習の復習 (3時間)
7 行列の基本演算と消去法の復習をします。(課題研究)
【事前学習】教科書第3章全体を良く読んでおくこと. (1時間)
【事後学習】これまでの講義全体の復習、返却された授業内演習の復習 (3時間)
8 第一回授業内試験[資料閲覧可能]と解説(オンデマンド授業)
【事前学習】第1回から第7回までの内容を整理しておくこと. (3時間)
【事後学習】解説の理解、できなかった問題の整理 (1時間)
9 消去法3として、逆行列の存在の判定と計算を基本変形によって行います。(オンデマンド授業)
【事前学習】教科書第3章命題3.21を読んでおくこと. (1時間)
【事後学習】第9回の宿題を解くこと (3時間)
10 行列式1として、簡単な3次行列式の理解として、サラスの方法を含む計算を行います。(オンデマンド授業)
【事前学習】教科書第4章4.1節を良く読んでおくこと. (1時間)
【事後学習】第10回の宿題を解くこと (3時間)
11 行列式2として、高次行列式の計算についての行列式の展開をなびます。(オンデマンド授業)
【事前学習】これまでの講義で説明された用語を復習し,教科書第4章4.2,4.3節を良く読んでおくこと. (1時間)
【事後学習】第11回の宿題を解くこと、返却された授業内演習の復習 (3時間)
12 行列式3として、余因子を用いた、クラメルの公式(逆行列公式)を理解し、理論的応用を学びます。(オンデマンド授業)
【事前学習】これまでの講義の内容を復習し、教科書第4章4.2,4.3節を良く読んでおくこと. (1時間)
【事後学習】第12回の宿題を解くこと、返却された授業内演習の復習 (3時間)
13 逆行列と行列式の復習、行列の正則性の判定、行列式の基本公式の証明への注意など理論的な掘り下げをします。(オンデマンド授業)と(課題研究)
【事前学習】これまでの講義の内容を復習し、教科書第4章全体良く読んでおくこと. (1時間)
【事後学習】解説の理解、振り返り. これまでの講義内容の復習・解説を行い,授業の理解を深める. (3時間)
14 さらに、行列と行列式の復習を行い、発展と応用を理解します。(課題研究)
【事前学習】これまでの講義の内容を復習し、教科書第4章全体良く読んでおくこと. (1時間)
【事後学習】これまでの講義全体の復習、返却された授業内演習の復習 (3時間)
15 第2回授業内試験[資料閲覧可能]と解説(オンデマンド授業)と(課題研究)
【事前学習】第一回授業内試験以降の内容、また、指示のあった項目全般について内容を整理しておくこと. (3時間)
【事後学習】課題研究として、これまでの講義全体の復習、返却された授業内演習の復習 (1時間)
その他
教科書 渡辺敬一、松浦豊、泊昌孝 『具体例から始める線型代数』 日本評論社 2007年 第1版
この教科書は初めて読むときには難しく感じられると思います.オンデマンド教材、配布資料の手助けを借りながら学習して下さい。
参考書 H.アントン 『やさしい線型代数』 現代数学社 1979年 第1版
川久保勝夫 『線形代数学』 日本評論社 1999年 第1版
吉野雄二 『基礎課程、線形代数』 サイエンス社 2000年 第1版
ここに挙げた3冊は、今回教科書にしている本が書かれる前に、実際に「線形代数学」の講義で教科書に指定したことのある本です。どれも、個性があって良い本です。一度手に取ってみてください.皆さんもこれに限らず自分の理解にマッチングする冒険をしてみてください。
成績評価の方法及び基準 レポート:レポートはおよそ毎回おこなう宿題解題の提出状況とその成績で評価する(40%)、授業内テスト:授業内テストは中間試験、および期末試験の他、必要に応じて小テストを行い、その点数にて評価する。(40%)、授業参画度:授業参画度は、オンデマンド教材への視聴状況とクイズの回答状況などから評価する(20%)
A-3,A-4 の達成度は中間試験、期末試験の解答状況で判定し、A-6 の達成度については講義中の演習とその机間指導にて判定する。
授業参画度は演習問題へのとりくみなどを総合的に考慮しますので,できるだけ出席すること!実際、
提出を求める課題についてはその内容を込め、授業参画度として評価します.
オフィスアワー Blackboard を通しての質問は、そのシステムを利用しての解答を行うか、または、授業日までの資料に解説などを載せるして、対応する。
備考 Blackboard コースid 20203047, コース名 2020線形代数1(含演習)(泊昌孝・前・水1, 2)

「行列」は不慣れのためか,半年後に基本的な計算方法を忘れてしまい,線形代数2で苦労している人が少なくないです。積極的に市販の問題集などを購入し,継続的に学習しましょう。授業内テストは、対面型講義が可能な状況を判断し、第一回テストにおいてはBlackboard 対応のものを想定している。第二回目も、学部方針にしたがって、現状では同様な形式を想定している。が、最終テストを含む時期については、可能な限り対面型を利用できるものを検討の希望を持っています。最終の3週に関しては、課題授業が基本であるが、必要に応じてオンデマンド教材も交える予定である。

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