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解析学2(含演習)

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令和元年度以前入学者 解析学2(含演習)
教員名 黒田耕嗣
単位数    3 学年    3 開講区分 文理学部
科目群 数学科
学期 後期 履修区分 選択必修
授業の形態 ①主として同時双方向型授業(Zoom によるライブ授業)

Blackboard ID: 20203105
授業概要 ルべッグ積分論の応用として測度論的確率論の概要を述べる. 特に物理学や経済学などのさまざまな分野で用いられているブラウン運動を数学的に構成し,その基本性質について解説する.さらにブラウン運動に関するフィルトレーション,条件付き期待値の概念について解説し, Martingaleについて述べる. 
また確率積分の概念と確率解析の初歩について解説し,これらがどのように経済学の中で用いられているのかについても解説する.
授業のねらい・到達目標 ・リーマン積分とルべッグ積分の関係について概観する.
・確率変数の確率分布と特性関数
・ブラウン運動の確率測度の構成とブラウン運動の基本性質
・確率変数の収束概念について(確率収束,平均収束,法則収束)
・ブラウン運動のフィルトレーションと条件付き期待値
・Martingaleとは
・確率積分とは
・Ito Calculus とは
この科目は文理学部(学士,数学)のディプロマポリシーDP3,4,5,6,8 及びカリキュラムポリシーCP3,4,56,8に対応している。
・自らが獲得してきた数理科学的知識を基礎とし,その上で既存の知識にとらわれることなく数理科学的根拠に基づいて考察することが出来る. (A-3-3)
・日常生活における現象に潜む科学的問題を発見し, 専門的知識に基づいて解決策を作成できる.(A-4-3)
・与えられた問題に取り組む気持ちをもつことができる. (A-5-1)
・親しい人々とコミュニケーションを取り, 専門的知識について正しく説明することができる.(A-6-2)
・自分の学習経験の振り返りを継続的に行うことができる。(A-8-1)
授業の方法 基本的に講義を行うが,演習もときとして取り入れる.
履修条件 解析学1の単位を取得していること.
授業計画
1 リーマン積分からルべッグ積分へ
【事前学習】リーマン積分の定義を復習 (2時間)
【事後学習】上極限集合と下極限集合に関する演習問題 (3時間)
2 ルべッグ積分の定義の復習
【事前学習】ルべッグ積分の復習 (2時間)
【事後学習】ルべッグ積分に関する演習問題 (3時間)
3 確率空間と確率測度
【事前学習】シグマ代数の復習 (2時間)
【事後学習】シグマ代数に関する演習問題を課す (3時間)
4 確率変数の確率分布と特性関数
【事前学習】ボレル可測集合の復習 (2時間)
【事後学習】確率測度の性質に関する演習問題を課す (3時間)
5 ブラウン運動に関する確率空間の構成
【事前学習】確率空間とは何かの復習 (2時間)
【事後学習】シリンダー集合の確率に関する演習問題を課す (3時間)
6 ブラウン運動の基本性質
【事前学習】シリンダー集合の確率の復習 (2時間)
【事後学習】ブラウン運動に関する演習問題(有限次元分布の特性関数) (3時間)
7 ブラウン運動に関する有限次元分布について
【事前学習】特性関数の復習 (2時間)
【事後学習】有限次元分布の同時確率密度関数と共分散行列に関する演習問題を課す (3時間)
8 確率変数の収束に関する概念(確率収束,平均収束,法則収束)について
【事前学習】確率変数と確率分布の復習 (2時間)
【事後学習】確率変数の収束に関する演習問題を課す (3時間)
9 ブラウン運動のフィルトレーション, Martingaleとは何か?
【事前学習】確率変数の可測性の復習 (2時間)
【事後学習】条件付き期待値に関する演習問題を課す (3時間)
10 確率積分とは何か?
【事前学習】Martingaleの復習 (2時間)
【事後学習】シンプルプロセスに関する確率積分の演習問題を課す (3時間)
11 2乗可積分過程に関する確率積分
【事前学習】完備距離空間の復習 (2時間)
【事後学習】確率積分に関する演習問題を課す (3時間)
12 確率解析とは
【事前学習】確率積分の性質の復習 (2時間)
【事後学習】確率解析の簡単な演習問題を課す (3時間)
13 確率解析のファイナンス数学への応用 1 (確率微分方程式とは)
【事前学習】確率解析の復習 (2時間)
【事後学習】確率微分方程式に関する演習問題を課す (4時間)
14 確率解析のファイナンス数学への応用 2
【事前学習】確率微分方程式の復習 (2時間)
【事後学習】確率微分方程式に関する演習問題を課す (4時間)
15 確率解析の応用例の紹介
【事前学習】確率微分方程式の復習 (2時間)
その他
教科書 教科書は特に指定しないが毎回プリントを配布する.
参考書 黒田耕嗣 『経済リスクと確率論』 日本評論社 第1版
成績評価の方法及び基準 レポート(100%)
授業中にレポート問題を3つのグループにわけて数題出題するので,各グループから1題づつ選んで,計3題をレポート
として提出する. レポートの書き方も評価に含める. 他人のレポートを決して写さないこと.
レポートの書き方に独自性が見いだせるレポートは高く評価する.

レポートの成果を通して, (A-3,A-4,A-5)の達成度を評価する。また, 事後学修への取り組みを通して(A-8)を評価する。
オフィスアワー 水曜12:00から13:00研究室にて(事前予約が必要)

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