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美学演習3

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令和2年度入学者 美学演習3
令和元年度以前入学者 美学演習3
教員名 佐々木健一
単位数    1 課程     開講区分 文理学部
科目群 哲学専攻
学期 前期 履修区分 選択必修
授業の形態 原則として全15回課題研究として行う。初めての形態で、うまくゆくかどうか不明なので、進行具合をみて、参加者の希望によっては、最後の5コマくらいを集中講義にすることも考える。
授業概要 20世紀後半の美学を代表するアメリカの哲学者アーサー・ダントーの代表作(その思想の到達点を示す)『美への悪態』を読む。藝術において20世紀はアヴァンギャルドの時代で、特に美を否定するこの運動は、近代美学に変革を迫ってきた。その展開を追い、美学の動きをリードしてきたダントーは、最後に「美の復活」とみられる動向に出会う。そこで、自らの藝術哲学のなかに美という主題を組み込んで思索したのが、本書であり、ユニークな美論となっている。その思想、背景としての近代美学、20世紀美学の概略などを学ぶ。
授業のねらい・到達目標 上記の思想の学習が第一だが、同時に、哲学的英文の読み方に習熟すること。ダントーの論述は平明だが、センテンスが長いので、初学者には恰好のトレーニング教材ともなる。
授業の方法 授業は続講で、本年度は147ページから始める(全7章のなかの第7章の第3節)。1回あたり1~2パラグラフについて訳稿の提出を求める。毎回、その訳稿を添削して返却し、コメントを付す。数ページ進んだところで、内容の要約のレポートを求める。これも同様にコメントを付して返却する。
履修条件 美と藝術(あるいはダントー)についての真摯な関心をもつこと。
授業計画
1 近代美学について(『美学への招待』第1章)
【事前学習】課題テクストの要約 (2時間)
【事後学習】添削されたレポートの検討 (1時間)
2 現代美学(近代美学との対比において)の展望(『美学への招待』第9章)
【事前学習】課題テクストの要約 (2時間)
【事後学習】添削されたレポートの検討 (1時間)
3 ダントーと美の哲学(『美学への招待』第10章)
【事前学習】課題テクストの要約 (2時間)
【事後学習】添削されたレポートの検討 (1時間)
4 本書の第7章既読部分の理解
【事前学習】訳稿の作成、提出 (2時間)
【事後学習】添削されたレポートの検討 (1時間)
5 テクストを読む
【事前学習】訳稿の作成、提出 (2時間)
【事後学習】添削された訳稿の検討 (1時間)
6 テクストを読む
【事前学習】訳稿の作成、提出 (2時間)
【事後学習】添削された訳稿の検討 (1時間)
7 テクストを読む
【事前学習】訳稿の作成、提出 (2時間)
【事後学習】添削された訳稿の検討 (1時間)
8 テクストを読む
【事前学習】訳稿の作成、提出 (2時間)
【事後学習】意味を考えつつ、読んだ部分を読み返すこと (1時間)
9 テクストを読む
【事前学習】訳稿の作成、提出 (2時間)
【事後学習】添削された訳稿の検討 (1時間)
10 テクストを読む
【事前学習】訳稿の作成、提出 (2時間)
【事後学習】添削された訳稿の検討 (1時間)
11 テクストを読む
【事前学習】訳稿の作成、提出 (2時間)
【事後学習】添削された訳稿の検討 (1時間)
12 テクストを読む
【事前学習】訳稿の作成、提出 (2時間)
【事後学習】添削された訳稿の検討 (1時間)
13 テクストを読む
【事前学習】訳稿の作成、提出 (2時間)
【事後学習】添削された訳稿の検討 (1時間)
14 テクストを読む
【事前学習】訳稿の作成、提出 (2時間)
【事後学習】意味を考えつつ、読んだ部分を読み返すこと (1時間)
15 テクストを読む
【事前学習】テクストの予習(辞書を引くだけでなく、文意の理解につとめること) (2時間)
【事後学習】添削された訳稿の検討 (1時間)
その他
教科書 The Abuse of Beauty, Open Court, 2003, 1 edition
佐々木健一 『美学への招待 増補版 (中公新書)』 中央公論新社 2019年 第1版
当該箇所をblackboard にアップする。
参考書 西村清和 『分析美学基本論文集』 勁草書房 2015年
アーサー・ダントー(松尾大訳) 『ありふれたものの変容:芸術の哲学』 慶應義塾大学出版会 2017年
アーサー・ダントー(山田忠彰ほか訳) 『藝術の終焉のあと』  三元社 2017年
佐々木健一 『美学への招待 増補版 (中公新書)』 中央公論新社 2019年 第1版
授業内で使うことはない。ダントーの藝術哲学で、日本語で読めるものを挙げておいた。
成績評価の方法及び基準 レポート(100%)
「レポート」としては、学期末に、授業中に関心をもったテーマについての考察を求める。また、毎回の要約と訳稿をも評価に加える。
授業を通しての理解力の向上も重視する。
オフィスアワー blackboard を通しての質問や意見を随時、受ける。

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