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発達心理学特論

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令和2年度入学者 発達心理学特論
令和元年度以前入学者 発達心理学特論
教員名 田中みどり
単位数    2 課程 前期課程 開講区分 文理学部
科目群 心理学専攻
学期 前期 履修区分 選択必修
授業の形態 履修者の環境が許せば、zoomによる授業と課題研究を組み合わせて実施する。
授業概要 【臨床心理士選択必修科目B群】
ことばとコミュニケーションの発達:乳児期の非言語コミュニケーションから話し言葉の音韻・語彙・文法・語用論、書き言葉の獲得まで言語発達の多様な様相について実験や観察等を交えて理解を進める。
授業のねらい・到達目標 乳幼児期を中心とした言語発達の様々な側面について講述することを通して、人間の心が生後早期から社会性を備え、生得的基盤によりながらも社会的情報に基づき認知機能を発達させ、言語知識を構成していく様相を明らかにし、人間の心の生物学的-社会/文化的性質を発達的に理解する。併せて、発達障がい等により語用論や読み書きに困難のある子どもに適切なアセスメントを実施して支援ができるようになる。
授業の方法 教科書や辞典を使ったり、ネットで可能な実験を行ったり動画を視聴して各自が体験の幅を広げ、共有しながら言語発達の多様な側面について理解を深める。
課題の提出方法、フィードバック方法等については、授業開始時に提示する。
授業計画
1 課題型授業(環境が許せばzoomにより解説)
教科書の第1章を読み、概要を理解する。
【事前学習】動物行動学で明らかにされた動物のコミュニケーション行動について復習しておくこと (時間)
【事後学習】学んだことをノートにまとめる (時間)
2 乳児期の前言語コミュニケーション(課題型授業)
教科書の第4章を読み、要点を理解する。インターネットで各自still face paradygm(E.Tronick)などを検索して動画を視聴し、実態を理解する。
【事前学習】発達心理学の教科書等で乳児のコミュニケーション行動と認知発達を復習しておくこと。 (時間)
3 言語音知覚の発達
教科書第三章(P.44-54)を読んで要点を理解する。ネットで「カテゴリー知覚」を検索して実験を経験し、理解を深める
【事前学習】英語と日本語の音韻について確認しておくこと。 (時間)
【事後学習】知識をノートにまとめて整理する (時間)
4 言語音産出の機制と調音機能の発達
教科書のp.54-62を読んで音声発達の段階を理解する
【事前学習】ク―イング。規準喃語などの語を心理学辞典等で調べ、意味を確認する (時間)
【事後学習】知識をノートにまとめて整理する (時間)
5 認知発達と語彙の獲得
教科書p.90-104を読み要点を理解する
【事前学習】ピアジェの感覚運動期の発達について「ものの永続性」や象徴機能を中心に復習しておく。 (時間)
【事後学習】知識をノートにまとめて整理する (時間)
6 作動記憶と文構造の発達
教科書p.105~122を読んで要点を理解する
【事前学習】認知心理学の教科書等で記憶の二重貯蔵説について復習しておく (時間)
【事後学習】ノートを整理して復習する (時間)
7 語用論の発達
教科書p.122-134を読んで要点を理解する。
【事前学習】様々な年齢の子どもの会話をなるべく多く観察してみるようにすること (時間)
【事後学習】知識をノートにまとめて整理する (時間)
8 ナラティブの発達・物語の理解と推論の機能
教科書p.117-122や「子どもとファンタジー」などを読んで理解を深める
【事前学習】「子どもとファンタジー」(守屋慶子著)などを読んでみること (時間)
【事後学習】知識をノートにまとめて整理する (時間)
9 文字獲得の諸相
教科書第6章を読んで要点を理解する
【事前学習】世界で用いられている多様な文字について調べてみること (時間)
【事後学習】知識をノートにまとめて整理する (時間)
10 言語発達のアセスメントとコミュニケーション障害への支援1
教科書大7章を読んで考え方を理解する。
【事前学習】既存の言語発達テストとその利用法について調べてみる (時間)
【事後学習】知識をノートにまとめて整理する (時間)
11 言語発達のアセスメントとコミュニケーション障害への支援2
教科書第8章を読んで具体的なアセスメントについて想定する。
【事前学習】既存の言語発達支援の文献などを読んでみる (時間)
【事後学習】知識をノートにまとめて整理する (時間)
12 言語発達のアセスメントとコミュニケーション障害への支援3
教科書大9章を読んで要点を理解する
【事前学習】身近な幼児・児童を想定してアセスメントや支援法を考えてみる (時間)
【事後学習】知識をノートにまとめて整理する (時間)
13 言語発達のアセスメントとコミュニケーション障害への支援4
教科書第10章を読んで要点を理解する
【事前学習】語用論について復習し、その障がいについて想像する (時間)
【事後学習】知識をノートにまとめて整理する (時間)
14 言語発達のアセスメントとコミュニケーション障害への支援5
教科書第11章を読み、要点を理科愛する
【事前学習】読み書きの獲得について復習する (時間)
【事後学習】知識をノートにまとめて整理する (時間)
15 総括:言葉の定型発達と非定型発達児への支援法について振り返以、各自が最も興味のあるテーマを選んでレポートを作成する
【事前学習】14回の授業を振り返っておく。 (時間)
その他
教科書 秦野悦子・高橋登(編著 『言語発達とその支援』 ミネルヴァ書房 2017年
適宜zoom等で解説・補充の予定。
参考書 授業中に指示する。
成績評価の方法及び基準 レポート(60%)、授業参画度(40%)
ディスカッション,受講態度等を総合的に判定する。
オフィスアワー 講師室、授業終了後20分間。メール等でアポイントメントをとることが望ましい。
備考 平素から子どもの言葉に関心を持ち、乳幼児や発達障がいのある小学生等の言葉に触れる機会を増やす。言語学の入門書や子どもの言語発達の本等を読む。

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