検索したい科目/教員名/キーワードを入力し「検索開始」ボタンをクリックしてください。
※教員名では姓と名の間に1文字スペースを入れずに、検索してください。
令和2年度以降入学者 | 美学 | ||||
---|---|---|---|---|---|
令和元年度以前入学者 | 美学1 | ||||
教員名 | 一色裕 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 1~4 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 総合教育科目 | ||||
学期 | 前期 | 履修区分 | 選択 |
授業の形態 | オンデマンド型授業(音声付きのスライド資料配信)に、必要に応じて、課題研究(Blackboardを通じた学習資料配信)を組み合わせる。 BlackboardコースID:20210084 |
---|---|
授業概要 | 実用芸術の美学 美学がながく論じてきた「芸術」の考え方が、現代になっておおきく変わったので、制作全般にかかわるトピックを論じながら、「(工業)製品」の哲学につながる問題群を説明してゆきます。実用品のうち、とくに家具に焦点が当たるように論ずる予定です。芸術を神秘化せず、当事者意識を持って芸術と付き合うことが現代的課題であり、そのための格好のジャンルが家具であることを明らかにします。従来の美学より、倫理学に接近したスタイルをもっています。 |
授業のねらい・到達目標 | 授業の狙い ①日用品の形態と意味を、美学的に論ずるために必要な論点が、なにかを理解すること。 ②日常生活で活きている「もの」について可能な、美的考察のスタイルと内容を理解すること。 ③鑑賞するための純粋芸術ではなく、使用するための応用芸術を論ずるに必要な、当事者意識を持つことの重要性を理解すること。 この科目は文理学部のDP及びCPの1,3,8に対応しています。 ①日常体験と授業から得られた知識と教養に基づいて,美的な課題を理解し説明できる。(A-1-1) ②仮説に基づいて問題を提示し,客観的な情報を基に,論理的に考察することの意義をを説明できる。(A-3-1) ③授業をつうじて触発された問題意識を、継続的に反省し深化させることができる。(A-8-1) |
授業の方法 | 講義。 ・前回説明した内容を前提して話を進めますので、注意して下さい。 ・毎回の講義のあとノートをよく整理し、疑問の点をあきらかにして下さい。 ・指定した参考書は、講義のより深い理解の助けになるので、指示した部分をきちんと読んで下さい。 ・毎回の授業後に小テストを課し、次回の冒頭に、質問に答えながら、前回の講義の内容をべつの仕方で要約します。学生の反応によって、講義内容の配置の仕方その他を積極的に変え、主体的に授業に参加している感覚をもってもらうことを大事にします。 ・予定では、最低1回の課題研究の提出を求め、チェックののち全体的講評を述べます。 |
履修条件 | 履修登録にあたっては、抽選を行います。 |
授業計画 | |
---|---|
1 |
講義のプラン(オンデマンド型)(A-8-1)
【事前学習】シラバスをよく読み、美学のイメージを自分で養う。 (2時間) 【事後学習】小テストに解答しながら、ノートを整理する。 (2時間) |
2 |
芸術「作品」と工業「製品」(オンデマンド型)(A-1-1)
【事前学習】前回の配信資料をよく読み、授業の流れを把握する。 (1時間) 【事後学習】小テストに解答しながら、ノートを整理する。『講座美学』第2巻140-147頁を読み、作品概念についてより詳しく知る。 (3時間) |
3 |
デザイン概念の過去と現在(オンデマンド型)(A-1-1)
【事前学習】前回の配信資料をよく読み、授業の流れを把握する。 (1時間) 【事後学習】小テストに解答しながら、ノートを整理する。『デザインのオントロギー』169-196頁を読み、デザイン概念の歴史をより詳しく知る。 (3時間) |
4 |
自律的創作と他律的制作(オンデマンド型)(A-1-1)
【事前学習】前回の配信資料をよく読み、授業の流れを把握する。 (1時間) 【事後学習】小テストに解答しながら、ノートを整理する。『デザインのオントロギー』169-196頁を読み、制作のスタイルの差をより詳しく知る。 (3時間) |
5 |
高級と通俗(オンデマンド型)(A-1-1)
【事前学習】前回の配信資料をよく読み、授業の流れを把握する。 (1時間) 【事後学習】小テストに解答しながら、ノートを整理する。シュスターマン『ポピュラー芸術の美学』第3章を読み、大衆芸術の特性をより詳しく知る。 (3時間) |
6 |
五感の問題: 高級感覚と低級感覚(オンデマンド型)(A-1-1)
【事前学習】前回の配信資料をよく読み、授業の流れを把握する。 (1時間) 【事後学習】小テストに解答しながら、ノートを整理する。コースマイヤー『美学』148-153頁を読み、五感の特性の違いをより詳しく知る。 (3時間) |
7 |
家具を論ずる意味について(オンデマンド型)(A-1-1)
【事前学習】前回の配信資料をよく読み、授業の流れを把握する。 (1時間) 【事後学習】小テストに解答しながら、ノートを整理する。多木浩二『「もの」の詩学』第1章を読み、文化を解釈するための家具の役割をより詳しく知る。 (3時間) |
8 |
身体的快と家具のデザイン(1)椅子(オンデマンド型)(A-1-1)
【事前学習】前回の配信資料をよく読み、授業の流れを把握する。 (1時間) 【事後学習】小テストに解答しながら、ノートを整理する。 多木浩二『「もの」の詩学』第1章を読み、椅子の取り扱い方をより詳しく知る。 (3時間) |
9 |
身体的快と家具のデザイン(2)ベッド(オンデマンド型)(A-1-1)
【事前学習】前回の配信資料をよく読み、授業の流れを把握する。 (1時間) 【事後学習】小テストに解答しながら、ノートを整理する。多木浩二『視線とテクスト』151-177頁を読み、ベッドの取り扱い方をより詳しく知る。 (3時間) |
10 |
身体的快と家具のデザイン(3)テーブル(オンデマンド型)(A-1-1)
【事前学習】前回の配信資料をよく読み、授業の流れを把握する。 (1時間) 【事後学習】小テストに解答しながら、ノートを整理する。多木浩二『視線とテクスト』127-150頁を読み、テーブルの取り扱い方をより詳しく知る。 (3時間) |
11 |
日本の家具文化(1)住宅(オンデマンド型)(A-1-1)
【事前学習】前回の配信資料をよく読み、授業の流れを把握する。 (1時間) 【事後学習】小テストに解答しながら、ノートを整理する。『生活文化史』119-139頁を読み、日本住宅の歴史をより詳しく知る。 (3時間) |
12 |
日本の家具文化(2)家具と道具(オンデマンド型)(A-1-1)
【事前学習】前回の配信資料をよく読み、授業の流れを把握する。 (1時間) 【事後学習】小テストに解答しながら、ノートを整理する。『生活文化史』158-180頁を読み、日本のインテリアの歴史をより詳しく知る。 (3時間) |
13 |
実用性と美(1) 機能と形態(オンデマンド型)(A-1-1)
【事前学習】前回の配信資料をよく読み、授業の流れを把握する。 (1時間) 【事後学習】小テストに解答しながら、ノートを整理する。柳宗悦『工芸文化』を読み、工芸哲学のスタイルを知る。 (3時間) |
14 |
実用性と美(2) 使用と形態(オンデマンド型)(A-1-1)
【事前学習】前回の配信資料をよく読み、授業の流れを把握する。 (1時間) 【事後学習】小テストに解答しながら、ノートを整理する。柳宗悦『工芸文化』を読み、工芸哲学のスタイルを知る。 (3時間) |
15 |
総括と今後の展望。(オンデマンド型)(A-8-1)
【事前学習】前回の配信資料をよく読み、授業の流れを把握する。 (1時間) 【事後学習】小テストに解答しながら、ノートを整理する。 矢田部英正『坐の文明論』を読み、座法の問題の重要性を知る。 (3時間) |
その他 | |
---|---|
教科書 | なし |
参考書 | 佐々木健一 『作品の哲学』 東京大学出版会 1985年 キャロリン・コースマイヤー 『美学 ジェンダーの観点から』 三元社 2009年 柳宗悦 『工芸文化 (岩波文庫)』 岩波書店 1985年 多木浩二 『「もの」の詩学 (岩波現代文庫)』 岩波書店 2006年 多木浩二 『視線とテクスト』 青土社 2013年 小泉和子 (編) 『生活文化史 (新 体系日本史 14)』 山川出版社 2014年 矢田部英正 『坐の文明論』 晶文社 2018年 矢田部英正 『たたずまいの美学: 日本人の身体技法』 中公文庫 2011年 小田部胤久 『デザインのオントロギー』 ナカニシヤ出版 2007年 小泉和子 『日本インテリアの歴史 (ふくろうの本)』 河出書房新社 2015年 佐々木健一 『美学への招待(増補版) (中公新書)』 中央公論新社 2019年 小泉和子 『和家具の世界』 河出書房新社 2020年 なぜ実用芸術が大事かを考える手がかりは『美学への招待』が参考になり、日本人の伝統的な家具との付き合い方を知る手がかりを『日本インテリアの歴史』が与えてくれます。この2冊は準教科書にあたります。最後の本は、最新のもので、やや高価ですが、図版が豊富です。 |
成績評価の方法及び基準 | レポート:最低1回は予定しているレポートの提出状況とその成績を評価する(60%)、授業参画度:毎回の小テストの回答状況を評価する。(40%) 毎回の授業に積極的に参加しなければ、単位の取得はおぼつかないことを理解して下さい。小テストでは「批判力(A-3-1)」があるか否かを評価します。レポートは発見と構成力(A-3-1)を重視して評価します。 |
オフィスアワー | Blackboardを通しての質問は、直接回答するか、授業の内容あるいは資料に反映させます。 |