文理学部シラバスTOP > 文理学部 > 教職コース > 教職実践演習(中・高)
日本大学ロゴ

教職実践演習(中・高)

このページを印刷する

令和元年度以前入学者 教職実践演習(中・高)
教員名 吉田和夫
単位数    2 学年    4 開講区分 文理学部
科目群 コース科目
学期 後期 履修区分 選択
授業の形態 ◎主としてZOOMによる同時双方向型授業 
○BB等にても課題提示 〇最初の時間にオリエンテーションとして全体内容及びテーマを確認し、毎時間の分担発表者を決定
〇授業は全てZOOMにより実施 毎時間、教員・司会担当者(次回発表者)の司会で発表者がプレゼンを共有し、口頭で報告・発表・協議
〇各授業の内容に対する簡単な予習及び授業後の振り返りをチャットで送付 
〇講座最後の授業(2コマ)で全体の振り返りを各自が報告・発表・質疑応答
授業概要 長期に渡る中学校教員及び校長の職務経験を踏まえ、各受講者が演習により教師や指導者としての主体的な力量を形成できるようにする。
分担した担当テーマに対し、ねらいを明確にして、構想を立て、報告・発表・協議を運営する 事前準備を行い、振り返り総括を報告
「成すことにより学ぶ」(デューイ)により受講者自らの主体性及び教師・指導者としての資質・能力(思考・判断・表現の力)を高める。
授業のねらい・到達目標 指導で実際に活用できる、学習指導のデザイン(設計)、単元計画と学習指導案の作成、ICTの活用、発問や提示等の効果的運営ができる。
これまでの学修成果を振り返り、教育実習や今後の実践に役立つ、課題への対応力と準備・発表・協議ができる力を養う。
教育実習や学校現場での体験を踏まえ、各授業テーマに関して、十分調べ、協議することで、主体的な取組ができる。
自らの授業や報告を振り返り、教科経営等全般について、仲間とのディスカッションを通して主体的な力量形成を行う。
授業の方法 演習形式による授業。
場合により、外部のゲストスピーカー等を招聘し、発表や報告など、演習や授業運営力などを評価してもらうことがある。
学校等における実際の体験や活動を対象化(メタ認知)し、より良い授業経営について検討・協議する。
授業内での発表・実践に対して、振り返りやレポート、プレゼンテーションなどの作成を求める。
各テーマごとに、各受講者が授業で学んだことや意見・感想などを明確に表現できるようにする。
履修条件 主体的な学習を導く教師・指導者として、教育・学習・人材(人財)育成に興味がある学生。
今後とも後進の育成は喫緊の課題となることから、主体的かつ真摯に学ぶ姿勢や態度を求める。
担当分野の発表について、事前に十分予習をする。また、授業に可能な限り出席すること。欠席の場合は、別課題等を求める。
成績は、課題への正対度、担当者としての事前準備、受講者としての主体的・対話的で深い学びの実現の度合いによって決める。
毎時間の振り返り、最終的に本講座全体の振り返りプレゼンテーションを求めることから、それを了解の上、受講する。
授業計画
1 オリエンテーションと各回ごとのテーマ(項目)の担当者を決める。教育実習に臨む心構えや振り返りの指導。また、事前準備・事後報告等の確認。授業における予習としての教材研究、単元設計、カリキュラムデザインの必要性と授業設計の実際について、今後の取組に資するよう、概要を話す。
【事前学習】シラバスを熟読し、自己のテーマに近い課題を3項目程度決め、その内容の概要をA4版1~2枚程度にまとめ提出する。 (2時間)
【事後学習】分担・決定した自己テーマについて、「参考文献・インターネット資料・関係者の取材」の3点から調べ、発表できるよう準備する。 (2時間)
2 教科と各分野のカリキュラムデザイン(1) 学校経営と教科等の経営の関係
テーマについて発表者のみならず各自が予習し授業に備える。授業後に内容をまとめリフレクションする。
【事前学習】提案者はテーマについてプレゼンにまとめ報告・発表・協議できるよう準備する。また、各自の専門教科に関して、学校経営との関連の観点から考察し、A4版1~2枚にまとめ提出する。 (2時間)
【事後学習】担当者の発表及び授業内でのディスカッションを踏まえ、学んだことを振り返り、自己の専門教科と学校経営の関係を再検討し、レポート提出の準備をする。 (2時間)
3 教科と各分野のカリキュラムデザイン(2) 教科経営と学級経営の関係
授業で活用できるシンキング・ツール及びグラフィックオーガナイザーの紹介 1
テーマについて発表者のみならず各自が予習し授業に備える。授業後に内容をまとめリフレクションする。
【事前学習】提案者はテーマについてプレゼンにまとめ報告・発表・協議できるよう準備する。各自、教科経営と学級経営、教科担任と学級担任の関係や相互作用について、専門教科の場合を中心に検討し、A4版1~2枚程度にまとめ提出する。 (2時間)
【事後学習】担当者の発表及び授業内でのディスカッションを踏まえ、教科と学級の関係を校種や教科による違いを意識し再検討し、レポートにまとめ提出できるようにする。 (2時間)
4 教科と各分野のカリキュラムデザイン(3) 学級経営及び特別活動と特別の教科道徳の意義・機能
授業で活用できるシンキング・ツール及びグラフィックオーガナイザーの紹介 2
テーマについて発表者のみならず各自が予習し授業に備える。授業後に内容をまとめリフレクションする。
【事前学習】提案者はテーマについてプレゼンにまとめ報告・発表・協議できるよう準備する。各自、学級担任として指導する特別活動及び特別の教科道徳について、自己の考え方と方針・計画等を具体的に考察し、A4版1~2枚程度にまとめ提出する。 (2時間)
【事後学習】担当者の発表及び授業内でのディスカッションを踏まえ、事前学習を見直し、レポートとして提出できるよう準備する。 (2時間)
5 教科と各分野のカリキュラムデザイン(4) 教科横断型授業と総合的な学習の時間の可能性や課題
授業で活用できるシンキング・ツール及びグラフィックオーガナイザーの紹介 3
テーマについて発表者のみならず各自が予習し授業に備える。授業後に内容をまとめリフレクションする。
【事前学習】提案者はテーマについてプレゼンにまとめ報告・発表・協議できるよう準備する。各自、専門とする教科を中心に教科横断型授業や総合的な学習の時間について検討し、具体的な方策や手立てをA4版1~2枚程度でまとめ、提出する。 (2時間)
【事後学習】提案者の発表及び授業内でのディスカッションを踏まえ、事前学習を見直し、テーマについて自己の考えや方策などをまとめ、レポートとして提出できるようにする。 (2時間)
6 教科と各分野のカリキュラムデザイン(5) 総合的な学習の時間の様々な展開
授業で活用できるシンキング・ツール及びグラフィックオーガナイザーの紹介 4テーマについて発表者のみならず各自が予習し授業に備える。授業後に内容をまとめリフレクションする。
【事前学習】提案者はテーマについてプレゼンにまとめ報告・発表・協議できる準備をする。各自、総合的な学習の時間の展開について創意・工夫し、具体的な方策や手立てをA4版1~2枚でまとめ、提出する。 (2時間)
【事後学習】提案者の発表及び授業内でのディスカッションを踏まえ、事前学習を見直し、総合的な学習の時間の可能性や課題について、事前学習を見直し、レポートにまとめ提出できるようにする。 (2時間)
7 年間指導計画と単元指導計画の作成 各教科における年間指導計画と単元指導計画
授業で活用できるシンキング・ツール及びグラフィックオーガナイザーの紹介 5
テーマについて発表者のみならず各自が予習し授業に備える。授業後に内容をまとめリフレクションする。
【事前学習】提案者はテーマについてプレゼンにまとめ報告・発表・協議できるよう準備する。各自の専門教科の年間指導計画と単元指導計画の関連について、自分の考え方や創意・工夫をA4版1~2枚でまとめ、提出する。 (2時間)
【事後学習】提案者の発表及び授業内でのディスカッションを踏まえ、各自の教科の年間指導計画を作成しレポートとして提出できるようにする。 (2時間)
8 指導案の作成と授業(1)単元指導計画と指導案 様式の実際
テーマについて発表者のみならず各自が予習し授業に備える。授業後に内容をまとめリフレクションする。
【事前学習】提案者はテーマについて各教科の違いや在り方が分かるよう、報告・発表・協議できるよう準備する。各自の専門教科の単元指導計画の特徴や様式の工夫などをA4版1~2枚でまとめ、提出する。また、これまでの7回分の事後学習を、レポートとして提出する。レポートは点検・評価し、返却する。 (3時間)
【事後学習】提案者の発表や授業内のディスカッションを踏まえ、各自の教科における単元指導計画を実際に作成して提出できるようにする。 (1時間)
9 指導案の作成と授業(2)授業全体の構造と過程 授業のねらいと目標・評価
テーマについて発表者のみならず各自が予習し授業に備える。授業後に内容をまとめリフレクションする。
【事前学習】提案者は自分が専門とする教科の全体構造やねらい・目標・評価を踏まえ、他の教科の授業が比較できるよう工夫して報告・発表・協議を仕掛ける。各自は自分の教科の授業全体構造が分かるようA4版1~2枚程度にまとめ提出する。 (2時間)
【事後学習】提案者の発表や授業内のディスカッションを踏まえ、各自の教科における授業全体の構造やねらい・目標・評価を明確にした指導案を提出できるよう準備する。 (2時間)
10 指導案の作成と授業(3)導入段階での創意・開発・工夫・改善 ねらいの明確化と授業の方向性
テーマについて発表者のみならず各自が予習し授業に備える。授業後に内容をまとめリフレクションする。
【事前学習】提案者は自分が専門とする教科の導入を踏まえ、他教科の在り方を引き出せる報告・発表・協議ができるよう準備する。各自の教科について導入部を工夫し、A4版1~2枚にまとめ提出する。 (2時間)
【事後学習】提案者の発表や授業内のディスカッションを踏まえ、事前学習の内容をリライトし、レポートとして提出できるよう準備する。 (2時間)
11 指導案の作成と授業(4)展開段階での創意・開発・工夫・改善(1)学習活動と評価及び指導上の留意点の関係
テーマについて発表者のみならず各自が予習し授業に備える。授業後に内容をまとめリフレクションする。
【事前学習】提案者は自己の専門教科の展開部を示すとともに、他の教科の展開における創意・工夫・開発が引き出せる報告・発表・協議ができるよう準備する。各自の教科における展開部の創意工夫について具体的な方法や手立てをA4版1~2枚にまとめ提出する。 (2時間)
【事後学習】提案者の報告・発表・協議を踏まえ、事前学習の内容を見直し、展開部の工夫や対応について具体的な内容がレポートできるよう準備する。 (2時間)
12 指導案の作成と授業(5)展開段階での創意・開発・工夫・改善(2)ICT活用・デジタル化推進・e-ラーニングなどの可能性と留意点
テーマについて発表者のみならず各自が予習し授業に備える。授業後に内容をまとめリフレクションする。
【事前学習】提案者は、専門教科のICT等について事前に調べるとともに実際にデモンストレーションができるよう授業準備をする。各自、自分の教科のICT等の活用について考えを深め、A4版1~2枚にまとめ提出する。 (2時間)
【事後学習】提案者の提案や報告などを踏まえ、各自が自分の教科で可能となるICT活用についてレポートにまとめ提出できるよう準備する。 (2時間)
13 指導案の作成と授業(6)振り返りとまとめの意義と価値 ねらいに応じた評価(自己・相互・教師他)
テーマについて発表者のみならず各自が予習し授業に備える。授業後に内容をまとめリフレクションする。
【事前学習】提案者は振り返りについて、相互に十分な話合いができるよう発表内容や協議の仕方を考え、準備する。各自、自分の教科におけるまとめや振り返りについて、具体的な方策をA4版1枚にまとめ提出する。また、これまでの授業を踏まえ、各自が教科の指導案を作成する。 (3時間)
【事後学習】提案者の報告・発表・協議を踏まえ、自分の教科におけるまとめと振り返りの意義や価値について考察し、レポートにまとめ提出の準備をする。 (1時間)
14 授業を振り返って学んだこと 各自のプレゼンテーションと議論(1)
発表者のみならず各自がテーマについて振り返り、発表に備える。授業後に内容をまとめリフレクションする。
【事前学習】各自、セルフ・プレゼンテーションの準備をする。プレゼン発表者以外は、8回から13回までの事後学習をレポートにまとめ提出する。レポートは点検・評価し個別に返却する。 (3時間)
【事後学習】前半のプレゼンから学んだことを踏まえ、後半のプレゼンに備える。 (1時間)
15 授業を振り返って学んだこと 各自のプレゼンテーションと議論(2)
発表者のみならず各自がテーマについて振り返り、発表に備える。授業後に内容をまとめリフレクションする。
【事前学習】各自、セルフ・プレゼンテーションの準備をする。プレゼン発表終了者は、8回から13回までの事後学習をレポートにまとめ提出する。レポートは点検・評価し個別に返却する。 (3時間)
【事後学習】前半・後半のプレゼンから学んだことを踏まえ、全体の振り返りを行い、授業に関する自己評価を行い、提出する。 (1時間)
その他
教科書 吉田和夫・稲井達也  責任編集・監修 『アクティブ・ラーニングの理論と実際に関する知見を得る (『主体的・対話的で深い学びを促す中学校・高校国語科の授業デザイン アクティブ・ラーニングの理論と実践』)』 学文社 2016年 第1版
稲井達也 伊東哲 吉田和夫 『学校で実践されている総合的な学習の時間等の可能性を知る (「社会に開かれた教育課程」を実現する学校づくり 具体化のためのテーマ別実践事例15)』 学事出版 2018年 第1版
本書はアクティブ・ラーニングについての汎用的な理論や実践を含んでいるため、国語科及び英語教育に関する内容ですが、教科書として活用していきます。
他に各教科についいて、新学習指導要領(総則・特別活動・特別の教科道徳・総合的な学習の時間及び各教科)とその解説を教科書として用います。(市販されていますが、文部科学省のHPにも掲載されていますので、必要に応じて印刷して読むことを勧めます。)
参考書 吉田和夫・稲井達也  責任編集・監修 『これから必要になる読書活動の知見を提供する (『これならできる!楽しい読書活動 アニマシオン、ビブリオバトル、ブックトークなど気軽に実践するための事例集』)』 学事出版 2015年 第2版
吉田和夫 『人とつながる教師の生き方を示す (なぜ、あの先生は誰からも許されるのか?同僚・上司・子ども・保護者と上手につき合う)』 東洋館出版 2013年 第4版
吉田和夫 『新しい学校経営により地域と教師をエンパワーメントする (なぜ、あの学校は活力に満ちているのか?プロジェクト型経営のススメ)』 東洋館出版 2015年 第4版
吉田和夫 『教員として最も大切なコミュニケーション・ストラテジーの理解と方策構築を目指す (コミュニケーションがうまくとれる校長、とれない校長 教職員、児童・生徒、保護者・地域、教育委員会等と上手につきあう方法)』 2019 学事出版年 第1版
これらの著作は講師の考え方の原点であることから、図書館なども活用して、ぜひお読み戴きたい。
成績評価の方法及び基準 レポート:授業内容を受けて、単元指導計画及び学習指導案の作成(30%)、授業参画度:授業の事前学習(予習)・事後の学習としてのレポート作成(復習)(30%)、担当テーマへの予習・発表・授業経営・自己及び相互評価と教師による評価(40%)
ZOOMを通した演習なので、基本的に担当テーマに関する貢献度や授業への参画状況が中心となる。
単に知識や技能を問うことはしないが、演習に対する意欲や態度(主体的に学ぶ態度)を含む、資質や能力について、毎時間の振り返り内容や講座最終のプレゼンテーションなどの質(相互評価も含めて)が評価対象となる。
オフィスアワー 授業後、ZOOMにより1時間程度の対話・質疑応答・相談に応じる。
なお、個別相談もチャットにより実施する。
備考 BBを用いた課題提示及びZOOMによるオンライン授業を実施。第1回目のオリエンテーションで、各自の分担(テーマ)について決定する。その分担に基づき、担当者として、報告・発表・協議・振り返りの準備を行う。この演習は各自が相互に各項目の担当となり、他の学生をリードすることが望ましい。また、各学生は担当者となる学生のリードや進行により、学習者として相互に自らの思考力・判断力・表現力を高め、該当項目についての力量を高める努力をする。このプロセスにより、相互に自らの教師あるいは指導者としての資質や能力を高める。この教職演習では相互にお互いを高め合うよう、組織・運営したいと考えるので、ぜひご協力をお願いしたい。

このページのトップ