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令和元年度以前入学者 | 中国語科教育法Ⅳ | ||||
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教員名 | 平井和之 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 3 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | コース科目 | ||||
学期 | 後期 | 履修区分 | 選択必修 |
授業の形態 | 原則,同時双方向で進める。場合によっては課題研究を取り入れることもある。 BlackboardコースID:20213507 |
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授業概要 | 日本語母語話者に対する中国語文法教育の難点とその教授法。 |
授業のねらい・到達目標 | (1)中国語の各種補語の用法と教授法を理解することができる。 (2)中国語の“把”,“了”の用法と教授法を理解することができる。 (3)中国語の連動文の用法と教授法を理解することができる。 |
授業の方法 | 原則的に講義形式で行うが,受講生の発表も求める。主に以下についての理解と知識を深めるとともに,実際に練習問題を通じて習熟する。 (1)中国語文法において特に日本語母語話者が苦手とするのはどのような事項か。 (2)中国語の補語の文法的特徴は何か。 (3)中国語の補語はどのような文法的・意味的基準で分類されるか。 (4)“把”が学習上の難点となる所以を知り,教授法を模索する。 (5)“了”が学習上の難点となる所以を知り,教授法を模索する。 (6)連動文はどのような文法的・意味的基準で分類されるか。 随時小テストを行い,添削・採点して返却する。 本授業の事前・事後学習は,合わせて4時間の学習を目安とする。 |
授業計画 | |
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1 |
学校文法体系における補語の位置づけ
【事前学習】中国語の「補語」と英語等の「補語」の違いを確認するとともに,『ガイドライン』における補語の位置づけを確認しておく。 (1時間) 【事後学習】れまで自分が中国語の「補語」として習ってきたものを自分なりに分類し,『ガイドライン』における分類と比較・対照する。 (3時間) |
2 |
結果補語
【事前学習】これまで自分が学んできた教材等の中から,結果補語の用例と考えられるものを抜き出しておく。 (2時間) 【事後学習】結果補語の文法的特徴をまとめる。またよく使われるいくつかの結果補語について,その用例をそれぞれ複数収集する。 (2時間) |
3 |
移動動詞,単純方向補語
【事前学習】これまで自分が学んできた教材等の中から,単純方向補語の用例と考えられるものを抜き出しておく。 (2時間) 【事後学習】「移動動詞+単純方向補語」と「一般動詞+単純方向補語」の文法面での違いをまとめる。またそれぞれについて用例を複数収集する。 (2時間) |
4 |
方向補語として用いられる移動動詞,複合方向補語
【事前学習】これまで自分が学んできた教材等の中から,方向補語として用いられている移動動詞の用例と考えられるもの,また複合方向補語の用例と考えられるものを抜き出しておく。 (3時間) 【事後学習】複合方向補語の文法的特徴をまとめる。 (1時間) |
5 |
補語と目的語の語順
【事前学習】単純方向補語と目的語の語順,及び複合方向補語と目的語の語順について調べておく。 (2時間) 【事後学習】目的語が単純方向補語に後置される場合の条件,及び目的語が複合方向補語に拘置される場合の条件をまとめる。 これまで自分が学んできた教材等の中から,目的語が“~来”“~去”に前置される用例を収集する。 (2時間) |
6 |
可能補語,可能補語と助動詞の使い分け
【事前学習】『ガイドライン』における可能補語の位置づけを確認しておく。 (1時間) 【事後学習】ここまで学んできた各種補語が可能補語になる場合の形式をまとめる。 「可能/不可能」を表す場合,助動詞を用いる形式と可能補語を用いる形式の相違点をまとめる。 (3時間) |
7 |
方向補語の派生義
【事前学習】方向補語の派生義とは何か調べておく。 (1時間) 【事後学習】これまで自分が学んできた教材等の中から,派生義を表していると考えられる方向補語の用例を収集する。 授業で取り扱えなかった方向補語の派生義にはどんなものがあるかを調べ,それぞれについて用例を収集する。 (3時間) |
8 |
慣用的な可能補語
【事前学習】“~得了”“~不了”の用法・意味について調べておく。 (1時間) 【事後学習】これまで自分が学んできた教材等の中から,可能補語として用いられている“~得了”“~不了”の用例を収集する。 辞書の中から,語彙項目として掲載されている可能補語形式を見つける。 (3時間) |
9 |
様態補語,程度補語
【事前学習】『ガイドライン』で「状態補語」,「程度補語」として取り扱われているものを確認しておく。 (1時間) 【事後学習】様態補語の用法を意味的観点から分類する。またそれぞれについて用例を複数収集する。 これまで自分が学んできた教材等の中から,程度補語の用例と考えられるものを収集する。 (3時間) |
10 |
“把”構文
【事前学習】“把”構文の文法的特徴について調べておく。 (1時間) 【事後学習】“把”構文における動詞の後置要素をまとめ,それぞれについて用例を複数収集する。 “把”構文の使用文脈をまとめる。またこれまで自分が学んできた教材等の中から,必ずしも「処置」を表しているとは考えられない用例を収集する。 (3時間) |
11 |
変化を表す“了”
【事前学習】一般に“了1”,“了2”と呼ばれるものについて調べておく。 (2時間) 【事後学習】形式上“了1”か“了2”かを決定できない「動詞+了」について,意味上から変化を表す“了”と間がえらるものをこれまで自分が学んできた教材等の中から収集する。 (2時間) |
12 |
完了を表す“了”,補語として用いられる“了”
【事前学習】これまで自分が習ってきた教科書・参考書から,“把”構文中の動詞に“了”しか後置要素がない例,及び「没(有)+動詞+了」の例を抜き出しておく。 (1時間) 【事後学習】同じ動詞・目的語からなる「動詞+目的語+了」と「動詞+了+目的語」の例をインターネット等から検索して収集する。 これまで自分が学んできた教材等の中から,補語として用いられていると考えられる“了”の用法を収集する。 (3時間) |
13 |
連動文(1) やり方/前提と主目的,移動後の行為 【事前学習】『ガイドライン』における「連動文」の分類を確認しておく。 (1時間) 【事後学習】連動文において,前半の動詞句に目的語がなくてもよい場合をまとめる。 3項以上の動詞句からなる連動文を2項づつに切って分析する方法を考える。 (3時間) |
14 |
連動文(2) “着”を用いた連動文,目的+“来/去” 【事前学習】これまで自分が学んできた教材等の中から,“着”を用いた連動文の用例と考えられるものを抜き出しておく。 (1時間) 【事後学習】“着”の有無で意味上それほど差がないと考えられる例をインターネット等から検索して収集する。 これまで自分が学んできた教材等の中から,「動詞(+目的語)+来/去」の用例を収集し,それが単純方向補語の例なのか,連動文の例なのかを分ける。 (3時間) |
15 |
総括と今後の学習に向けて
【事前学習】これまでの学習内容を整理しておく。 (2時間) 【事後学習】これまでの中国語学習において,文法面での自分の弱点をふりかえる。 (2時間) |
その他 | |
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教科書 | 中国語教育学会 学力基準プロジェクト委員会編 『中国語初級段階学習指導ガイドライン』 2007年 以下からダウンロード可能。 http://www.jacle.org/storage/guideline.pdf |
参考書 | 輿水優・島田亜実 『中国語わかる文法』 大修館書店 2009年 第1版 必要に応じ適宜その他の参考資料を配付する。 |
成績評価の方法及び基準 | 授業内テスト(100%) 随時行う授業内テストの成績により評価する。 |
オフィスアワー | 随時下記宛emailにて chubun@hirais.net |