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政治学概論

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令和2年度以降入学者 政治学概論
令和元年度以前入学者 政治学概論
教員名 上岡敦
単位数    2 学年    2 開講区分 文理学部
科目群 コース科目
学期 前期集中 履修区分 必修
授業の形態 【重要】開講期:後期⇒前期集中 へ変更
開講予定日:8月16日(月) 1~3限・8月19日(木) 1~2限 
      8月23日(月) 1~4限・8月30日(月) 1~3限 
      9月4日(土) 1~2限・9月7日(火) 1限

オンデマンド型形式を中心に課題研究を組み込んで行う。資料の配信等、授業の実施にあたってはGoogle Classroomを用いる予定であるが、受講者の通信環境等により変更する場合もある。クラスコード等はBlackboardにて配信する。

Blackboard ID:20213531
授業概要 われわれは、政治に無関心ではいられるが、政治と無関係ではいられない。18歳への選挙権年齢の引き下げや、高等学校新科目として「公共」の導入が予定されるなど、教育現場においては政治について考える機会が増えることになる。社会科教員は政治をいかにして扱うか、政治とどのように向き合うのかが課題となると同時に、政治に対する一定の知識が要求される。本講義では、政治学、とりわけ現代政治学や比較政治学等の様々な理論をとりあげ、政治学が政治現象をいかに理解、説明してきたのかを概観する。受講者は政治学の理論や分析枠組みを理解するだけではなく、現実の様々な政治現象にも目を向けることが必要となる。今年度は、受講者が政治に関する知識を深め、政治を見る力を養うことを意図し、「いかなる仕組み(制度)のもとで、どのような人々(アクター)によって政治が行われるのか」という問題意識に基づいて講義を行う。
授業のねらい・到達目標 ・社会科学的方法論について理解し、社会科学的思考を様々な問題に応用できる。
・政治学の概念、理論を理解し、政治現象を政治学的に理解することができるようになる。
・現実の政治現象を論理的に考え、自らの言葉で説明できるようになる。
・政治制度がいかなる政治的帰結を導くのかを理解し、政治制度の制約の下で政治アクターが
どのように行動するかについて論理的に説明できるようになる。
・学校教員が備えるべき政治的知識を習得し、社会科教員として応用できる。
授業の方法 授業の形式:【講義】
Google Classroomを用いてオンデマンド教材の配布を行う。オンデマンド教材で使用したスライド、授業用に作成したレジュメ等を配布するので、受講者は教科書の他、各資料を利用して学修してほしい。最終日に試験に代わるレポート作成を課すが、その他に出席確認を兼ねて授業日毎に課題レポートを課すので、Googleフォームを通じて次回授業日の前日までに提出をしてもらう。
授業で取り上げるテーマ、事例は受講者の関心に合わせて柔軟に対応する予定であるため、社会的状況、受講者の理解度に応じて授業計画を変更する場合がある。本講義で取り扱う内容は、学問分野上、受講者の専攻と無関係なものではないが、直接的な繋がりは感じにくいかもしれない。また、集中講義という形式上、本科目の学修は受講者にとって負担の大きいものになることが予測されるため、毎回の講義に際しては、真剣に取り組むことが強く求められる。予習にあたっては、何がわからないのかについて考える、つまり疑問点を明確化することに努め、復習の際には、授業内容をふり返るだけではなく、自分であればどのような事例を用いて説明を行うかを考えてみると、より理解が深まると思われる。
履修条件 履修条件は特に設けないため、教職コース履修者以外の現代政治に関心を持つ者も歓迎する。受講者は新聞などに目を通し、政治、社会問題に対して関心や問題意識を持った上で授業に臨むことが望ましい。授業はGoogle Classroomを用いる予定であるため、NU-AppsGのアカウント(@g.nihon-u.ac.jp)が必須となる。未取得の場合は、必ず取得しておくこと。Google Classroomのクラスコード等はBlackboardにて配信するため、履修予定者は必ず初回授業時までにBlackboardを確認し、Google Classroomに登録をしておくこと。
授業計画
1 政治について考える:政治とは何か、政治について考えるとはどういうことなのか、政治学とはいかなる学問なのか、社会諸科学と政治学との関係等について検討する。
【事前学習】シラバスを確認し、自身の関心のある分野、問題について整理をしておくこと。 (1時間)
【事後学習】授業で提示された参考文献等に目を通し、政治とは何か自分なりの事例と言葉で説明できるようにするとともに、自身の専攻分野と政治学の枠組みについて比較、検討し、政治学という学問の特徴について考えてみること。 (2時間)
2 政治と権力:政治学の基本概念である権力とはなにか、政治と権力はいかなる関係にあるのかを検討する。
【事前学習】教科書第1章に目を通し、権力という言葉に対する自身のイメージについてまとめておくこと。 (2時間)
【事後学習】授業で提示された参考文献等に目を通し、自分の身近にどのような事例があるのかを考え、整理するとともに、自身の言葉で説明を試みること。 (2時間)
3 民主主義:政治学における民主主義理論の系譜を概観し、民主主義についての考え方、民主主義の類型、グローバル社会における民主主義等について検討する。
【事前学習】教科書第2章に目を通し、近代社会における民主主義が前提としていたものとは何であったのかについて考えてみること。 (2時間)
【事後学習】授業で提示された参考文献等に目を通し、自分なりの民主主義に対する理解を整理するとともに、自身の言葉で説明を試みること。 (2時間)
4 政党:政党とはいかなる組織なのか、どのような機能があるのかについて政治学、比較政治学の理論を概観する。
【事前学習】教科書第8章に目を通し、政党という組織がどのように誕生し、発展してきたのかを理解しておくこと。 (2時間)
【事後学習】授業で提示された参考文献等に目を通し、授業内容を整理するとともに、自分の身近にどのような事例があるのかを考え、自身の言葉で説明を試みること。 (2時間)
5 政党システム:政党の数や、構成、配置など、政党間の関係をいかに捉えるのかについて政治学、比較政治学の理論を概観する。
【事前学習】教科書第8章に目を通すほか、新聞等で日本や各国にはどのような政党があるのか、政党間の関係性について確認をしておくこと。 (2時間)
【事後学習】授業で提示された参考文献等に目を通し、授業内容を整理するとともに、自分の身近にどのような事例があるのかを考え、自身の言葉で説明を試みること。 (2時間)
6 選挙制度:現代政治における政治参加の基本的な手段、機会である選挙について、理論的背景や、政治効果について概観し、民意の集約方法や選挙をめぐる問題について検討する。
【事前学習】教科書第4章に目を通すとともに、選挙に関連する問題について新聞等を活用してまとめておくこと。 (2時間)
【事後学習】授業で提示された参考文献等に目を通し、授業内容を整理するとともに、自分の身近にどのような事例があるのかを考え、自身の言葉で説明を試みること。 (2時間)
7 執政制度:議院内閣制や大統領制など、執政制度の類型について政治学、比較政治学の理論を概観し、両者の制度的特徴について検討する。
【事前学習】教科書第3章に目を通し、各国の議院内閣制、大統領制の特徴を把握しておくこと。 (2時間)
【事後学習】授業で提示された参考文献等に目を通し、授業内容を整理するとともに、自分の身近にどのような事例があるのかを考え、自身の言葉で説明を試みること。 (2時間)
8 議会制度:現代民主政治において、国家の意思決定を行う機関である議会について、政治学、比較政治学の理論を概観し、議会の機能や組織などについて検討する。
【事前学習】教科書第12章に目を通すほか、国会中継など実際の国会の活動を見て、日本の議会である国会に対するイメージ、国会の役割について考えてみること。 (2時間)
【事後学習】授業で提示された参考文献等に目を通し、授業内容を整理するとともに、自分の身近にどのような事例があるのかを考え、自身の言葉で説明を試みること。 (2時間)
9 政治制度と政治的帰結:選挙制度や執政制度など、政治制度の相互作用がいかなる帰結を導くのか政治学、比較政治学の理論を用いて検討する。
【事前学習】第4回~第8回までの授業内容を整理するとともに、教科書第3章、第4章、第12章を読み返し、各制度の関連性や、政治制度が前提とする憲法と政治制度の関係性について考えてみること。 (2時間)
【事後学習】授業で提示された参考文献等に目を通すほか、新聞等で興味をもてる事例を見つけ、授業で扱った枠組みや理論を用いてどのような説明が可能か考えてみること。 (2時間)
10 政策過程:政策がいかにして作られ、どのように決定されていくのか、日本の政策過程を事例に検討する。
【事前学習】教科書第6章、第12章に目を通すほか、インターネット等で日本の行政機構図等を確認し、政策の実施体制について確認をしてみること。 (2時間)
【事後学習】授業で提示された参考文献等に目を通し、授業内容を整理するとともに、自分の身近にどのような事例があるのかを考え、自身の言葉で説明を試みること。 (2時間)
11 政治家と官僚:政治家や官僚の役割、両者の関係などについて政治学、行政学の理論や各国の事例を用いて検討する。
【事前学習】教科書第5章、第10章に目を通し、政治家や官僚に対するイメージをまとめておくこと。 (2時間)
【事後学習】授業で提示された参考文献等に目を通し、授業内容を整理するとともに、自分の身近にどのような事例があるのかを考え、自身の言葉で説明を試みること。 (2時間)
12 有権者と利益集団:有権者の行動や意識、利益集団の社会的役割について検討する。
【事前学習】教科書第7章、第9章に目を通し、政治的無関心の問題や選挙以外の政治参加について考えてみること。 (2時間)
【事後学習】授業で提示された参考文献等に目を通し、授業内容を整理するとともに、自分の身近にどのような事例があるのかを考え、自身の言葉で説明を試みること。 (2時間)
13 メディアと政治:メディアの制度や機能、メディアと政治の関係について検討する。
【事前学習】教科書第11章に目を通し、世論が果たす役割や世論の形成にメデイアが与える影響について考えてみること。 (2時間)
【事後学習】授業で提示された参考文献等に目を通し、授業内容を整理するとともに、自分の身近にどのような事例があるのかを考え、自身の言葉で説明を試みること。 (2時間)
14 国際政治と国内政治:国際社会や他国を原因とする問題が、国内政治にいかにして影響を与えるのか、国内政治が国際政治にどのように関わりをもつのか、国際政治学の理論等を基に検討する。
【事前学習】新聞等に目を通し、日本が抱える外交課題や安全保障問題についてまとめておくこと。 (2時間)
【事後学習】授業で提示された参考文献等に目を通し、授業内容を整理するとともに、自分の身近にどのような事例があるのかを考え、自身の言葉で説明を試みること。 (2時間)
15 総括:指定された課題について、授業内容を振り返るとともに、自ら学習した内容を整理する。【課題研究】
【事前学習】これまでの授業内容を振り返り、ノートを整理するとともに、疑問点等を明確化しておく (2時間)
【事後学習】まとめた内容をレポートとして作成し、提出すること。 (3時間)
その他
教科書 秋山和宏・照屋寛之編 『新編 現代政治過程』 三和書籍 2018年
講義は、現実政治の実態や、政治に対する問題意識を深めたりといった点を重視して行う。したがって、教科書全ての章や内容をまんべんなく取り上げる事は避け、重点をおいた項目、補足しておくべき項目について取り扱いたい。受講者は、講義と教科書の双方を活用して政治に対する理解を深めてほしい。
参考書 石川真澄・山口二郎 『戦後政治史』 岩波書店 2010年 第3版
各回のテーマに関する参考文献は授業内で随時提示をするが、授業では事例として現代日本政治を中心に取り上げる予定であるため、戦後の日本政治に関する一定の理解(歴代の首相の名前と顔が一致する等)があることを前提として行う。したがって、履修予定者は日本現代史について何かしらの方法で学習をしておくと、講義内容をより理解しやすいと思われる。さしあたり戦後政治史を概観できる新書を参考書として提示しておくが、購入する必要はない。
なお、高校時代に政治経済を履修した事がある場合は、使用していた教科書、参考書等を読み、政治分野ではどういった事柄が扱われていたのかを確認し、自身の興味、関心のある分野、問題意識を明確にしておくと、講義内容により関心を持てるかと思われる。
成績評価の方法及び基準 レポート:授業内容が踏まえられているか、自分なりの学習成果が見られるかどうか等で評価を行う。(80%)、授業参画度:毎回の課題の内容・提出状況およびコメント状況などの参加意欲(20%)
原則として最終日に提出してもらうレポートの内容で評価を行う。最終的な評価には、毎回の課題レポートの内容および提出状況やコメントなど授業への参加意欲も加味し、総合的に評価を行いたい。なお、成績評価の対象となるためには2/3以上の出席を必要とする。
オフィスアワー Classroomのコメント機能を利用して対応する。

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