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平成28年度以降入学者 | 心理調査概説 | ||||
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教員名 | 須永範明 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 2 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 心理学科 | ||||
学期 | 後期 | 履修区分 | 必修 |
授業の形態 | オンデマンド型授業(Blackboardを介して事前に配信される講義資料を読み、PowerPointで録画された授業動画を視聴したうえで、事前学習課題に取り組む。授業時間には授業内小テストに取り組む。期末試験は対面での実施を予定している-「成績評価の方法及び基準」を参照。) Blackboard ID: 20212522 |
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授業概要 | 質問紙法、面接法、観察法、検査法による心理調査法の理論と方法を学ぶ。 |
授業のねらい・到達目標 | 心理学の調査的研究(観察的研究)で用いられる研究方法について学ぶことがこの授業のねらいである。具体的には、質問紙調査法、面接法、観察法、検査法について理解する。到達目標は、代表的な心理調査法の方法について具体的に説明できる、各方法の信頼性と妥当性について比較できる、質問紙の作成過程について大まかに述べることができる、調査データの整理と分析方法の概要を述べることができることとする。 この科目は文理学部(学士(心理学))のディプロマポリシーDP1及びカリキュラムポリシーCP9に対応している。 なお、新カリキュラム(令和2年度以降の入学者)では、この科目は文理学部(学士(心理学))のディプロマポリシーDP3と4及びカリキュラムポリシーCP3と4に対応している。 ・既存の知識にとらわれることなく、物事を科学的根拠に基づいて、論理的・批判的に考察し、その本質を捉えた上で、説明することができる(A-3-4)。 ・資料や事象を注意深く観察し、問題点を発見し、心理学を活かしながら解決策を提案することができる(A-4-4)。 |
授業の方法 | 【講義】 本授業では反転授業を行なう。すなわち、授業内容の学習はひとりひとりの受講生が主体的に行ない、授業時には質疑応答と、理解度を確認する小テストを中心とする。授業で用いる資料、PowerPointで作成した授業動画、事前学習課題を事前にBlackboardに掲載する。教科書の該当箇所を学び、資料をダウンロードして読み、授業動画を視聴したうえで、事前学習課題に取り組むこと。事前学習課題は事前学習を支援するための課題である。毎回の授業時に授業内小テストをBlackboard経由で実施し、学習内容の理解度を自己確認する。事前学習課題と授業内小テストの達成度はBlackboard上で即座にフィードバックされる。 |
授業計画 | |
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1 |
ガイダンス 心理学における調査法の位置づけを理解し、調査法がなぜ必要なのか考える。 【事前学習】シラバスを事前に確認し、教科書第2章「実験と観察」を読んでおくこと。 (2時間) 【事後学習】調査法(観察的研究)について整理し、初回授業後学習課題(心理学研究法の復習)に解答すること。 (3時間) |
2 |
質問紙調査による心理学研究(1) 質問紙調査の特徴 質問紙を用いる調査の特徴について理解する。また、質問紙調査の立案段階について学ぶ。(A-3) 【事前学習】教科書第10章1節「なぜ質問紙調査が必要か」、2節「質問紙調査の実施方法」(「リサーチ・クエスチョン、仮説、分析計画」まで)を読み、事前学習課題に解答すること。 (2時間) 【事後学習】質問紙調査の特徴および質問紙調査の立案段階について教科書、ノート等で再確認すること。 (1時間) |
3 |
質問紙調査による心理学研究(2) 質問の作成と調査票の構成 質問の種類とその特徴を理解し、調査票に質問を配列する際の原則について学ぶ。(A-3) 【事前学習】教科書第10章2節「質問紙調査の実施方法」(「質問の作成」「調査票の構成」)を読み、事前学習課題に解答すること。 (2時間) 【事後学習】質問の種類とその特徴、質問を配列する原則について教科書、ノート等で再確認すること。 (1時間) |
4 |
質問紙調査による心理学研究(3) 対象者の抽出方法および調査方法の選択 母集団から調査対象者を抽出する方法について理解する。また、質問紙調査の実施方法の種類と特徴を理解する。(A-3) 【事前学習】教科書第10章2節「質問紙調査の実施方法」(「対象者の決定」、「調査方法の選択」)を読み、事前学習課題に解答すること。 (3時間) 【事後学習】対象者の抽出方法および質問紙調査の実施方法の種類と特徴について教科書、ノート等で再確認すること。 (2時間) |
5 |
質問紙調査による心理学研究(4) 質問文の作成と尺度構成 質問文を作成する際に注意すべき事柄と、尺度を用いる利点について理解する。(A-3, A-4) 【事前学習】教科書第10章3節「質問文の作成と尺度構成」、4節「よりよい調査研究のために」を読み、事前学習課題に解答すること。 (2時間) 【事後学習】質問文を作成する際の注意点と尺度の利点について教科書、ノート等で再確認すること。 (1時間) |
6 |
観察法による調査研究(1) 観察法の理論 観察法の特徴、分類、現象選択の方法、現象記述の方法について理解する。(A-3) 【事前学習】教科書第11章1節「観ることと察ること」、2節「状況を操作することと現象を選び、記すこと」を読み、事前学習課題に解答すること。 (3時間) 【事後学習】観察法の特徴、分類、現象選択の方法、現象記述の方法について教科書、ノート等で再確認すること。 (2時間) |
7 |
観察法による調査研究(2) 観察法の実際 観察法を用いる際の注意点について理解する。(A-3, A-4) 【事前学習】教科書第11章3節「確かなデータを得ることと偏りを防ぐこと」、4節「場の内側に在ることと仮説を生成すること」を読み、事前学習課題に解答すること。 (3時間) 【事後学習】観察法を用いる際の注意点について教科書、ノート等で再確認すること。 (2時間) |
8 |
面接法による調査研究(1) 面接法の理論 面接法の特徴、種類、基本的態度について理解する。(A-3) 【事前学習】教科書第13章1節「面接と『言葉』」~6節「面接とコンテクスト」、9節「面接法の限界と可能性」を読み、事前学習課題に解答すること。 (3時間) 【事後学習】面接法の特徴、種類、基本的態度について教科書、ノート等で再確認すること。 (2時間) |
9 |
面接法による調査研究(2) 面接法の実際 調査的面接データの分析方法について理解する。(A-3, A-4) 【事前学習】教科書第13章7節「面接とデータ分析」、8節「面接と倫理的責任」を読み、事前学習課題に解答すること。 (3時間) 【事後学習】調査的面接データの分析方法について教科書、ノート等で再確認すること。 (2時間) |
10 |
検査法(1) 検査法とはなにか 心理学の研究における検査法の位置づけと妥当性の検証について理解する。(A-3) 【事前学習】教科書第12章1節「週刊誌やテレビの“心理検査”は科学的か?」、2節「妥当性の検証と信頼性の評価」、第3章「実証の手続き」、第4章5節「妥当性」、第5章2節「測定の信頼性と妥当性」を読み、事前学習課題に解答すること。 (2時間) 【事後学習】検査法の位置づけと妥当性検証について教科書、ノート等で再確認すること。 (2時間) |
11 |
検査法(2) 信頼性の評価と検査得点の解釈と標準化 心理検査の信頼性の評価および検査得点の解釈と標準化について理解する。(A-3) 【事前学習】教科書第5章2節「測定の信頼性と妥当性」、第12章2節「妥当性の検証と信頼性の評価」、3節「検査得点の解釈と標準化」を読み、事前学習課題に解答すること。 (2時間) 【事後学習】信頼性の評価および検査得点の解釈と標準化について教科書、ノート等で再確認すること。 (2時間) |
12 |
検査法(3) 心理検査法に関する研究 心理検査の開発および検査得点の統計的理論について理解する。(A-3, A-4) 【事前学習】教科書第12章4節「心理検査法に関する研究」を読み、事前学習課題に解答すること。 (2時間) 【事後学習】心理検査の開発および検査得点の統計的理論について教科書、ノート等で再確認すること。 (2時間) |
13 |
調査データの分析(1) 記述統計、推測統計、統計的検定 調査データから意味を引き出すために用いる統計的分析について理解する。(A-3) 【事前学習】教科書第16章1節「記述統計」、2節「推測統計と統計的検定」を読み、事前学習課題に解答すること。 (3時間) 【事後学習】統計的分析について教科書、ノート等で再確認すること。 (2時間) |
14 |
調査データの分析(2) 効果量と信頼区間 調査データを解釈するうえで効果量と信頼区間が重要であることを理解する。(A-3) 【事前学習】教科書第16章3節「効果量とその信頼区間の推定」を読み、事前学習課題に解答すること。 (3時間) 【事後学習】統計的分析について教科書、ノート等で再確認すること。 (2時間) |
15 |
調査データの分析(2) より進んだ分析手法 偏相関係数を用いた共変数の統計的な統制について理解する。(A-3, A-4) 【事前学習】教科書第16章4節「偏相関係数を用いた共変数の統計的な統制」を読み、事前学習課題に解答すること。 (3時間) 【事後学習】偏相関係数および共変数の統計的な統制について教科書、ノート等で再確認すること。 (2時間) |
その他 | |
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教科書 | 高野 陽太郎 (編集), 岡 隆 (編集) 『心理学研究法 心を見つめる科学のまなざし 補訂版』 有斐閣 2017年 第補訂版 『心理学研究法・心理学研究法1』と同じ教科書である。 |
参考書 | 大谷信介・後藤範章・小松洋・木下 栄二 (編著) 『新・社会調査へのアプローチ―論理と方法』 ミネルヴァ書房 2013年 第1版 このほかにも授業時に参考書を紹介することがある。 |
成績評価の方法及び基準 | 試験(40%)、授業内テスト:授業内小テスト(30%)、事前学習課題、初回授業後学習課題(心理学研究法の復習)(30%) 試験は授業内容全体の理解度を評価する。試験は定期試験期間に対面で実施する予定である。対面で受験できない学生には、Blackboard上で同じ日時にオンラインで試験を実施する。オンライン実施では参照不可を担保できないため、出題する問題数を対面実施より1.5から2倍に増やす予定である(試験時間は対面の場合と同じ)。授業内小テストは毎回の授業時に実施し、授業内容の理解を確かなものにするとともに、その理解度を評価するために行なう。事前学習課題は事前学習を支援するために行なう。なお、15回の授業回のうち3分の2以上に参加することが、成績評価の対象となるための条件である。授業内小テストに解答することをもって授業への参加と判断する。 試験と授業内小テストでA-3とA-4の達成度を評価する。 |
オフィスアワー | 質問等はメールで問い合わせるか、Blackboard上の掲示板に投稿していただきたい。 |