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基礎科学実験1

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令和2年度以降入学者 基礎科学実験1
令和元年度以前入学者 基礎科学実験1
教員名 澤田博司
単位数    1 学年    1 開講区分 文理学部
科目群 生命科学科
学期 後期 履修区分 必修
授業の形態 オンデマンド授業(PowerPointによるスライド資料の配信)と課題研究(BlackBoardを通じた学習資料配信)と,入校制限内での対面授業(実験)を併用して行う。
対面式,オンデマンド型に関しては,Blackboardで連絡する。BlackBoardを通じての連絡が多くなるので,BlackBoardへのアクセスを定期的に行って下さい。
Blackboard ID: 20213167,金曜4,5限
授業概要 生物の構造と機能を探る。
授業のねらい・到達目標 〈知識・技能〉
生物現象を理解するために必要な基礎的知識と概念を,本実験を通じて身につける事が目的である。
具体的には,光学顕微鏡を用いた観察とその観察にふさわしい試料の作製や基礎的な生化学的実験を通して,生物学における観察法,生体分子の扱いができる。
また,この科目は教職科目としても認定されているため,現場で実践できる内容のテーマをいくつか実習し,生物学実験で多用される形態学的・生化学的実験の指導法と結果の表現法の指導法等が習得できる。

<能力>
この科目は文理学部生命科学科(学士(理学))のディプロマポリシーDP1, 3, 4, 5, 6, 7, 8に対応している。
・学修から得られた豊かな知識と教養,および自己の倫理観に基づいて,科学技術の役割を説明することができる(DP1-1)。
・物事を論理的に説明することができる。(DP3-1)。
・日常生活における現象に潜む科学的問題を見出すことができる(DP4-1)。
・与えられた問題に取り組む気持ちを持つことができる(DP5-1)。
・周りの人々と相互に意思を伝達することができる(DP6-1)。
・学修活動において積極的にリーダーシップを発揮することができる(DP7-1)。
・継続的に自分の学修経験を振り返ることができる(DP8-1)。

各回の授業・事前学習・事後学習を通して,日本大学教育憲章にある以下の能力を身につけることを目標とする。
A-1 (DP1・CP1): 豊かな知識・教養に基づく高い倫理観
A-3 (DP3・CP3): 論理的・批判的思考力
A-4 (DP4・CP4): 問題発見・解決力
A-5 (DP5・CP5): 挑戦力
A-6 (DP6・CP6): コミュニケーション力
A-7 (DP7・CP7): リーダーシップ・協働力
A-8 (DP8・CP8): 省察力
授業の方法 授業の形式:【実験】
配布するテキストをもとにして、顕微鏡を使用しての細胞の構造と生理現象の観察、酵素を用いた反応の条件設定や、生化学的実験で多用される各種器具、試薬、機器の取り扱い等を実習する。本科目は毎回,複数教員で担当する。
オンデマンド授業と課題研究では,配付資料を基にして家庭でも学習が出来る項目について課題を作成し,そのレポートなどを提出する。
入校制限内での対面授業においては,必要最小限の重要な実験項目に焦点を絞り,実際に実験を行い結果をまとめレポートを作成する。
提出されたレポートに対しては、対面授業内などにおいて解説やコメントを伝える。
実験は実際に行うことが重要だが、やむを得ず参加できない場合は事前にその理由を説明し承諾を得ること。代替の課題を提出することによって参加したとみなし,メール等で対応します。
授業計画
1 全体の説明:実験を行うにあたっての注意事項と危険対策について学ぶ。
生物学的スケッチやレポート作成等について学ぶ。
【事前学習】シラバスを事前に確認し,ここで取り上げるテーマについて予習をしておく。 (1時間)
【事後学習】実験における注意事項と危険対策について復習し,次回からの実験に備える。また,生物学的スケッチ,レポートの作成等の重要点をまとめておく。これにより「省察力(A-8)」を養う。 (2時間)
2 光学顕微鏡の操作法
1.光学顕微鏡の各部の名称と機能の説明,メカニカルステージの目盛りの読み方,
2.永久プレパラートを用いた観察(×400)とスケッチ

 実際に実験に取り組むことで,新たな実験手法に挑戦して(A-5)技術を修得し,失敗があれば問題点を見出し解決し(A-4),実験結果から客観的に情報を読み取り(A-3),それについて実験パートナーと議論する能力(A-6)を養う。
【事前学習】光学顕微鏡について再確認し,忘れている箇所を調べておく。これにより「豊かな知識・教養に基づく高い倫理観(A-1)」を養う。 (1時間)
【事後学習】光学顕微鏡の各部の名称と機能,メカニカルステージの目盛りの読み方等をまとめておく。これにより「省察力(A-8)」を養う。 (2時間)
3 顕微鏡的計測法
1.対物ミクロメーターと接眼ミクロメーターを使用して,接眼ミクロメーターの一目盛りの長さを求める。
2.ムラサキツユクサの表皮細胞のプレパラート作製,観察(×400)とスケッチ,観察物の長さの測定,スケールの記入

実際に実験に取り組むことで,新たな実験手法に挑戦して(A-5)技術を修得し,失敗があれば問題点を見出し解決し(A-4),実験結果から客観的に情報を読み取り(A-3),それについて実験パートナーと議論する能力(A-6)を養う。
【事前学習】対物ミクロメーターと接眼ミクロメーターについて調べておく。 (1時間)
【事後学習】ムラサキツユクサの表皮細胞の形態的な特徴をまとめ,その特徴に関して考察する。これにより「省察力(A-8)」を養う。 (2時間)
4 タマネギの表皮細胞の観察と原形質分離の観察
1.タマネギの表皮細胞の観察(×100,×400)とスケッチ
2.原形質分離の観察(×400)とスケッチ

実際に実験に取り組むことで,新たな実験手法に挑戦して(A-5)技術を修得し,失敗があれば問題点を見出し解決し(A-4),実験結果から客観的に情報を読み取り(A-3),それについて実験パートナーと議論する能力(A-6)を養う。
【事前学習】原形質分離について調べておく。 (1時間)
【事後学習】タマネギの表皮細胞の形態学的な特徴と原形質分離の起き方についてまとめておく。これにより「省察力(A-8)」を養う。 (2時間)
5 葉の外部形態と横断面の観察
1.葉(サザンカ)の外部形態の肉眼による観察とスケッチ
2.葉の切片の作製,横断面の観察(×400)とスケッチ

 実際に実験に取り組むことで,新たな実験手法に挑戦して(A-5)技術を修得し,失敗があれば問題点を見出し解決し(A-4),実験結果から客観的に情報を読み取り(A-3),それについて実験パートナーと議論する能力(A-6)を養う。
【事前学習】植物の組織と器官について調べておく。 (1時間)
【事後学習】サザンカの葉の外部形態の特徴と葉の横断面に観察される組織の特徴をまとめ,その特徴に関して考察する。これにより「省察力(A-8)」を養う。 (2時間)
6 維管束の観察
1.単子葉植物と双子葉植物の茎における維管束の配置状態の観察(×40)とスケッチ
2.単子葉植物と双子葉植物の茎の維管束の観察(×400)とスケッチ

実際に実験に取り組むことで,新たな実験手法に挑戦して(A-5)技術を修得し,失敗があれば問題点を見出し解決し(A-4),実験結果から客観的に情報を読み取り(A-3),それについて実験パートナーと議論する能力(A-6)を養う。
【事前学習】単子葉植物と双子葉植物について確認し,忘れている箇所を調べておく。 (1時間)
【事後学習】単子葉植物と双子葉植物の茎の維管束の相違についてまとめ,その特徴に関して考察する。これにより「省察力(A-8)」を養う。 (2時間)
7 ゾウリムシの観察
1.ゾウリムシの行動観察(×40)とスケッチ
2.NiCl2を用いたゾウリムシの麻酔法,観察(×400)とスケッチ,収縮胞と放射状水管の律動回数の測定。

実際に実験に取り組むことで,新たな実験手法に挑戦して(A-5)技術を修得し,失敗があれば問題点を見出し解決し(A-4),実験結果から客観的に情報を読み取り(A-3),それについて実験パートナーと議論する能力(A-6)を養う。
【事前学習】ゾウリムシについて確認をし,忘れている箇所を調べておく。 (1時間)
【事後学習】ゾウリムシの形態的な特徴についてまとめておく。これにより「省察力(A-8)」を養う。 (2時間)
8 体細胞分裂の観察
1.ヒヤシンス等の根端を使用し酢酸カーミンによる染色を行い,プレパラートを作製する。 
2.体細胞分裂の観察(×400)とスケッチ

 実際に実験に取り組むことで,新たな実験手法に挑戦して(A-5)技術を修得し,失敗があれば問題点を見出し解決し(A-4),実験結果から客観的に情報を読み取り(A-3),それについて実験パートナーと議論する能力(A-6)を養う。
【事前学習】体細胞分裂について調べておく。 (1時間)
【事後学習】ヒヤシンスの根の体細胞分裂の特徴をまとめ,その特徴に関して考察する。これにより「省察力(A-8)」を養う。 (2時間)
9 海産の甲殻類幼生の観察
1.シラス干しの中から海産甲殻類の幼生を肉眼で選り分け,観察対象物を選別する。
2.双眼実体顕微鏡を用いた海産甲殻類幼生の同定,観察(×20),スケッチ。

 実際に実験に取り組むことで,新たな実験手法に挑戦して(A-5)技術を修得し,失敗があれば問題点を見出し解決し(A-4),実験結果から客観的に情報を読み取り(A-3),それについて実験パートナーと議論する能力(A-6)を養う。
【事前学習】海産甲殻類の発生過程を調べておく。 (1時間)
【事後学習】数種類の海産甲殻類幼生の形態的な特徴をそれぞれまとめ,その形態に関して考察する。これにより「省察力(A-8)」を養う。 (2時間)
10 タンパク質の定量
1.Folin-Lowry法を用いてタンパク質の定量を行い,標準曲線を作製する。
2.だ液中のタンパク質濃度を求める。

 実際に実験に取り組むことで,新たな実験手法に挑戦して(A-5)技術を修得し,失敗があれば問題点を見出し解決し(A-4),実験結果から客観的に情報を読み取り(A-3),それについて実験パートナーと議論する能力(A-6)を養う。
【事前学習】Folin-Lowry法について調べておく。 (1時間)
【事後学習】タンパク質濃度を求める際の注意事項と重要点をまとめ,唾液中のタンパク質濃度に関する考察を行う。これにより「省察力(A-8)」を養う。 (2時間)
11 酵素活性の測定Ⅰ
1.ブタの肝臓の抽出した酵素を用いて,フェノールフタレインリン酸を基質にして酸性フォスファターゼの活性を,生成物であるフェノールフタレインの量を基にして測定する。その準備としてフェノールフタレインの標準曲線を作製する。
2.酸性フォスファターゼ活性の反応時間の影響を調べる。

 実際に実験に取り組むことで,新たな実験手法に挑戦して(A-5)技術を修得し,失敗があれば問題点を見出し解決し(A-4),実験結果から客観的に情報を読み取り(A-3),それについて実験パートナーと議論する能力(A-6)を養う。
【事前学習】酵素の活性測定法について調べておく。 (1時間)
【事後学習】酸性フォスファターゼ活性の反応時間の影響についてまとめ,その考察を行う。これにより「省察力(A-8)」を養う。 (2時間)
12 酵素活性の測定Ⅱ
1.酸性フォスファターゼ活性の反応温度の影響を調べる。
2.酸性フォスファターゼ活性のpHの影響を調べる。

 実際に実験に取り組むことで,新たな実験手法に挑戦して(A-5)技術を修得し,失敗があれば問題点を見出し解決し(A-4),実験結果から客観的に情報を読み取り(A-3),それについて実験パートナーと議論する能力(A-6)を養う。
【事前学習】酵素の至適温度,指摘pHについて調べておく。 (1時間)
【事後学習】酸性フォスファターゼ活性の至適温度と至適pHについてまとめ,酵素反応の至適温度と至適pHについて考察を行う。これにより「省察力(A-8)」を養う。 (2時間)
13 コンピューターを用いたレポートの作成
1.タンパク質の定量の実験で得られた値を基にしてエクセルで表とグラフを作成する。
2.ワードを用いてレポートを作成する。その際,結果にエクセルで作製した表とグラフをワードファイルにペーストし綺麗にレイアウトする。

 実際に実験に取り組むことで,新たな実験手法に挑戦して(A-5)技術を修得し,失敗があれば問題点を見出し解決し(A-4),実験結果から客観的に情報を読み取り(A-3),それについて実験パートナーと議論する能力(A-6)を養う。
【事前学習】タンパク質の定量の実験を再確認し,MSエクセルとMSワードの操作法ついて調べておく。 (1時間)
【事後学習】タンパク質の定量のグラフ作成に着目したMSエクセルとMSワードの操作上の注意点をまとめておく。これにより「省察力(A-8)」を養う。 (2時間)
14 コンピューターを用いたレポートの作成
1.酵素活性の実験で得られた値を基にしてエクセルで表とグラフを作成する。
2.ワードを用いてレポートを作成する。その際,結果にエクセルで作製した表とグラフをワードファイルにペーストし綺麗にレイアウトする。

 実際に実験に取り組むことで,新たな実験手法に挑戦して(A-5)技術を修得し,失敗があれば問題点を見出し解決し(A-4),実験結果から客観的に情報を読み取り(A-3),それについて実験パートナーと議論する能力(A-6)を養う。
【事前学習】酵素活性の実験を再確認し,MSエクセルとMSワードの操作法ついて調べておく。 (1時間)
【事後学習】酵素活性のグラフ作成に着目したMSエクセルとMSワードの操作上の注意点をまとめておく。これにより「省察力(A-8)」を養う。 (2時間)
15 基礎科学実験1の総括,到達度確認とその解説

 当該内容に関して改めて自主的に学び(A-1),本実験が解決しようとする問題を捉え(A-4),実験結果から客観的に情報を読み取り(A-3),科学的内容が読み手に正確に伝わる文章を構築する(A-6)。また,提出したレポートに対する教員からのコメントを参考にして,レポートを修正する(A-8)。
【事前学習】これまでの実験テーマの中で理解不足や理解困難であったと思われる項目についてまとめておく。 (1時間)
【事後学習】理解不足であったテーマについて理解できるようになった点を詳細にまとめ,実験におけるその重要性を理解しておく。これにより「省察力(A-8)」を養う。 (2時間)
その他
教科書 『『生物学実験マニュアル』』
専用のテキストを配布する。
参考書 使用しない
成績評価の方法及び基準 レポート(20%)、授業参画度(80%)
授業参画度は,生命科学を志す者に相応しい態度,すなわち毎回の実験に取り組む姿勢や態度を重視する。また,教職認定科目でもあるため,教員を志す者として相応しい態度や言動などを行っているかについても観察し評価します。また,毎回の実験レポートの指摘箇所に関するリアクションペパーパー等の質も評価する。従って,全て出席し,毎回要求される実験レポートを提出していても単位が取得できない学生も例年いますので,心して履修して下さい。
オフィスアワー 対面での対応:月〜金,10時〜18時,本館6階 生命科学科 研究室603。
Eメールでの対応:メールは随時受け付けますが,返信は緊急の場合を除き月〜金の10時〜18時にします。

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