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有機化学実験(含演習)

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令和2年度以降入学者 有機化学実験(含演習)
令和元年度以前入学者 基礎有機化学実験(含演習)
教員名 大﨑愛弓,早川一郎,宮入伸一
単位数    2 学年    2 開講区分 文理学部
科目群 化学科
学期 前期 履修区分 必修
授業の形態 「基礎有機化学実験」と「応用有機化学実験」の2つのパートに分かれた実験課題に取り組む。受講者への連絡はBlackboardの“連絡事項”欄を通じて行う。そのため,初回講義開始までにBlackBoardのコース登録をすること。
Blackboard ID: 火曜3-5限→20213255,金曜3-5限→20213256

各実験の形態は以下の通りである。

基礎有機化学実験:化学は実験学問であるため,原則対面実験を実施する。ただしコロナ禍の対応として,あらかじめ希望した者に関しては遠隔授業(オンデマンド方式で配信する実験動画の視聴)によるレポート提出(毎週)に加え,別途課した課題を提出することによって評価する。

応用有機化学実験:対面実験授業と遠隔授業(同時双方向型とオンデマンド型)の組み合わせにより実施する。

なお,社会状況の変動等で,授業の形態・スケジュール等が変更される可能性があります。その場合もBlackboardあるいはe-mailを通じて連絡します。対面実験授業のスケジュールについては,ガイダンスにて指示します。
授業概要 基礎有機化学実験:基礎的な有機化学実験を実践するための技術と知識の修得。
応用有機化学実験:有機化合物の構造と性質の理解,合成実験法や種々の有機分析機器を用いた総合的な有機分析法の修得。
授業のねらい・到達目標 基礎有機化学実験:
簡単な有機化合物を合成することにより,実験の基礎操作(反応の追跡方法,各種精製方法,機器分析法など)を身につけ,関連した実験操作を自ら実践できるようになる。
実験を通して基本的な有機化学反応についての理解を深め,それらの内容を説明できるようになる。

応用有機化学実験:
合成原料並びに生成物となる有機化合物の構造と物理的,化学的性質を良く理解した上で合成反応実験を計画,実行出来るようになる。
また,実験を通して有機化合物の取り扱いを習得するとともに,講義で学んだ有機化学の体系を自らの経験として実感することを目的とする。赤外吸収スペクトル,ガスクロマトグラフィー,GCMSを用いた有機化合物の分析や一次元,二次元NMRを用いた構造解析の手法についても理解し,学生自身で説明することができる。

この科目は文理学部(学士(理学))のディプロマポリシーDP6及びカリキュラムポリシーCP9に対応しています。

なお,新カリキュラム(令和2年度以降の⼊学者)では,この科⽬は⽂理学部(学⼠(理学))のディプロマポリシーDP1, DP3〜DP8 及びカリキュラムポリシーCP1, CP3〜CP8 に対応しています。
A-1-3)学修から得られた豊かな知識と教養,化学的な倫理観 に基づいて,与えられた課 題に対して倫理的かつ安全に取り組むことができる。
A-3-3)高度な化学知識に基づいて,自然科学に関係する諸 現象を論理的・批判的に考察することができる。
A-4-3)さまざまな事象に潜む化学的問題を発見し,専門的化学知識に基づいてそれに対する解決策を考えることができる。
A-5-3)与えられた問題・課題・実験テーマに取り組むために収集した情報・知識を整理・分析して用いることができる。
A-6-3)周りの人々と高度な専門知識を共有し,互いに理解を深めながら議論することができる。
A-7-3)学修活動において,積極的にリーダーシップおよび指 導力を発揮し,他者と協働して作業をすることができる。
A-8-3)自分の実験経験を振り返り,その成果を他人に分かる形で客観的にまとめることができる。
授業の方法 授業の形式:【実験,演習】
基礎有機化学実験:予習ノートを作成後,前日までにあらかじめ配信した「予習動画」を視聴してから実験に臨むこと。次回の実験時に前回分のレポートを提出する。
なお,みなさんにとって初めての有機化学実験である,「Grignard反応」については,講義室にて実験内容の詳細な説明,レポートの書き方(「どのようなことをレポートに書くか・考察するか」)についての事後指導を実施する。その講義を受講後に「Grignard反応」のレポートを提出する。

応用有機化学実験:講義と実験,演習を行い,実験終了後にレポートにまとめて提出する。実験の理解の確認として試験を行う。実験内容については各回に記載する。対面実験では課題の提出方法,フィートバック方法等については,授業開始時に掲示する。同時双方向型授業(ZOOM等)では討議を通じて指導する。オンデマンド授業ではBlackboardを通じて教材を配信する。遠隔授業での課題は,提出期限までにBlackboardを通じて提出すること。Blackboardやe-mailを通じての質問や議論の機会を提供する。
履修条件 学科で定める単位を修得していること
授業計画
1 全体ガイダンス(A-1,A-3〜A-8)
【事前学習】事前配布のプリントを読んで内容を理解し,実験ノートを作成する。 (2時間)
【事後学習】ノートを整理してまとめる。 (2時間)
2 「基礎有機化学実験」(A-1,A-3〜A-8)
クロスカップリング反応 *本実験はレポートではなく,講義にて配布するプリントを実験後に提出する。
【事前学習】教科書4-13を読んで内容の理解と,予習動画を視聴して実験内容を理解し,実験ノートを作成する。 (2時間)
【事後学習】実験内容をノートにまとめる。教科書の「事後学習」を行う。 (2時間)
3 「基礎有機化学実験」(A-1,A-3〜A-8)
Grignard反応
【事前学習】事前に配布したプリントを読んで内容の理解と,予習動画を視聴して実験内容を理解し,実験ノートを作成する。 (2時間)
【事後学習】実験内容をノートにまとめる。教科書の「事後学習」を行う。 (2時間)
4 「基礎有機化学実験」(A-1,A-3〜A-8)
Grignard反応のレポートの書き方についての講義(講義室は追って連絡します)
【事前学習】ボルハルト・ショアーのGrignard反応の章を読んで,反応機構をノートにまとめる。 (2時間)
【事後学習】講義内容をノートにまとめ,レポートを書く。 (2時間)
5 「基礎有機化学実験」(A-1,A-3〜A-8)
シクロヘキサノールからシクロヘキサノンの合成とイミン誘導体の調製(1)
【事前学習】教科書4-6を読んで内容の理解と,予習動画を視聴して実験内容を理解し,実験ノートを作成する。 (2時間)
【事後学習】実験内容をノートにまとめ,教科書の「事後学習」を行う。 (2時間)
6 「基礎有機化学実験」(A-1,A-3〜A-8)
シクロヘキサノールからシクロヘキサノンの合成とイミン誘導体の調製(2)
【事前学習】教科書4-6を読んで内容の理解と,予習動画を視聴して実験内容を理解し,実験ノートを作成する。 (2時間)
【事後学習】実験内容をノートにまとめ,教科書の「事後学習」を行い,レポートを書く。 (2時間)
7 「基礎有機化学実験」(A-1,A-3〜A-8)
茶葉からカフェインの抽出と単離
【事前学習】教科書4-8を読んで内容の理解と,予習動画を視聴して実験内容を理解し,実験ノートを作成する。 (2時間)
【事後学習】実験内容をノートにまとめ,教科書の「事後学習」を行い,レポートを書く。 (2時間)
8 「基礎有機化学実験」(A-1,A-3〜A-8)
ジベンジリデンアセトンの合成(アルドール縮合)
【事前学習】教科書4-5を読んで内容の理解と,予習動画を視聴して実験内容を理解し,実験ノートを作成する。 (2時間)
【事後学習】実験内容をノートにまとめ,教科書の「事後学習」を行い,レポートを書く。 (2時間)
9 「応用有機化学実験」(A-1,A-3〜A-8)
器具チェック,ガイダンス,有機化合物の構造解析
アスピリンの合成①
【事前学習】配布資料に目を通しておくこと。ボルハルトショア第10章の「NMR分光法による構造決定」を読んでおくこと。教科書4-10を読み,実験ノートを作成する。 (2時間)
【事後学習】事後学習,課題学習については当日指示を行う。 (2時間)
10 「応用有機化学実験」(A-1,A-3〜A-8)
アスピリンの合成②,4-メチルシクロヘキサノールの合成①
【事前学習】教科書4-9を読み,実験ノートを作成する。 (2時間)
【事後学習】実験内容をノートにまとめ,事後学習,課題学習をおこない,レポートを書く(指示された書き方に基づき作成すること。以下同様)。 (2時間)
11 「応用有機化学実験」(A-1,A-3〜A-8)
4-メチルシクロヘキサノールの合成②
【事前学習】減圧蒸留について調べておく。 (2時間)
【事後学習】実験内容をノートにまとめ,事後学習,課題学習をおこない,レポートを書く。 (2時間)
12 「応用有機化学実験」(A-1,A-3〜A-8)
アジピン酸の合成①
【事前学習】教科書4-11を読み,実験ノートを作成する。 (2時間)
【事後学習】実験内容をノートにまとめ,事後学習,課題学習をおこない,レポートを書く。 (2時間)
13 「応用有機化学実験」(A-1,A-3〜A-8)
アジピン酸の合成②,液体クロマトグラフィー①
【事前学習】教科書4-14を読み,実験ノートを作成する。 (2時間)
【事後学習】実験内容をノートにまとめ,事後学習,課題学習をおこない,レポートを書く。 (2時間)
14 「応用有機化学実験」(A-1,A-3〜A-8)
液体クロマトグラフィー②
【事前学習】HPLCについて指定の項目を調べておくこと。 (2時間)
【事後学習】実験内容をノートにまとめ,事後学習,課題学習をおこない,レポートを書く。 (2時間)
15 「応用有機化学実験」(A-1,A-3〜A-8)
器具片づけ,試験およびノートチェック
質疑応答とフィードバックを行う。
【事前学習】実験ノートの加筆修正を行っておくこと。これまでの実験内容について理解し,試験準備をおこなっておくこと。 (2時間)
【事後学習】試験の問題を見直し,振り返り学習を行う。 (2時間)
その他
教科書 菅原 正雄・飯田 隆・鈴鹿 敢・渋川 雅美・宮入 伸一 『イラストで見る化学実験の基礎知識』 丸善 第3版
日本大学文理学部化学科編 『大学基礎・専門課程の化学実験マニュアル』 共立出版 2009年 第2版
横山泰,廣田洋,石原普次 『演習で学ぶ有機化合物のスペクトル解析』 東京化学同人 2010年 第1版
参考書 M. Hesse, H. Meier, B. Zeeh 著 『有機化学のためのスペクトル解析法 第2版 (市川厚 監修,野村正勝 監訳)』 化学同人 2010年 第2版
『ベーシック有機構造解析 (森田博史,石橋正己 共著)』 化学同人 2011年 第1版
成績評価の方法及び基準 詳細は下記参照のこと.(100%)
基礎有機化学実験:テスト20%,レポート40%,授業参画度40%(但し,全課題のレポート提出が成績評価の条件である)
応用有機化学実験:テスト60%,レポート20%,授業参画度20%

「基礎有機化学実験」と「応用有機化学実験」の評価の平均を「有機化学実験」の成績とする。
オフィスアワー 開講時間内および終了後。
備考 毎回,実験内容について予習をしておくこと。実験の実施,操作,経過の記録の取り方や危険に対する予防措置,実験後の廃棄物の処理などについてガイダンスで講義を行うので,その指示に従うこと。なお,学生実験室内では常時マスクと保護メガネを着用すること。

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