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令和元年度以前入学者 | 分析化学特論1 | ||||
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教員名 | 高橋純一 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 4 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 化学科 | ||||
学期 | 前期 | 履修区分 | 選択必修 |
授業の形態 | (2)オンデマンド型授業(15回)録画授業配信およびスライド資料配信 Blackboard ID:20213284 |
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授業概要 | 環境⽔,⽣体,医薬あるいは半導体などの高純度材料に含まれる微量元素の働きについての理解の必要性は,近年特に深まりつつある。主要元素に⽐べて⾒過ごされがちな微量元素であるが,その重要性は⾮常に⾼い。一方でメディアが主導する一般社会においては,個々の元素に対する理解の欠如からいとも簡単に中毒問題などと報道されることがある。⼯場、研究所、分析センター等において検査・分析の対象となる微量⾦属元素について、その性質,⽤途、資源としての有⽤性、環境問題などを説明し,なぜ分析しなくてはならないのか、そしていかに正しく分析するかを講義する。 |
授業のねらい・到達目標 | この科目は文理学部(学士( 理学)のDP及びCP3,4,8に対応しています。 ⾝の回りの⽣活に密着している微量元素について,その分析的意義,つまりなぜ分析しなくてはならないのかを理解し説明できる。(A-3-4) 毒性元素や放射性元素の何が脅威であるかを説明できる。報道される内容を正しく評価できる。主要な分析⼿法である原⼦スペクトル法を⽤いて,実試料の分析⼿順を説明できる。(A-4-4) ⾃分の実験経験を振り返り,その成果を客観的にまとめ,他者の評価や批判を受け,今後に活か すことができる。(A-8-4) |
授業の方法 | 授業の形式:【講義】 事前学習用に授業で使用するスライドのpdfテキストを先に公開する。毎回の授業前日にナレーション付きのスライド資料を動画の形で配信する。⼩課題を付すので資料を参考にして回答を期限までに提出すること。課題提出をもって出席点,授業参画点とする。フィードバックはコメントとして学生1人1人に答える。 |
履修条件 | 初回の講義において全体の方向,成績評価の内容について説明するのでBlackboardのスライド資料をダウンロードし,必ず通読すること。 |
授業計画 | |
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1 |
微量元素とは何かを定義する。元素の成り⽴ちについてレビューする。
【事前学習】周期律表の成⽴,⾦属元素の元素名と元素記号を熟知しておくこと。スライド資料を見ておくこと (A-3) (2 時間) 【事後学習】課題を検討すること。無機元素を金属,非金属,半金属に分類する (A-3-4) (2 時間) |
2 |
元素の仕組み・原⼦構造について,原⼦スペクトル分析の観点から説明する。
【事前学習】分析化学の参考書で元素の構造を通読しておくこと。スライド資料を見ておくこと (A-3) (2 時間) 【事後学習】課題を検討すること。原⼦構造とスペクトルの関係を理解すること (A-3-4) (2 時間) |
3 |
毒性元素(1)として⽔銀をとりあげる。
【事前学習】参考書で⽔銀の項を通読しておくこと。スライド資料を見ておくこと (A-3) (1 時間) 【事後学習】課題を検討すること。⽔俣病,第⼆⽔俣病について関係書物を調べ,その経緯をまとめなさい (A-4-4) (3 時間) |
4 |
毒性元素(2)としてヒ素をとりあげる。
【事前学習】参考書でヒ素の項を通読しておくこと。スライド資料を見ておくこと (A-3) (1 時間) 【事後学習】課題を検討すること。ヒ素中毒の実例,和歌⼭ヒ素カレー事件やヒ素を使ったミステリーなどからヒ素中毒の状態と検出法を調べること (A-4-4) (3 時間) |
5 |
毒性元素(3)としてカドミウムをとりあげる。
【事前学習】参考書でカドミウムの性質について通読しておくこと。スライド資料を見ておくこと (A-3) (1 時間) 【事後学習】課題を検討すること。イタイイタイ病の記事,欧州RoHS規制について調べること (A-3-4) (3 時間) |
6 |
毒性元素(4)として鉛をとりあげる。授業時間の一部を使って⼩テストを実施する。
【事前学習】鉛中毒の実例を調べること。スライド資料を見ておくこと。ただしテスト内容は事前提示しない (A-4) (3 時間) 【事後学習】⼩テストの内容について検討すること (A-4-4) (1 時間) |
7 |
必須微量元素(1)として亜鉛をとりあげる。前回の⼩テストについて解説する。
【事前学習】参考書で亜鉛と⽣体内酵素の関係を調べておくこと。スライド資料を見ておくこと (A-4) (2 時間) 【事後学習】課題を検討すること。原⼦吸光法による亜鉛の分析法の特徴をまとめなさい (A-3-3) (2 時間) |
8 |
必須微量元素(2)として銅をとりあげる。
【事前学習】参考書で銅の項を通読しておくこと。スライド資料を見ておくこと (A-3) (2 時間) 【事後学習】課題を検討すること。銅の歴史的な位置づけ,⽣体への影響を調べること (A-3-4) (2 時間) |
9 |
貴⾦属元素である⽩⾦,ロジウム,パラジウムをとりあげる。
【事前学習】参考書で貴⾦属とは何かを調べておくこと。スライド資料を見ておくこと (A-3) (2 時間) 【事後学習】課題を検討すること。アクセサリー以外の⽤途をまとめなさい (A-4-4) (2 時間) |
10 |
希⼟類元素のイットリウム,ランタン,ネオジム,サマリウムなどをとりあげる。
【事前学習】希⼟類元素の幅広い⽤途についてまとめておきなさい。スライド資料を見ておくこと (A-4) (2 時間) 【事後学習】課題を検討すること。なぜ希⼟類元素の分析が難しいのか理解すること (A-3-4) (2 時間) |
11 |
希ガス元素であるアルゴン,ヘリウムなどについて説明する。2回⽬の小テストを授業時間内に実施する。
【事前学習】7週から10週⽬までのノートを再チェックしておくこと。スライド資料を見ておくこと。ただしテスト内容は事前提示しない (A-4) (3 時間) 【事後学習】⼩テストの内容について検討すること (A-4-4) (1 時間) |
12 |
放射性元素であるトリウムとウランをとりあげる。前回の⼩テストについて解説する。
【事前学習】参考書で放射能について調べておきなさい (A-3) 。スライド資料を見ておくこと (2 時間) 【事後学習】なぜ産業界で微量の放射能が問題になるのか理解すること。アンケートに答える (A-4-4) (2 時間) |
13 |
産業界で重要なレアメタルについて説明する。代表例としてマンガン,コバルト,タンタルなどをとりあげる。
【事前学習】レアメタルとは何か調べておきなさい。スライド資料を見ておくこと (A-3) (2 時間) 【事後学習】課題を検討すること。レアメタルの分析法を整理すること (A-3-4) (2 時間) |
14 |
医療⽤途に使われる元素として⼀般には馴染みの薄いガドリニウム,テクネチウムなどについて説明する。最終課題を提⽰する。
【事前学習】参考書でガドリニウム,テクネチウムの項を通読しておくこと。スライド資料を見ておくこと (A-3) (2 時間) 【事後学習】医療⽤途に使われる元素の分析がなぜ必要か考えること。最終課題レポートを作成すること。(A-4-4) (2 時間) |
15 |
⻘銅の時代としてスズをとりあげる。最終課題についての解説は各自へのコメントに記す。
【事前学習】スライド資料を見ておくこと。なぜ⽇本に⻘銅器時代がなかったのか調べなさい。(A-3) (2 時間) 【事後学習】最終課題を完成しなさい(A-4-4,A-8-4) (2 時間) |
その他 | |
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教科書 | 特に指定無し。事前公開するスライド資料は板書の⼿間を省くためのもので,あくまでも参考に 過ぎず,ナレーションをよく聞いてノートをとること。 |
参考書 | 桜井弘 『元素118の新知識 (ブルーバックス)』 講談社 2017年 馬淵久夫 『元素の事典』 朝倉書店 1994年 桜井博儀 『元素はどうしてできたのか (PHPサイエンス・ワールド)』 PHP研究所 2013年 |
成績評価の方法及び基準 | レポート:レポートとしての体裁,⽂章の出来不出来も内容と共に評価する。誤字脱字,意味不明の文章,期限後の提出などは厳しく減点する。(40%)、授業内テスト:主として知識を問うものとする。覚えているかより考えているかを重点的にみる。基準は小テストに準ずる。2回の合計点とする。(40%)、授業参画度:毎回の⼩課題に対する回答を授業参画度として評価する。(20%) 課題作文,レポートなどについて,期限後の提出は減点対象とするが,必ず提出すること。 |
オフィスアワー | メールにて随時対応する。 |