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近現代文学特殊講義4

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令和2年度以降入学者 近現代文学特殊講義4
教員名 武内佳代
単位数    2 課程 前期課程 開講区分 文理学部
科目群 国文学専攻
学期 後期 履修区分 選択必修
授業の形態 基本的にZoomによる同時双方向型授業および課題研究。ただし状況に応じて対面授業も採り入れる。
BlackboardコースID:20213721
授業概要 三島由紀夫文学と戦後の女性誌メディアとの関わりについて学ぶことを通して、各自の研究対象となる作家と雑誌メディアの関係性について考えを深め、新しい研究方法を身につける。
ジェンダー・セクシュアリティ批評の分析方法を習得する。
雑誌メディアの調査・分析の方法を習得する。
授業のねらい・到達目標 本講義では、三島由紀夫の作家的営為として従来ほとんど顧みられることのなかった女性誌掲載作品(小説・戯曲・エッセイ)を取り上げ、それらの作品が同時代女性に関する社会規範の側面で掲載誌メディアの磁場とどのような繋がりをもっていたか(あるいは、もちえたか)を学ぶ。それにより、三島文学の新たな側面を学ぶとともに、ジェンダー・セクシュアリティ批評の方法や雑誌メディア研究の方法を身につける。
授業の方法 授業の形式:【講義】
講義形式で進めるが、受講者と議論の時間も設ける。
必ず事前に授業で扱う文学作品を熟読し、自分なりの読解を行ってくる。
フィードバック方法等については、授業内で指示する。
対面授業に出席できない学生については、対面授業に遠隔授業(Zoom)も採り入れる。
授業計画
1 授業のテーマや到達目標及び授業の方法について説明する。【同時双方向型/課題研究/対面授業】
三島由紀夫「白鳥」テキストを配布する。
【事前学習】シラバスを読み、授業方式と内容を理解した上で参加する。 (2時間)
【事後学習】授業計画に沿って読書スケジュールを立て、作品を読み始める。 (2時間)
2 「白鳥」と女性誌――戦後女性誌と三島由紀夫
【事前学習】三島由紀夫の「白鳥」を熟読してくる。 (2時間)
【事後学習】戦後の三島由紀夫と女性誌メディアの関係のあらましについて理解できたかを確認する。 (2時間)
3 『純白の夜』と「婦人公論」――第一次姦通小説ブームのなかで
【事前学習】『純白の夜』を熟読してくる。 (2時間)
【事後学習】作品と女性誌との関係を理解できたかを確認する。 (2時間)
4 『恋の都』と『潮騒』――〈アメリカ〉と〈純愛〉の表象
【事前学習】『恋の都』(『潮騒』)を熟読してくる。 (2時間)
【事後学習】作品と女性誌との関係を理解できたかを確認する。 (2時間)
5 『女神』――ファッションと純潔をめぐって
【事前学習】『女神』を熟読してくる。 (2時間)
【事後学習】作品と女性誌との関係を理解できたかを確認する。 (2時間)
6 戯曲『黒蜥蜴』1――「婦人画報」のなかの黒蜥蜴
【事前学習】『黒蜥蜴』を熟読してくる。 (2時間)
【事後学習】作品と女性誌との関係を理解できたかを確認する。 (2時間)
7 戯曲『黒蜥蜴』2――探偵小説論と家族社会学からのアプローチ
【事前学習】『黒蜥蜴』を熟読してくる。 (2時間)
【事後学習】「探偵」の表象や1960年代はじめの時代状況についての理解を確認する。 (2時間)
8 『永すぎた春』――女性誌での初の成功
【事前学習】『永すぎた春』を熟読してくる。 (2時間)
【事後学習】作品と女性誌との関係を理解できたかを確認する。 (2時間)
9 『お嬢さん』へ――〈結婚〉のゆくえ
「雨の中の噴水」テキストを配布
【事前学習】『お嬢さん』を熟読してくる。 (2時間)
【事後学習】作品と女性誌との関係を理解できたかを確認する。 (2時間)
10 「雨の中の噴水」――婚前性交渉は是か非か?
【事前学習】「雨の中の噴水」を熟読してくる。 (2時間)
【事後学習】作品と女性誌との関係を理解できたかを確認する。 (2時間)
11 『三島由紀夫レター教室』と「女性自身」
【事前学習】『三島由紀夫レター教室』を熟読してくる。 (2時間)
【事後学習】作品と女性誌との関係を理解できたかを確認する。 (2時間)
12 『三島由紀夫レター教室』と手紙のマナー
【事前学習】『三島由紀夫レター教室』を熟読してくる。 (2時間)
【事後学習】作品と女性誌との関係を理解できたかを確認する。 (2時間)
13 第1回目から第12回目までの講義内容について質疑応答を行い、自らの研究対象となる作家作品とその掲載誌メディアの問題を考え、議論する。
【事前学習】未読の課題書を熟読しておく。ここまでに学んだ方法が自らの研究対象でも応用できるかを考えておく。 (2時間)
【事後学習】戦後の文学作品と女性誌との関係を理解できたかを確認する。 (2時間)
14 これまでの復習・解説を行い授業の理解を深める。
これまでの授業内容で学んだ方法を自らの研究対象にも応用し、レポートを書く。(課題研究)
【事前学習】前回の授業での議論を自らの研究課題と結びつけて考えを深める。 (2時間)
【事後学習】レポートを書き進める。 (2時間)
15 これまでの授業内容で学んだ方法を自らの研究対象にも応用し、レポートを書く。(課題研究)
【事前学習】前々回の授業での議論を自らの研究課題と結びつけて考えを深める。 (2時間)
【事後学習】レポートを提出する。 (2時間)
その他
教科書 三島由紀夫 『純白の夜』 角川文庫 2009年
三島由紀夫 『恋の都』 ちくま文庫 2008年
三島由紀夫 『女神』 新潮文庫 2002年 第改版
三島由紀夫 『永すぎた春』 新潮文庫 1960年 第改版
三島由紀夫 『お嬢さん』 角川文庫 2010年
三島由紀夫 『三島由紀夫レター教室』 ちくま文庫 1991年
三島由紀夫 『若人よ蘇れ・黒蜥蜴 他一篇』 岩波文庫 2018年
「白鳥」「雨の中の噴水」についてはプリントを教員が用意する。
それ以外の長編・中編小説および戯曲(『純白の夜』『恋の都』『女神』『永すぎた春』『お嬢さん』『黒蜥蜴』『三島由紀夫レター教室』『複雑な彼』)については文庫本を各自購入して読んでおくこと。
授業ではプリント教材を配布する。
参考書 三島由紀夫 『潮騒』 新潮文庫 2005年 第改版
上記の参考書以外は授業の中で適宜紹介する。
成績評価の方法及び基準 レポート:自らの研究対象の作家・作品と掲載誌との関わりについての内容で評価する。(30%)、授業参画度:ディスカッションへの参加度、コメントによって評価する。(70%)
本授業では、対面による参加と遠隔オンラインによる参加とにおいて成績評価に差を設けない。
オフィスアワー 質問は、授業時間内にZoomのチャット機能か、授業時間外にメールで受け付ける。メールの場合、すぐに回答できないこともあるので、なるべく早い回答がほしい質問は早めにメール送信すること。

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