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哲学演習8

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令和2年度以降入学者 哲学演習8
令和元年度以前入学者 哲学演習8
教員名 長綱啓典
単位数    1 学年 2~4 開講区分 文理学部
科目群 哲学科
学期 後期 履修区分 選択必修
授業の形態 同時双方向型授業(Zoomによるライブ中継)

BlackboardコースID: 20211188
授業概要 20世紀フランスの哲学者ミシェル・フーコーは、その著書『性の歴史』第二巻『快楽の活用』(1984年)の序文で次のように述べています。「哲学が思索の思索自体への批判作業でないとすれば、今日、哲学とはいったい何であろう? 自分がすでに知っていることを正当化するかわりに、別の方法で思索することが、いかに、どこまで可能であるかを知ろうとする企てに哲学が存立していないとすれば、哲学とは何であろう?」このように、フーコーは、自分が常識だと思い込んでいることから、あるいは自分自身から、自分を解き放つことが哲学の目的のひとつであると考えていました。そのための方法が彼のいわゆる「考古学」あるいは「系譜学」です。上述の『快楽の活用』において、フーコーはそれらの方法を用いながら「セクシュアリティ」(性現象、性行動、性的欲望)の問題について分析を試みています。ただし、『性の歴史』第一巻『知への意志』におけるのとは異なり、『快楽の活用』では古代ギリシアにおける「欲望の主体の解釈学」の形成が系譜学的考察の対象となります。しかし、第一巻におけるのと同様に、それによってフーコーはセクシュアリティの自明性に揺さぶりをかけます。これもまた、フーコー的な哲学の営みに他なりません。そこで、本授業の前半8回では、そこでのフーコーの議論を概観することによって彼の考古学あるいは系譜学という方法を身につけます。本授業の後半7回では、学生各自がセクシュアリティに関連する問題を見つけ、それに対して考古学あるいは系譜学的にアプローチしながら、最終的にひとつのレポートを完成させます。
授業のねらい・到達目標 学生は指定された事柄についてその概要を調べることができる。
学生は調べたことや考えたことをレジュメにまとめることができる。
学生はレジュメにもとづいて自分の調べたことや考えたことを発表することができる。
学生は授業の記録を取ることができる。
学生は授業内容に関連した問題を見つけることができる。
学生はその問題について論じたレポートを作成することができる。


この科目は文理学部(学士(文学))のディプロマポリシーDP3,5,6,7,8及びカリキュラムポリシーCP3,5,6,7,8に対応しています。
・自他の主張や論証を論理的・批判的に考察して,既存の見解を問い直すことができる(A-3-3)。
・自らの思想的課題に取り組むために必要な情報を収集し,それを分析して用いることができる(A-5-2)。
・さまざまな人とコミュニケーションをとり,傾聴力と発表力に基づいて,合理的な議論を推進することができる(A-6-2)。
・さまざまな集団活動において,より良い成果を上げるために,指導者として他者と協働し,作業を行う姿勢を示すことができる(A-7-2)。
・自分の学修経験を振り返り分析して,今後の改善計画を立てることができる(A-8-2)。
授業の方法 授業の形式:【演習】
前半8回:フーコーの『性の歴史』第二巻『快楽の活用』の内容を概観します。
後半7回:セクシュアリティに関連する問題を見つけ、最終的にそれをレポートにまとめます。
毎回の授業後にBlackboardをとおしてプロトコル(事前に準備したレジュメに授業内容の記録を付け加えたもの)を提出してもらいます。
すべてのプロトコルに対してBlackboard上で採点・添削し、フィードバックします。
授業計画
1 『性の歴史』第一巻『知への意志』のテーマと同第二巻『快楽の活用』のテーマ(A-3)【同時双方向型】
【事前学習】フーコーがどのような哲学者か調べる(A-5)。 (1.5時間)
【事後学習】授業の記録をプロトコルにまとめて提出する(A-8)。 (0.5時間)
2 「性」と「倫理」(A-6)(A-7)【同時双方向型】
【事前学習】一般的な「倫理学」の定義を調べる(A-3)(A-5)。 (1.5時間)
【事後学習】授業の記録をプロトコルにまとめて提出する(A-8)。 (0.5時間)
3 愛欲の営み(A-6)(A-7)【同時双方向型】
【事前学習】アリストテレスの『二コマコス倫理学』において「不摂生」がどのように扱われているか調べる(A-3)(A-5)。 (1.5時間)
【事後学習】授業の記録をプロトコルにまとめて提出する(A-8)。 (0.5時間)
4 養生術(A-6)(A-7)【同時双方向型】
【事前学習】ヒポクラテスの『養生生活について』において「アフロディジア」がどのように扱われているか調べる(A-3)(A-5)。 (1.5時間)
【事後学習】授業の記録をプロトコルにまとめて提出する(A-8)。 (0.5時間)
5 家庭管理術(A-6)(A-7)【同時双方向型】
【事前学習】プラトンの『法律』において「結婚」がどのように扱われているか調べる(A-3)(A-5)。 (1.5時間)
【事後学習】授業の記録をプロトコルにまとめて提出する(A-8)。 (0.5時間)
6 恋愛術(A-6)(A-7)【同時双方向型】
【事前学習】クセノポンの『饗宴』において「若者愛」がどのように扱われているか調べる(A-3)(A-5)。 (1.5時間)
【事後学習】授業の記録をプロトコルにまとめて提出する(A-8)。 (0.5時間)
7 真の恋(A-6)(A-7)【同時双方向型】
【事前学習】プラトンの『饗宴』におけるディオティマの話をまとめる(A-3)(A-5)。 (1.5時間)
【事後学習】授業の記録をプロトコルにまとめて提出する(A-8)。 (0.5時間)
8 生存の美学(A-6)(A-7)【同時双方向型】
【事前学習】アウグスティヌスの『神の国』において「リビドー」がどのように扱われているか調べる(A-3)(A-5)。 (1.5時間)
【事後学習】授業の記録をプロトコルにまとめて提出する(A-8)。 (0.5時間)
9 レポートのトピックの発表(A-6)(A-7)【同時双方向型】
【事前学習】セクシュアリティに関連する問題をレポートのトピックとして立てる(A-3)(A-5)。 (1.5時間)
【事後学習】指摘や議論を踏まえて、レポートのトピックを改善する(A-8)。 (0.5時間)
10 レポートで使用する予定の文献の発表(A-6)(A-7)【同時双方向型】
【事前学習】レポートで使用する一次文献および二次文献の書誌データを文献リストにまとめる(A-3)(A-5)。 (1.5時間)
【事後学習】指摘や議論を踏まえて、文献リストを改善する(A-8)。 (0.5時間)
11 レポートで使用する一次文献の内容紹介(A-6)(A-7)【同時双方向型】
【事前学習】レポートで使用する一次文献の内容をレジュメにまとめる(A-3)(A-5)。 (1.5時間)
【事後学習】指摘や議論を踏まえて、レジュメを改善する(A-8)。 (0.5時間)
12 レポートで使用する二次文献の内容紹介(A-6)(A-7)【同時双方向型】
【事前学習】レポートで使用する二次文献の内容をレジュメにまとめる(A-3)(A-5)。 (1.5時間)
【事後学習】指摘や議論を踏まえて、レジュメを改善する(A-8)。 (0.5時間)
13 レポートのアウトラインの発表(A-6)(A-7)【同時双方向型】
【事前学習】レポートのアウトラインを作成する(A-3)(A-5)。 (1.5時間)
【事後学習】指摘や議論を踏まえて、レジュメを改善する(A-8)。 (0.5時間)
14 未完成レポートの発表(A-6)(A-7)【同時双方向型】
【事前学習】途中まででよいので、レポートを作成する(A-3)(A-5)。 (1.5時間)
【事後学習】指摘や議論を踏まえて、レポートを改善する(A-8)。 (0.5時間)
15 完成レポートの発表(A-6)(A-7)【同時双方向型】
【事前学習】レポートを完成させる(A-3)(A-5)。 (1.5時間)
【事後学習】指摘や議論を踏まえて、レポートを改善する(A-8)。 (0.5時間)
その他
教科書 ミシェル・フーコー著 田村俶訳 『快楽の活用 (『性の歴史』第二巻)』 新潮社 1986年
参考書 参考書は非常に多いので、授業中に適宜紹介します。
成績評価の方法及び基準 レポート(20%)、授業参画度(80%)
授業参画度の評価基準は以下の通りです。
・プロトコル(事前に準備したレジュメに授業内容の記録を付け加えたもの)の出来によって「論理的・批判的思考力」(A-3)、「挑戦力」(A-5)を評価します。
・グループワークにおける発言の回数およびその質によって「論理的・批判的思考力」(A-3)、「コミュニケーション力」(A-6)、「協働力」(A-7)を評価します。
レポートによって「論理的・批判的思考力」(A-3)、「挑戦力」(A-5)、「省察力」(A-8)を評価します。
オフィスアワー メールやBlackboardを用いて質疑応答を行います。

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